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2011年7月 1日 (金)

ダニイル・トリフォノフ優勝@チャイコフスキーコンクール

トリフォノフ、優勝おめでとう!!

去年のショパンコンクールのことがあって、自分の演奏の好みで順位を予想したところで、予想などにはならないことがわかりました。

一歩ひいて、メカニックの確かさと音楽性とを、よく判断しないと。

さすがに今回はトリフォノフはいけると思いました。
都合3曲のコンチェルトの出来が出色だったのと、ライバルとなったソン・ヨルムのファイナルの演奏が思ったほどではなかったからです。

トリフォノフの弱さがあるとしたら、メカニック面の不安定さと、音楽が激してきたときの抑制の効かなさだと思っていたので、メカはほぼ安定していたし、知性のタガがはずれて走りすぎてしまうこともファイナルではなく、減点要素があまりなかったように思います。

優勝に値すると思えたピアニストが優勝して、一ピアノファンとしてはホッとっしました。

2位以下は、メカニックの韓国勢vs音楽のロシア系勢という様相になりました。
各コンテスタントとも、良かった演奏とやや失敗気味だった演奏とが混在していたので、どう転んでもおかしくない状況に思えました。

ただ、"コンクール"の性質上、傷のある演奏は評価が下がらざるを得ないのかと、ショパンコンクールの時に思い知らされたので、韓国勢が優勢なような気もしてはいました。

昨日の記事では順位予想はやめましたが、それとなく、メカニック優先の基準でコンテスタントを並べてみたら、その通りになってしまい、ああ、やはりそうなのか、とやや複雑な心境です。

音楽的に豊かな素養をもっているピアニストでも、まずは安定したメカニック面のパーフォーマンスが披露できないと上位入賞はできない。

予選で散ってしまったクンツだとか、ファイナリストではロマノフスキーチェルノフが該当するでしょう。

もし、リサイタルに行きたい順、という事で並べたら、全然違った並びになることでしょう。

2011年6月30日 (木)

チャイコフスキーコンクール、演奏終了~優勝の行方は

トリフォノフのショパンのピアノ協奏曲第1番は大成功のうちに終了。
ややスローででたオーケストラを引っ張るように、自分のリズムにうまく持ち込みました。
音は彼独特の美音を維持。
指揮、オーケストラもリハーサルの時の不出来が嘘のように蘇っていました。
スローテンポの第2楽章は、ピアノとオーケストラがぴったりと寄り添い、極上の美の世界を堪能することができました。
第3楽章のラスト、ショパンコンクールでは激走していたところ、落ち着いて、しかし十分盛り上がって、メカニックもほぼ完璧に弾ききりました。
素晴らしかった!

ソン・ヨルムは、相変わらずの冷徹なタッチと、激しい情感をこめた渾身の演奏。
ただ、意気込みが猛烈すぎて、力が入りまくり、珍しくミスも多かったし、暑さもあったのか、だんだんバテてきていたような気がします。
ピアノをヤマハに変えてきましたが、強音が激しすぎて、美しさを完全には引き出せていませんでした。

チェルノフは、前に弾いたヨルムと対照的なふくよかな音と音楽を聴かせてくれました。ブラームスの雰囲気に実にマッチしている。
いかんせん、やはり完成度が今ひとつだったのと、指揮&オケがどうもバラバラと崩壊気味で、ピアノとの掛け合いもうまくいかなくことが多く、やや悔いの残る演奏に終わってしまいました。
部分的には大変心を打つところもあるのに残念です。完成形を聴いてみたかったです。

というわけで、私の中ではトリフォノフが大きく優勝に近づいたのではなかろうかと思えています。
採点方法はわかりませんが、1次からファイナルまですべてハイレベルであったし、特にファイナルを2曲とも最高にまとめられたのはトリフォノフだけだったと思います。

2位以下は全く予想がつきません。

ソン・ヨルムはホールで聴くと相当インパクトがある演奏なのかもしれません。

チョ・ソンジンは、2曲揃える、というところでは上位に入ってもおかしくない。

ロマノフスキーは、チャイコフスキーが荒っぽくなってしまったけれど、ラフマニノフはかなり良かったです。

チェルノフは、音質と音楽には大変魅力のある個性を感じましたが、完成度が低かったのがどう響くか。

あと数時間で結果は判明することでしょう。

チャイコフスキーコンクール、いよいよ最終日~順位の行方は

ファイナル5人のうちロマノフスキーとチョ・ソンジンまでが終わりました。
今日(30日)の日本時間18時から、残りのトリフォノフ、ソン・ヨルム、チェルノフが弾いて、数時間後に優勝者が決まります。

優勝の行方は、ほとんど混沌としていると言わざるを得ません。

2次予選からの印象を3段階くらいでまとめてみました。

                    2次-1  2次-2 ファイナル1  ファイナル2
                    リサイタル  モツコン
ロマノフスキー    ◎   ○  チャイコ1△  ラフマ3◎
チョ・ソンジン    ○   ○  ラフマ3○   チャイコ1○
トリフォノフ     ◎   ◎  チャイコ1◎  ショパン1 ?
ソン・ヨルム     ◎   ◎  ラフマ3◎   チャイコ1 ?
チェルノフ      ?   ?  チャイコ1△  ブラ1 ?

チェルノフは時間的に聴けないことが多かったです。

ロマノフスキーは、出来不出来に波がありました。
ただ、良い時の演奏は、ロマンティックで音楽にあふれ、大きく、大人の表現で、まことにすばらしく、優勝以外ないだろうと、思えてしまうようです。
ファイナルのチャイコフスキーがオケと呼吸が合わず、相当苦しそうだったのが残念です。ラフマニノフが素晴らしかっただけに、総合でどうなることでしょうか。
最後のラフマニノフ3番だけでも優勝に値するともいえるし、全体のバランスとかメカニックの正確性を重視されてしまあうと、3位~4位ということもあるかもしれません。

チョ・ソンジンは、すべてにおいて完成度の高い演奏を披露し、メカニックの安定度についてはピカ一でした。
オケとも堂々とわたりあい、恐るべき17歳です。
ディテールの表現がやや作為的なところが出てしまうのが、まだ若いところかもしれません。
優勝する圧倒的なものは感じませんが、2位~3位というのはあり得そうです。

トリフォノフは今回絶好調といえるのではないでしょうか。
オーケストラとのアンサンブルが不安だったり、走り癖があったりと、事前には随分心配しましたが、課題はほぼクリア。短期間の間に随分成長したと思います。
特にファイナルのチャイコフスキーは良い意味で裏切られた素晴らしい演奏でした。チャイコフスーのコンチェルトはトリフォノフには合わないと思い込んでいたのですが、そんなことはありませんでした。見事でした。
残りのショパンが、果たしでうまくいくかにすべてがかかっていることでしょう。
リハーサル初回は指揮とオケがボロボロ、2回目は多少トリフォノフの意図が伝わったようですが、完成度はかなりまだ低かったです。
本番で起死回生となるかどうか。
優勝か、悪くても2位はあるのではないでしょうか。

ソン・ヨルムは圧倒的なパワーとメカニックで勝ち進んできました。
ファイナルのラフマニノフではちょっと音が乾いて聞こえていたのが気になりました。マイクのせいなのかもしれませんが。
チャイコフスキーの出来次第では、優勝もあり。少なくとも上位には食い込みそうな勢いだと思います。

チェルノフは、時間帯のせいであまり聴けていません。
ファイナルのリハーサルとチャイコフスキーのコンチェルト本番を聴けました。彼はここまで残ると思っていなかったのか、リハーサルではまったく弾けておらず、暗譜で弾けるのかどうかも怪しまれたところでしたが、本番では何とか立て直してきました。
体格が大きく、太くて厚い音を出すことができ、5人の中では、一番ロシア的と言えるかもしれません。
ただ、やはり完成度の点でまだまだ不十分で、メカもところどころ破綻していました。
リサイタルを聴いていないので、ファイナル1曲だけからの印象になってしまいますが、上位はちょっと辛いところでしょうか。

以上をまとめると、現時点で考えられるシナリオ。

トリフォノフは、オケとの関係上、失敗の可能性もある。
ソン・ヨルムは安定していて、大失敗は考えられない。
チェルノフの1発逆転もあまり想像できない。ブラームス1番で地味だし。

ということで、次の2パターンくらいに絞られるのではないでしょうか。

A.トリフォノフのショパンが成功、ソン・ヨルムのチャイコも成功
 優勝:トリフォノフ
 2位:ソン・ヨルム
 3位:ロマノフスキーorチョ・ソンジン

B.トリフォノフのショパンが失敗、ソン・ヨルムのチャイコが成功
 優勝:ソン・ヨルム
 2位:トリフォノフ
 3位:ロマノフスキーorチョ・ソンジン

2011年6月21日 (火)

チャイコフスキーコンクール2次予選の行方は?

1次予選の29人から12人に絞られたチャイコフスキーコンクール。
現在2次予選第1フェーズのリサイタル。
現時点でまだ3人の演奏が残っていますが、有力どころはほぼ出そろった感があります。

何といっても、昨日のアレクサンダー・ロマノフスキーの演奏は圧巻でした。
これぞ正統派というべき堂々とした演奏。
(系統的にはもしかして新興派に属するのかも?)
シューマンの交響的練習曲の大きさと深さ、ラフマニノフ第2ソナタのロシアの叙情。
スケールが大きくチャイコフスキーコンクールにふさわしい演奏だったと思います。
メカニックもほぼ安定していました。

同じく昨日のフィリップ・コパチェフスキも、1次予選に続いて大変ユニークな個性を発揮してくれました。
シューマンクライスレリアーナは予想どおりの遊び心満載。
終曲は、あえて崩れ墜ちていくような印象的な結末。
ラフマニノフはとてもモダンで、宇宙で聴いているような響き。
彼は曲を相当いじっていますが、非常に知性的でクール。演奏を感情にゆだねるような部分が少ないです。
このいじっている部分の評価が気になります。

今日、さきほど登場したおなじみのダニイル・トリフォノフは、またまた最高の音楽性と美意識を発揮してくれました。
ショパンのOp.25のエチュードを、あれほど音楽的に弾けるピアニストはそうそういないことでしょう。
惜しむらくは、メカニックがやや不安定で、結構はずしやごまかしが多かったこと。これがリサイタルであれば、圧倒的な音楽の前には少々のキズなどほとんど問題ないのでしょうが、何せコンクールですので、メカニックが弱い部分をどう評価されるのか、心配です。

いずれにしても、この3人の中から優勝者が出る確率が相当高いような気がしてきています。
メカニックと音楽性との総合力という点では、ロマノフスキーが半歩リードした感はあります。

なお、その他のコンテスタントも非常にハイレベルの演奏を繰り広げています。

アレクサンダー・シンチュクはキレの良いテクニックを披露。
エドワード・クンツは内省的で深みのある大人の音楽。ただ少し疲れが出てしまった。
サラは少しタッチが弱いのですが、そこを生かした優しい音楽となっている。
チョ・ソンジンは若いだけに素直な音楽と、透明な音。そして安定感のあるメカ。
ソン・ヨルムは超絶技巧。都会的なモダンさも持ち合わせている。

残念ながらアレクサンダー・ルビャンツェフだけ聞き漏らしています。

このあたりになると、誰が次に進んでもおかしくありません。
また、誰が進むかで、審査員の評価基準が少しわかってくることでしょう。

2011年6月19日 (日)

トリフォノフ、ソン・ヨルム、シンチュク、ドゥボフ@チャイコフキーコンクール

本日の未明にダニイル・トリフォノフがチャイコフスキーコンクールに登場。
相変わらず素晴らしいトリフォノフの世界を聴かせてもらいました。

音に対する美意識は本当に抜きんでています。
ショパン舟歌などはますます上手になってきている。
もうリサイタルを聴いているようです。

激しい部分になると、感情がのりすぎて、メカニックが少々不安定になる感があるところが、コンクールとしてはやや不安ではあります。

でもコンチェルトに余程の事故がないかぎり、優勝に絡んでくることでしょう。

審査員のバリー・ダグラスとネルソン・フレイレが聴衆と同じように最後まで拍手しているのが印象的でした。

トリフォノフの演奏の興奮冷めやらぬ中登場したのは韓国のソン・ヨルム
音楽的にはトリフォノフの後だけに、やや物足りないところはあったのと、ベートーヴェンでは慎重すぎたのか、ややリズムがもっさりした感じに聞こえました。
しかし、メカニカルな曲では非常に高度な超絶技巧を発揮しました。
チャイコフスキーの悲愴交響曲の第3楽章のピアノ編曲版は、猛烈なスピードで技巧の嵐。

メカニックでアピールしましたが、果たして審査員がどう受け取るのか。

演奏後、ダクラスはあまり気のない拍手。フレイレは無表情で拍手していませんでした。

その他、You Tubeにさっそくいくつか動画がアップされはじめ、何人かもう一度聴きなおしてみました。

アレクサンダー・シンチュクや、アンドレイ・ドゥボフも、なかなか立派な演奏だと思います。

本日が一次予選最終日。
明日の朝には二次予選の進出者が決まっています。

2011年6月18日 (土)

堪能、チャイコフスキーコンクール

昨年のショパンコンクール以来、コンクールの面白さにはまってしまいました。特に百花繚乱ともいうべき一次予選がとても楽しい。

ただ、どうも海外の動画配信は調子が悪いことが多く、満足に観られたことが少ないです。
それと、ヨーロッパだと時間的に深夜であることが多い。

チャイコフスキーコンクールは何とか動画配信も観られ、時間的にも半分くらいは試聴可能なので嬉しいです。

そして、もっと嬉しいのが、コンテスタントのレベルが非常に高いこと。
一次予選出場者29人中、ロシア人が15人もおり、そのレベルがまた異様に高い。

ショパンコンクールの一次予選のように、メカニックがボロボロというケースは、観られた範囲ではまったくありません。

観た中で、これまで特に印象に残ったのが、

エドワード・クンツ(ロシア、30歳)
アレクサンダー・ロマノフスキー(ウクライナ、26歳)
フィリップ・コパチェフスキ(ロシア、21歳)
ゲオルグ・グロモフ(ロシア、30歳)

このうち、クンツ、ロマノフスキー、グロモフは、年齢にふさわしい、完成された音楽を聴かせてくれました。
ロマノフスキーとグロモフは、これぞ正統派、というべき演奏。
グロモフの余裕のある戦争ソナタは凄かった。
クンツは独特の内省的な世界観を持っています。

仰天したのがコパチェフスキ
非常に個性的で、変わったタッチやリズムで変幻自在の音楽を展開しますが、かといってクラシックの枠をはみ出す破天荒ではなく、説得力があります。
自分の世界にグイグイ聴く者を引き寄せてしまう、オーラがありました。

4人に共通するのが、チャイコフスキーがとても上手なこと。
どれを聴いても、みな、うっとりしてしまいます。
さすが、自国の音楽。

ベテラン3人は、上手くて当然なのかもしれません。

コンクール的にはコパチェフスキが若く、意欲的で、面白いかもしれません。

今夜はこの後、ショパンコンクール3位、そして、先日のルービンシュタインコンクール優勝のダニイル・トリフォノフ(ロシア)が登場します。
トリフォノフは当然優勝候補だと思いますが、コンチェルトが3曲もあり、チャイコフスキー1番のようにスケールの大きな曲が彼に果たして合うかどうか、心配な点もあります。
他のコンテスタントのレベルも高いので、決して安泰ではないことでしょう。

さらに、2年前のヴァン・クライバーンコンクールで2位だったソン・ヨルム(韓国)も登場します。
最終日には、ルビンシュタインコンクールでトリフォノフを脅かしたギルトブルクがいます。

しばらく目が(耳が)離せない日々が、また続くことでしょう。

※先ほど、前回の浜松コンクールで優勝したチョ・ソンジン(韓国)が登場しました。
技術はたいしたものながら、百戦錬磨のロシア人の猛者たちと比べると、どうも旗色が悪いような感じを持ちました。

※女性コンテスタントたちをまだじっくり聴けていないので、早くアーカイヴがアップされるのを待ちたいです。

※クンツやグロモフは、本来、もう2世代前の人たちですよねえ。上原彩子さんが優勝したのが2002年。ルール上はもちろん出場できるとはいえ、反則だなあ。
17歳のチョ・ソンジンとの年齢差は13歳。
この間の人生経験値の差は大きいと思います。

2011年5月 9日 (月)

明日からルービンシュタイン・国際ピアノコンクール

昨年、ショパンコンクールを予選から聴いて、楽しさを満喫してしまいました。

コンクールをじっくり鑑賞するのは、すごくメリットがあることをしりました。

まず、曲をじっくり聴き込むことができる。
同じ曲を何度も聴くので、だんだんディテールまで覚えていきます。

演奏の個性の違いを見分ける力がアップする。
演奏者はさまざまなので、続けて弾くと、その個性が際立ってわかります。

鑑賞レパートリーが増える。
あまり進んで聴かない曲でも聴かざるを得ないので、聴くと、思わぬ出会いがあったりする。

若く将来性のある若者の生きの良い演奏に接することができる。
ベテランの完成された音楽も良いですが、まだ荒削りでも、光る才能があったり、若い時にしか表現できないこともあったりで、それが楽しい。

ということで、5/10から、ルービンシュタイン国際ピアノコンクールが開かれます。

http://arims.org.il/competition2011/pages/english/index.php

5月10日はガラコンで、カティア・ブニアティシビリがシューマンのコンチェルトを弾きます。

予選は11日から開始。

日本からは2人。

高木竜馬君はおそらく出場者最年少の18歳。期待できそうです。

ショパンコンクール2位のダニイル・トリフォノフが優勝を狙ってきます。

その他にも昨年のショパンコンクール組が何人も参加します。

年齢層は高く、すでにコンサート活動をしているような人たちも多いようです。

なので、レベルはなかなか高そうです。

コンクールというより、リサイタルをたくさん聴いているような感じになるかもしれません。
プログラム曲も、古今の名曲が勢揃い。

ファイナルではピアノクインテットとコンチェルト2曲。
名曲の数々を聴く事ができるでしょう。

ちなみに、イスラエルとの時差は6時間。

前半出場者は聴けそうです。

2011年3月28日 (月)

すわっ!ヌーブルジェ、コンクールに出場か・・・

「モーリス・ラヴェル国際音楽アカデミー」というのが、この夏フランスのサン=ジャン=ド=リュスというところで開催され、ヌーブルジェがどうやら出るようだ・・・・・・・

確かに出ます!
















担当教授として(-_-;)

しかも、室内楽・弦楽四重奏担当。

9月5日には教授陣による演奏会とのことですが、室内楽のピアノを弾くのでしょうか。

【アカデミーの案内】
http://www.gakushu-kai.com/_wp/wp-content/uploads/2011/03/d579ecead140d6927ff07bff1e0b62e4.pdf

88,000円+旅費で参加できそうですから、若い演奏家の方はチャレンジしてみてはいかが。

それにしても、もうヌーブルジェは審査される側ではないのですね。

※ピアノ担当教授はミシェル・ベロフ
※パリから電車で5時間10分かかる田舎のようです。

2010年12月16日 (木)

ショパンコンクール 各審査員の採点公表!

なんと、ショパンコンクールの全審査員の全採点が公式サイトにアップされました。
それぞれの審査員がいろいろ思い入れがあったことがわかり、実に興味深いです。

ファイナルの採点。
http://konkurs.chopin.pl/=files/attachment/5/1986/final_en.pdf

しかし、同じコンテスタントが1位だったり、10位だったりするわけですから、 絶対的な尺度などないということですね。

*アルゲリッチがアルメリーニに高評価だったのがうれしいです。
*フー・ツォンの採点はとてもユニーク。

2010年11月 4日 (木)

読売新聞のショパンコンクール評につっこむ

今日11月4日の読売新聞朝刊文化面に、今回のショパンコンクールについての記事が掲載されました。
(署名記事:松本良一氏)

ディープにコンクールを追っかけてきたものとしては、いろいろと突っ込みどころ満載の記事でした。

世界各国の俊英81人が腕を競った

エントリーは81名でしたが、3名不参加者がいたので78人でした。

ユリアンナ・アブジェーエワ(優勝者)

ブログではずっとユリアナ・アブデーエワと書いてきましたが、今後日本語でどう表記されるかはわかりません。
(ヤマハのニュースリリースではユリアンナ・アブデーエワ、月刊ショパンではユリアンナ・アヴデーエワ)

(アブジェーエワは)ショパン作品ならではの演奏スタイルを知的に洗練し、細部を徹底して磨き上げて高く評価された。

知的に細部を磨き上げていたことは確かだと思います。
後で楽譜見ながら聴いたら、それはよくわかりました。
しかし、「洗練」という言葉がふさわしいのかどうかはわかりません。
そこが今回の審査結果のインパクトだったと思うので。

実を言うと、アブジェーエワは本戦の協奏曲第1番がやや精彩を欠き、20日深夜の結果発表は、ちょっとした騒ぎになった。

この見解には大いに疑問を感じます。
アブジェーエワの本戦の演奏は、彼女らしさを発揮した堂々とした演奏でした。ブンダーに次いで完成度は高かった。
精彩を欠くどころではなかった
結果発表が騒ぎになったのは、もっと違う理由です。
審査員以外の一般人の多くは(地元メディアを含め)アブジェーエワがショパンコンクールの覇者としてふさわしいと感じていなかった。
だから、結果発表は大騒ぎになった。

なぜ、この本質的な問題を書かないのか。
わかっていないのか、わかっているのに蓋をしているのか。
さすが大手メディア、ちっとも面白くありません。

(アブジェーエワは)審査員が好むショパンらしさを巧みにアピールしたことがわかる。

ある意味その通りですが、本質はややずれていると思います。
アブジェーエワは最後まで大崩れすることなく、自己の表現ができ、プロピアニストとしての素養を満たした。
といったところではないでしょうか。

ショパンコンクールは「ショパン弾き」を選ぶ特別な場であることを改めて実感した。

これも、私の感じ方は正反対
アルゲリッチがどういうニュアンスで「優れたピアニストが優れた『ショパン弾き』とは限らない」と言ったのかは、ソースがわからないので何とも言えません。
ですが、今回のショパンコンクールは、優れた「ショパン弾き」を発掘するのではなく、優れた「ピアニスト」を選ぶ場になったのだ、ということ感じざるを得ません。

(アジア出身者の傾向を「音楽を何も感じず」と言ったハラシェビッチの言というのを受けて)テクニック偏重の日本のピアノ界は重く受け止めたい。

確かに、教わったまま、頭で計算したままという感じを受けた演奏もありました。
しかし、今回日本人全般に関しては単に技術不足、という側面が大きかったように思います。
音楽をきちんと感じさせてくれた日本人コンテスタントもいました。

結果的には、審査員の判断基準は一貫していた。
将来性や、ショパンらしさや、きらめく才能が、技術や完成度以上に評価されることがなかった。

そういうことだったのではないでしょうか。

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