アレクセイ・リュビモフ ピアノリサイタル@すみだトリフォニーホール(速報)
2011年12月9日(木)
本来今年の4月に行われるはずだったリサイタルでしたが、さすがに震災直後で、延期されていたものでした。
よくぞ「中止」でなく、「延期」として来日してくださいました。
リュビモフさま。
1944年生まれの67歳。かのゲンリヒ・ネイガウスの最後の弟子の一人。
今年最高というべき演奏を聴かせていただきました。
ありがとうございましたm(_ _)m
まずは全体的な感想を。
【前半】
シューベルト:
即興曲集 D899
第1曲 ハ短調、第2曲 変ホ長調、第3曲 変ト長調、第4曲 変イ長調
さすらい人幻想曲 ハ長調 D760
【後半】
シューベルト
即興曲集 D935
第1曲 へ短調、第2曲 変イ長調、第3曲 変ロ長調、第4曲 へ短調
【アンコール】
モーツァルト:ピアノソナタ ハ長調 K.545 第1楽章
ドビュッシー:「ピアノのために」第1曲
スクリャービン:「2つの詩曲」から嬰ヘ長調
ドビュッシー:前奏曲集第1巻から「沈める寺」
シューベルト。
これが、シューベルトです。
儚く、切なくも美しい。
常に“死”と隣合わせで、寂しく微笑んでいる。
あふれる涙を止めることができませんでした。
純化した美。
その美は官能的というようなそれではなく、精神がぎりぎりに研ぎ澄まされ、到達したところの美。
できることなら、アンコールではもう一度899-3を聴きたかったです。
だって、ほとんど泣きっぱなしで、冷静に聴けてなかったものですから。
でも、雰囲気もタッチも変わったアンコールもまた素晴らしく、一晩で毛色の違ったコンサートを2つ体験してしまった気分です。
ドビュッシーなどは、どうも表面的な音楽の美しさしか感じず、苦手だったのですが、そうではない、心に届くものなのだ、ということがわかりました。
アレクセイ・リュビモフ。
今後来日の際には、絶対に追いかけて聴きたいです。
« ミハイル・ヴォスクレンスキー ピアノリサイタル@東京文化会館小ホール | トップページ | 【webラジオ】リスト・ピアノ協奏曲第1番&第2番byヌーブルジェ »
「他のピアニストの記事」カテゴリの記事
- デジュー・ラーンキ コンサート@横浜みなとみらいホール(シナイスキー&東響)(2012.09.23)
- ユジャ・ワンによるツェルニー30番練習曲!?(2012.06.16)
- ション・ケナード コンサート@ヤマハ・ホール(2012.06.10)
- エフゲニ・ボジャノフ ピアノ・リサイタル@彩の国さいたま芸術劇場(2012.06.09)
- ニコライ・ホジャイノフ コンサート@川崎市教育文化会館(2012.04.22)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
« ミハイル・ヴォスクレンスキー ピアノリサイタル@東京文化会館小ホール | トップページ | 【webラジオ】リスト・ピアノ協奏曲第1番&第2番byヌーブルジェ »
くまさん、今年もリュビーモフが来日しました。あなたの大好きな、シューベルトのD899を弾かれましたよ……。
みんな、元気です。みんな、くまさんのことをいつも思い出します。
投稿: こっこ | 2016年5月22日 (日) 22時15分