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2011年11月13日 (日)

イリーナ・メジューエワ レクチャーコンサート@新宿朝日カルチャーセンター

毎度参加しているメジューエワさんのレクチャーコンサート。
今回は「リスト名曲集 Vol.2」ということで、リストの晩年中心の作品のレクチャーと演奏を楽しみました。
解説は音楽評論家の真嶋雄大氏。

【オールリストプログラム】
忘れられたロマンス
ピアノ・ソナタ ロ短調
暗い雲
悲しみのゴンドラ 第2番
エステ荘の噴水

会議室で小さなピアノでの演奏なので、相変わらず音がデッドで乾いた響きしかしません。
その分、どんな風なタッチでどんな音が弾かれているかが、露わに見えることになります。ある意味まったくごまかしがきかない環境です。

メジューエワさんは、いつものとおり、音の質にとても気を配った演奏。
高音部のスッとキレのよい輝きや、中音部の痛々しいまでの血のような響きや、低音部のズンと心を揺らす迫力など、密度の濃い表現を披露してくれました。

ご自身、「リストの晩年の曲が好きです」と語るように、『悲しみのゴンドラ』などは、彼女に“どはまり”の、悲痛ともいうような音楽でした。

メインのロ短調ソナタは実に真摯なアプローチで、リストの天国と地獄を行き交うようなドラマティックな世界を見事に描ききっていました。

ただし、リストとメジューエワさんによる壮大かつ劇的な音楽を受け止めるには、カルチャーセンターの小さなグランドピアノでは荷が重すぎたように感じます。

是非とも、フルコンサートピアノで、響きの豊かなホールで聴いてみたいものです。

レクチャーの最後に、メジューエワさんがなぜ楽譜を見て演奏をするのかについて、ご自身の説明がありました。

ざっと要約してみました。

『私は作曲家ではありません。 楽譜が最も重要なのです。 作曲家と聴衆の橋渡しをするのが役目。 黒子なのです。 だから、その橋渡しのために一番重要な演奏の時こそ、作曲家の細かい指示を間違わないよう、一番大切な楽譜を見て、確認しながら演奏するのです。  暗譜で演奏をすると、作曲家の意図から離れ、演奏家自身のひとりよがりの解釈にぶれていく可能性があります。リヒテルからも、そのように注意されました。』

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コメント

こっこさん:

楽譜どおりに弾くべきか? 演奏家が再創造をするのか?(グールドのように)
これは永遠の論争の的ですね。

メジューエワさんは、力強く暗い曲が特に上手ですから、グリーグはどんな感じでしょうかね?

新譜のロ短調ソナタが入ったアルバムは、たぶん、ピッタリで、凄いと思います。

先日のプロこのオマージュの際に、メジューエワさんが楽譜(しかも全音?)をしっかりご覧になっているのを見て、なぜかを知りたかったんです。
やはりそうなんですね。楽譜に忠実であること…。私もそのことがまずは一番大切だといつも思います。確かに音楽は「それ風」にアレンジしても構わないとは思いますが、やはり作曲者の意識を知りたいと強く思うし、そこに源泉を見いだしたいと思ってしまう。
だから、メジューエワさんの考えに共感します。
ちょっとずれますが、メジューエワさんのグリーグ叙情曲集を聴いてみたいなと思いました。
アンスネス以来、なんか気に入っちゃって…。

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