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2011年11月 4日 (金)

金子三勇士、ソン・ヨルム、奥村友美、A・ムトゥツキン@横浜みなとみらいホール(小)

2011年11月3日(木)

第30回横浜市招待国際ピアノ演奏会、2人づつ、2回のコンサートでした。
通しで4500円という廉価でありながら、新進気鋭の若手演奏家による、意欲的なプログラムの数々。楽しかったです。

【第1部】
■金子三勇士
 バルトーク:ミクロコスモス 第6巻 146. オスティナート
 バルトーク:6つのルーマニア民族舞曲
 リスト:<巡礼の年>より‘オーベルマンの谷’
 リスト:愛の夢 3つの夜想曲 変イ長調
 リスト:ハンガリー狂詩曲第2番 嬰ハ短調
■ソン・ヨルム
 J.S.バッハ(ペトリ編曲):カンタータ 第208番 「羊は安らかに草を食み」 変ロ長調 BWV.208/9
 プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ 第8番 変ロ長調

★~第30回記念企画~ コラボレーション曲
 ブラームス:ハンガリー舞曲 第6番、5番(連弾)

【第2部】
■奥村友美
 グバイドゥーリナ:シャコンヌ
 スカルラッティ:3つのソナタ ハ長調 K.406/嬰ハ短調 K.247/ト長調 K.427
 フランク:前奏曲・コラールとフーガ
■アレクサンダー・ムトゥツキン
 シューマン:幻想曲 ハ長調 作品17
 ラヴェル:ラ・ヴァルス
★~第30回記念企画~ コラボレーション曲
 ルトスワフスキー:パガニーニの主題による変奏曲(デュオ)

ラ・フォル・ジュルネやル・ジュルナル・ド・ショパンで、複数のピアニストが、1つのコンサートに出演する楽しさを知ってしまいました。

金子三勇士さんは、いきなり強靱なタッチでびっくりしました。とても男性的な、猛々しい、しかしきっちりとした音楽を作ります。
中音域から低音域にかけての左手中心の音がとても魅力的でした。
技巧も完璧で、ハンガリー狂詩曲のどんなに早いパッセージであっても、まったく濁ることなく、乱れも生じません。

中高音域の特にフォルテの出し方とか、音色の変化などをもう少し磨いたら、さらに魅力的なピアニストに成長すると思います。

礼儀正しく、演奏姿勢が美しいのが嬉しかったです。

ソン・ヨルムさんは、つい先だってのチャイコフスキーコンクールで、ダニイル・トリフォノフに次いで2位になったばかり。
ヴァン・クライバーンコンクールの頃から、ネットやテレビでだけ聴いてきて、今回初めてライヴを聴きました。

実は正直言うと、ネットでの印象は、やや苦手なタイプでした。
荒っぽく、鍵盤を叩いているのではないか、と。

最初のバッハの音を聴いて、その柔和な音にびっくりしました。
金子さんが音にまだ若干荒っぽさが残っているのと違い、実に完成度の高い繊細さを持ち合わせていることがわかりました。

金子さんも相当のメカニックと思いましたが、ヨルムさんは、超絶技巧にさらに余裕が感じられます。
そして、その叙情的な表現力は、凄まじい求心力を持っています。
目が離せません。
ややオーバーアクション気味の部分はあるものの、音楽表現と不可分の自然さがあるので、それほど気になりませんでした。

プロコフィエフの8番の戦争ソナタ、感服いたしました。

やはり、ライヴを聴いてみないとわからないものだと思いました。

2人によるブラームスの連弾、金子さんが低音、ヨルムさんが高音で良いバランス。息もピッタリでたいへん楽しかったです。

第2部最初の奥村友美さんは2度目のライヴ。
前に聴いたときもヤマハのCFXで、たいへん感心したものです。
昨日も、やはり最初の印象が間違っていなかったことを裏付けた、素晴らしい演奏でした。

ヤマハCFXの美点は、奥村さんが一番引き出していたと思います。
実に明るく華やかで、柔らかく美しい音でした。
スカルラッティの繊細さ、フランクの華麗さ、淀みのない音楽の流れ、安定した技巧、お見事でした。

最後のムトゥツキンさんは、ロシア/アメリカという国籍です。
やや線の細いクリア系の音質で、どうも、今日のヤマハとは相性が良かったとは思えませんでした。
スタンウェイの方が合っている感じです。
音に違和感を感じてしまったので、最初から最後まで、集中して聴く事ができませんでした。

奥村さんとムトゥツキンさんとでは、ルトスワフスキーのデュオ、初めて聴く曲でした。技巧的な華々しい曲。
奥村さんが優しく雰囲気のある音、ムトゥキンさんが鋭くきつめの音で、音質が全く違うので、スリルはあったものの、溶け合う感じは乏しかった気がします。

同じヤマハのCFXを、同じホールの、同じ位置で聴きながら、何と皆異なる音、異なる雰囲気であったことでしょう。
ピアノは奥が深い、と改めて感じたしだいです。

※ムトゥツキンさんの演奏中に震度2くらいの地震があり、会場が一瞬どよめきました。演奏は何事もないかのごとく続けられ、聴衆もすぐ落ち着きました。

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