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2011年9月23日 (金)

レイフ・オヴェ・アンスネス ピアノ・リサイタル@東京オペラシティ コンサートホール(2)

【(1)からのつづき】

プログラム後半はオールショパン
1曲目は、バラード3番です。

テンポはやはり早めで、休符の取り方が短め。なので、思っているより、ほんの一瞬早く次の音が出るのが、つねに前へ前へという躍動感を生んでいます。
全体を支配する付点のリズム。
軽やかで、よどみがない。
そしてますますもって美しい。
特に高音域の滑らかで清々しい輝きには、うっとりせずにはおれません。

ショパンのバラードの中でも一番典雅なこの曲は、アンスネスにとてもよくお似合いだと思いました。

次にワルツが4曲。

一番気に入ったのは、第5番でした。
アンスネスの軽快さと流麗さが、とても曲想によく映えます。

逆に、ややもの足りなかったのが、名曲第7番嬰ハ短調

快速テンポで、piu mossoの部分が、さらにいきなり快速。
蔭とか、憂いとか、寂しさとか、この曲からはそういうものを引き出して欲しいのですが、アンスネスにかかると、あくまで爽快で憂いのない美しさになってしまう気がします。

最後がバラード第1番

私は3番と順序が逆が良かったです。

劇的な盛り上がりは1番の方がありますから、普通は聴衆受けを考えれば当然1番なのだとは思いますが。

アンスネスは最後まで感情の表出を抑え気味にして、知的で、上品、典雅に究極の音の美を追求します。
ですから、この曲も極上の美品に仕上がったものの、若きショパンの激情とか、鬱屈した精神とかがすっきりぬぐい去られ、健康にエクソサイズが終わって爽やかな汗を拭き取るようなフィナーレになったように思いました。

でも、これ相当に贅沢なこと言っていると自覚しています。
演奏のレベルはとても完成度が高く、安定していて、思わず“上手い!”と手を打ってしまうようなところばかりでしたので。

アンコールのショパンプレリュードはそれまでと違い、テンポを抑え、じっくりと聴かせてくれました。
自家薬籠中のグリークは、もちろん、アンスネスらしさが最も発揮されていたことでしょう。

演奏も終盤になってくると、美しい音のシャワーに、心地よさはずっと続くのですが、ふと、胸にぐさりと突き刺さったり、脳天をドカンと殴られたり、ほろりと涙が出たりする演奏が少し恋しくなっている自分がいたことは否めませんでした。

※ホールの入りは8分といったところでしたでしょうか。
アンスネスくらいになると、十分メジャーかと思っていましたが、1600席をいっぱいにするのはそう簡単ではないのですね。

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