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2011年9月18日 (日)

浜尾夕美 ピアノリサイタル@浜離宮朝日ホール(1)

2011年9月18日(土) 18時~

ふらっと立ち寄った自由席のコンサート。
国立音大の専任講師をしていらして、さしたるコンクールの受賞歴などもみあたらないけれど、地道に音楽活動をされているらしい浜尾さん。

たいへんな失礼を顧みず書いてしまいますと、思いの外、すばらしい感動を体験できた一夜となり、得した気分で帰路につくことができました。

【前半】
シューマン:クララ・ヴィークの主題による即興曲 作品5
ブラームス:ピアノ・ソナタ第2番 嬰ヘ短調  作品2

【後半】
クララ・シューマン:ロマンス 作品11-3
シューマン:ピアノ・ソナタ第3番 ヘ短調 作品14

【アンコール】
クララ・シューマン:4つのつかの間の小品 作品15より
                    第1集 ヘ長調
クララ・シューマン:ロマンス 変奏曲 作品3
シューマン:トロイ・メライ

『クララ・ロマンス』とうたった、リサイタル。
クララと、彼女をめぐるシューマン、ブラームスの関連する曲を集めるという趣向でした。

浜尾さんはワインレッドのドレスで登場。
背筋をスッと伸ばした、美しい演奏姿勢です。
優しいタッチでクララの主題による即興曲が始まりました。

例によって、はじめのうちは耳が慣れないので、絶好の座席位置にもかかわらず、響き感ががもう少しという気がしたのですが、演奏がすすむにつれ、徐々にホールと音と耳が一体化していきました。

初めて聴く曲でしたが、13歳のクララに返礼する曲としては、随分とまあ執拗な音楽でしょうか。これでもか、これでもかと、下行5度のド~ファ、ソ~ドが、左右に出てきます。
そこがシューマンらしいといえば、シューマンらしいところではあります。

2曲目のブラームスのソナタ第2番
前回のヌーブルジェ来日の時のプログラム曲。
とっつくにくい曲だったので、事前に楽譜まで持ち出して徹底的に準備して、ヌーブルジェの演奏を聴いたら、あまりのすばらしさに、一挙に好きになってしまった、私にとってはいわくつきの曲です。

実は、今日はこの曲がもう一度聴きたくて来たようなものだったのです。
(マイナーな曲なので、まったく生では聴けないのです(涙))

浜尾さんは、決してヌーブルジェのような切れ味をお持ちではありません。
しかし、とても丁寧で、ピアニシモも、フォルテシモも、指の先の先まで神経を行き届かせて、美しくクラシカルな音を奏でようという意識がよくわかります。

また、聴いていて、うっとりと音楽に身をゆだねさせることができる、安心感があります。
不思議なもので、どうしてもあまりうっとりできない音楽と、この日のように寄り添える音楽とがあり、その理由を一度ピアノの師匠から教えてもらったことがあります。
それは、フレージングだと。
大きな息の長いフレージング感を持っているピアニストは、聴衆に安心を与えられるのだ、と。

なるほど、浜尾さんは、小手先でこちょこちょと、つまらない細工をするようなことをなさいません。
音楽の自然な流れ、聞こえ方、というのを大事にしてらっしゃるように見受けられます。
ルバートもアゴーギクも必要最小限であるし、センスもよろしいので、作為感や、臭さ、というものがありません。

決して大きな手という感じもしないのですが、ブラームスの厚い和音や、2番に頻出するオクターブも、危なげなく、美しく鳴らしきっていました。

大好きな曲を素敵に聴く事ができ、まずは前半でほぼ元をとれてしまったと思ったものです。

【(2)へ続く】

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