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2011年6月30日 (木)

チャイコフスキーコンクール、演奏終了~優勝の行方は

トリフォノフのショパンのピアノ協奏曲第1番は大成功のうちに終了。
ややスローででたオーケストラを引っ張るように、自分のリズムにうまく持ち込みました。
音は彼独特の美音を維持。
指揮、オーケストラもリハーサルの時の不出来が嘘のように蘇っていました。
スローテンポの第2楽章は、ピアノとオーケストラがぴったりと寄り添い、極上の美の世界を堪能することができました。
第3楽章のラスト、ショパンコンクールでは激走していたところ、落ち着いて、しかし十分盛り上がって、メカニックもほぼ完璧に弾ききりました。
素晴らしかった!

ソン・ヨルムは、相変わらずの冷徹なタッチと、激しい情感をこめた渾身の演奏。
ただ、意気込みが猛烈すぎて、力が入りまくり、珍しくミスも多かったし、暑さもあったのか、だんだんバテてきていたような気がします。
ピアノをヤマハに変えてきましたが、強音が激しすぎて、美しさを完全には引き出せていませんでした。

チェルノフは、前に弾いたヨルムと対照的なふくよかな音と音楽を聴かせてくれました。ブラームスの雰囲気に実にマッチしている。
いかんせん、やはり完成度が今ひとつだったのと、指揮&オケがどうもバラバラと崩壊気味で、ピアノとの掛け合いもうまくいかなくことが多く、やや悔いの残る演奏に終わってしまいました。
部分的には大変心を打つところもあるのに残念です。完成形を聴いてみたかったです。

というわけで、私の中ではトリフォノフが大きく優勝に近づいたのではなかろうかと思えています。
採点方法はわかりませんが、1次からファイナルまですべてハイレベルであったし、特にファイナルを2曲とも最高にまとめられたのはトリフォノフだけだったと思います。

2位以下は全く予想がつきません。

ソン・ヨルムはホールで聴くと相当インパクトがある演奏なのかもしれません。

チョ・ソンジンは、2曲揃える、というところでは上位に入ってもおかしくない。

ロマノフスキーは、チャイコフスキーが荒っぽくなってしまったけれど、ラフマニノフはかなり良かったです。

チェルノフは、音質と音楽には大変魅力のある個性を感じましたが、完成度が低かったのがどう響くか。

あと数時間で結果は判明することでしょう。

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