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2011年5月 1日 (日)

マーティン・ヘルムヘン ピアノリサイタル@トッパンホール(2)

【前の記事からの続き】

前半のプログラムで、軽く柔和な音質と、徹底的に細部を作り込む個性をみせただけに、ハンマークラヴィーアという壮大な音楽をどう料理するのか、とても興味がふくらみました。

登場して椅子にこしかけるやいなや、拍手がまだ残る中、いきなりズダーンときました。
これはもう、後半はドイツ魂全開だぞ、という合図だったのでしょうか。
第1楽章はやや早めのテンポでぐいぐい進む。細部はもちろんおろそかにしていないのだけれど、前半の曲よりずっと表現がストレート。
迫力もあります。
強打は音量は十分だけれど、濁ることはない。
構成感もしっかりしている。

第2楽章は幾分テンポを落とし、バッハのアルマンドでみせたような、ややブレーキをかけるような作り方が独特。

第3楽章はやや早めで、古典派の緩徐楽章らしく、適度なウェット感でたんたんと進みます。ちょっと左手の音が大きく感じられたのですが、そういう解釈だったのでしょうか。

第4楽章、かなりゆっくり目の序奏から、フーガが始まると今度は猛烈なスピード。果たして指がもつれないのか、と心配になるくらい。
しかし、技術的にはほとんど問題なく、疾風怒濤の演奏となりました。
コーダが近ずくにつれ、興がノリ過ぎたのか、少し息切れしたのか、やや荒っぽい感じもしなくはなかったですが、最後はきっちりとしめました。

前半と明らかにアプローチを変えてきて、ティル・フェルナーばりの、ゲルマンっぽい表現をしようとしていたことは明らかでした。
ただ、ヘルムヘンの音の特徴は、決して鋼鉄のような頑丈さや、するどい切れ味を持ったものではなくて、あくまで軽やかで浮遊感のあるものであることは変わりませんでした。
だから、右手のスケールのようなパッセージになると、音楽がとたんに軽やかになる。
ガンガン弾いている中に、ふわふわ感のある音が混じり、何とも不思議な感じでした。

聴き応えのある、なかなか素晴らしい演奏だったと思います。

アンコールは、おなじみのコラール前奏曲。
力を抜いた演奏が、どちらかというとヘルムヘンの本当の個性ではないのかなという気がしました。

※今日はディナー付きの演奏会でした。私は行きませんでしたが。ご本人も同席されたのでしょうか?

※ハンマークラヴィーアは2年前のヌーブルジェを聴いて以来でした。
ヌーブルジェの演奏の緊張感と、硬質でタッチに力感のある演奏を懐かしく思い出しました。

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