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2011年4月 9日 (土)

河村尚子 ピアノ・リサイタル@東京文化会館小ホール

4/7(木)東京・春・音楽祭の1プログラムとして催された公演。
この音楽祭も地震の影響でだいぶ中止や変更があったように聞きます。
この夜は無事開催され、チケットも完売。
ただ、そこそこ空席もあり、やむを得ず来られなかった人も多かったようです。

ユジャ・ワン、メジューエワ、ザラフィアンツとパワフルなピアニストが続いた後、河村尚子さんは優しい音楽を聴かせてくれました。

【前半】
J.S.バッハ/ブゾーニ :
 コラール前奏曲「主イエス・キリスト、われ汝を呼ぶ」BWV639
 シャコンヌ
R.シュトラウス / 5つの小品 op.3

【後半】
ワーグナー/リスト: イゾルデの愛の死
シューベルト/リスト:
  糸を紡ぐグレートヒェン
  「美しい水車小屋の娘」より 「水車屋と小川」
シューマン/リスト: 「 献呈」
リスト /:
  「愛の夢」 第3番
  「巡礼の年 第2年 イタリア」 より 「ダンテを読んで」

【アンコール】
J.S.バッハ/ペトリ:「羊たちは安らかに草を食み」BWV208-9

テーマが「リストへの旅ー生誕200年に寄せて」というリサイタルでした。
今年はリストのアニバーサリーだけに、今まであまり親しんでこなかったリストをたくさん聴くことになります。

河村尚子さんは、2009年の9月に紀尾井ホールで聴いて以来です。

前回は1階の一番後ろ。紀尾井だけによく音は響いたものの、河村さんの演奏姿は遠目でした。この夜は、小さなホールで前から12列目のやや左。演奏の様子がとてもよく見られました。

河村尚子さんは、外見は非常に逞しくアスリートのようですが、圧倒的なパワーで威圧的な演奏をするわけではなく、あくまで端正に柔和に音楽を作っていきます。特に素敵だと感じたのが、軽やかでチャーミングな曲想になったときです。
タッチが軽いのと、リズム感が良くて、時に飛び跳ねるようなキュートな表現をすることがあって、聴いていて心がはずみます。

そういうことで、R.シュトラウスの初期の5つの小品は、ほとんど古典派の様相をした曲で軽やかな典雅さがあって、河村尚子さんにぴったりでした。

歌曲の編曲ものや「愛の夢」は、リスト的な技巧にあふれているとはいえ、あくまで歌を重視した表現でした。

逆に、バッハの「シャコンヌ」やリストの「ダンテを読んで」のような、シリアスだったり、デモーニッシュだったりする曲の場合、もちろん、とても上手なのですが、彼女に最高にマッチしていたかどうかはわかりません。

ヌーブルジェメジューエワが表現する、深くえぐるような強靱なタッチから生み出される悲愴感とは、河村さんはやや趣を異とします。

アンコールは、案外知られたバッハのカンタータだったようですが、私は初めてでした。軽やかでお茶目でユーモアたっぷりの曲は、河村尚子さんにピッタリで、良い締めとなりました。

それにしても、この曲、どう考えても出だしはカーペンターズのヒット曲「Sing」の序奏と同じですし、続くメロディーは「アルプス一万尺」です。

しばらく耳について離れませんでした(^^;)

※ピアノの位置が随分右に寄っていたような気がしてなりません。演奏姿を見やすくする配慮だと、何かの本で読んだことがあります。
でも、音響的には、文化会館小ホールの場合も、ピアノの屋根のある右側で聴いた方が良いと思います。

※ワーグナー/リストの「愛と死」は、今年前半であと3回もライヴを聴くことになります。
個性の違いがよくわかることでしょう。

※去年大好きになったシューマン/リストの「献呈」。私の中にできあがったこの曲のイメージからすると、ややテンポが早く、あっさり目だった気がします。

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