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2011年4月の24件の記事

2011年4月30日 (土)

マーティン・ヘルムヘン ピアノリサイタル@トッパンホール(1)

1982年、ベルリン生まれ。
ドイツにも有望な若手が育ってきているようです。
(今まで自分が知らなかっただけ、ということもありますが。)
プログラムはよく練られたコンセプチュアルなものです。

【前半】
J.S.バッハ:パルティータ第1番 変ロ長調 BWV825
シェーンベルク:6つのピアノの小品 Op.19
メンデルスゾーン:無言歌集 第6巻 Op.67

【後半】
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第29番 変ロ長調 Op.106 《ハンマークラヴィーア》

【アンコール】
J.S.バッハ/ブゾーニ :
 コラール前奏曲「主イエス・キリスト、われ汝を呼ぶ」BWV639

長身の美青年が颯爽と登場。
バッハのパルティータ第1番はかなり好きで、この3年でiPod再生回数は100回を超えます。

最初の一音を待ちます。
一小節弾いたところで、あっ、この人は相当優しいタッチの人だとわかりました。期待が持てます。

ドイツ人というと、すぐ先入観でガツガツの直截的な演奏を思い浮かべてしまうのですが、ヘルムヘンは非常に柔和。
上行音はクレシェンド、下行音はデクレションドというディナーミクをかなりはっきり出し、ペダルもある程度使用しながら、ロマンあふれる表現です。

細部を作り込み、リピートする2回目は装飾をかなり織り交ぜて、変化をつけます。
特に、時に立ち止まりそうなアルマンドや、レガートとノンレガートを意識的に使い分けたメヌエットもおもしろい。メヌエットの中間部のリピートでは、グールドのように1オクターブ上を弾きました。

ロマンティックといってももちろんショパンのようではなく、サラバンドではむしろペダルを控えて乾き気味の詩情を出していました。
ジーグは快速。旋律となる左手の音の出し方にとても気を使っているのがわかりました。

かなり自己主張の強い、個性的なパルティータでした。
楽しかったです。

シェーンベルクのこの曲は生では4回目です。
もともと後期ロマン派以降はあまり聴かなかったうえ、旋律のない音楽は苦手なので、ライブで出会わないかぎりなかなか聴きづらい曲。
相変わらず理解は難しいですが、ヘルムヘンは前聴いた3人(菊地洋子、ダルベルト、エマール)よりずっとソフトで(ソフトペダルほぼ踏みっぱなし)、一音一音を突き放すのでなく、まとまりとして弾こうとしているように感じました。
LFJで、もう2回聴くので、もう少し勉強しようと思います。

メンデルスゾーンで旋律が戻ってきてホッとしました。
これはとてもヘルムヘンのタッチに合っていました。
彼の右手は、まったく力みがなく、鍵盤が一番下にとどくやいなやフワッと浮きあがるような感じを受けます。
そして、ペダルは抑え気味で、古典的均整感を保った、品の良い演奏でした。
良家の子息だったメンデルズゾーンの音楽にふさわしい、軽やかで明るく典雅な演奏だったと思います。

【次の記事へ続く】

ショパン:チェロソナタから本歌取りしたような曲

久しぶりに、ヌーブルジェ&ヴァシリエヴァのショパン:チェロソナタを聴いてみました。

【送料無料】Chopin ショパン / ショパン:チェロ・ソナタ、序奏と華麗なポロネーズ、アルカン:演奏会用ソナタ ヴァシリエヴァ、ヌーブルジェ 輸入盤 【CD】

第1楽章のある旋律が、どうしてもどこか別の曲で聴いた気がして、なかなか思い出せず、しばし悶々してしまいました。

ようやく思い出すことができました。

かなり昔、NHKの「趣味のピアノ」という番組があって、ピアニストの西村由紀江と作曲家の宮川泰が出演しており、そこでザ・ピーナッツの「愛のフィナーレ」をピアノにアレンジした曲が取り上げられました。
その「愛のフィナーレ」の一部に似ていることがわかりました。
楽譜が残っていました。

宮川泰によると、当時はやっていた「花の首飾り」を参考にした、と言っているので、それがさらに元の曲ということになります。

タイガースがショパンのチェロ・ソナタを聴いていたのかどうかは、まったく不明です。

本当に似ているかどうかは、聴いて判断してください。

(チェロ・ソナタの演奏は、ヌーブルジェ&ヴァシリエヴァではありません)

【ショパン:チェロソナタ第1楽章 1:16~のあたりの旋律

【宮川泰:愛のフィナーレ(ザ・ピーナッツ) 0:25と0:47あたりの旋律】

【タイガース:花の首飾り 1:25~あたりの旋律】

2011年4月28日 (木)

ラ・フォル・ジュルネ出演ピアニスト動画等(3)

さらに、LFJ東京の出演ピアニストの紹介です。

★北村朋幹

動画はみあたりません。
みずみずしいシューベルト。

《シューベルト:ピアノソナタ第7番 変ホ長調 第4楽章,D568,Op.122》

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★アンドレイ・コロベイニコフ
Andrei Korobeinikov

重く、激しいシャコンヌ。
ヴァイオリンからは離れ、あくまでピアノのシャコンヌ。

《バッハ/ブゾーニ:シャコンヌ ニ短調》

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★クレール・デゼール
Claire Desert

ソロ動画も少しあったのですが、あんまりにもこちらの演奏が良かったので。
ピアノも活躍するデュオ。
優しい優しいシューベルト。
感涙。
チェロはアンリ・ガスティネル

《シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ 第1楽章》

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★エマニュエル・シュトロッセ
Emmanuel STROSSER

太く落ち着いてブラームスがお似合い

《ブラームス:クラリネット三重奏曲 イ短調 Op.114 アレグロ》

2011年4月27日 (水)

ラ・フォル・ジュルネ出演ピアニスト動画等(2)

引き続き、LFJ東京の紹介です。

★ルイス・フェルナンド・ペレス
Luis Fernando Perez

秘めた情熱から、熱い情熱へ。
濃い演奏です。
響きはやはり尋常でない。

《ショパン:ノクターン Op.48-1》

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★広瀬悦子

絢爛豪華なショパン。

《ショパン:エチュードOp.25-11「木枯らし」》
※音が大きいので注意。

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★フランク・ブラレイ
Frank Braley

音と動画がずれてしまっていますが・・・(^^;)
優しいけど、ちょっと気取ったシューベルト。

ラ・フォル・ジュルネ出演ピアニスト動画等(1)

仕切り直しとなったラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン。
チケットを取り直してみると、それなりに素晴らしい取り合わせとなりました。
ヌーブルジェやシャマユがいないのは返す返す残念ながら、初めて聴くピアニストが増えて、別の楽しみができました。

いろいろ噛みついてしまったので、お詫びもかねてパブリシティを。

私が聴くピアニストたちの演奏を拾い集めてみました。

=================

★シャニ・ディリュカ
Shani Diluka

実に素晴らしい。
洗練されたロマンティシズム。
うっとりします。
今回の目玉かもしれません。

《メンデルスゾーン/幻想曲 嬰ヘ短調 第1楽章,Op.28》
2:39から

====================

★フローラン・ボファール
Florent BOFFARD

現代曲の演奏を見つけました。
ウーン、よくわかりません。

《ルチアーノ・ベリオ:セクエンツァ Ⅳ》
Luciano Berio Sequenza IV

====================

★相沢吏江子

ソロ曲は見つからず。
ピアノはほとんど伴奏で抑え気味というのはありますが、軽やかで優しい感じです。
フルート超絶技巧。

《モンティ:チャールダッシュ》

2011年4月24日 (日)

奥村友美 ピアノリサイタル@浜離宮朝日ホール(2)

【前の記事からの続き】

後半の最初の曲はベートーヴェンの「月光ソナタ」

奥村さんは、バンバンとピアノを鳴らすタイプではないので、第3楽章をどんな風に弾くのか、興味津々でした。

第1楽章は幾分早めのテンポで、感情を抑え気味に過度な味付けを排除した表現。
アタッカで第2楽章。
この出だしがまた良い。
こんなに優しい出方は今までで初めて聴きました。
軽く、柔らかい第2楽章。つなぎの楽章がこんなに楽しめたのも珍しい。
テンポが速め。第3楽章飛ばす気か、大丈夫なのか、とやや心配。

注目の第3楽章。
心配したテンポは中庸。
すっ飛ばして技術をアピールするでもなく、ベートーヴェン的な激情を爆発させるわけでもなく、そうか、この日のテーマの「ファンタジー」ですね。
ここでも、彼女のリズム感のよさがいかんなく発揮され、猛烈スピードでないのに、とても気持ちのよいノリ。
そして、決めるべき音をきちんと聞かせ、終止のしかたもきっぱりとしている。
休符の間の取り方は、音楽の流れを止めないことを重視して短め。これがまた自然で良い。メジューエワみたいに、時折ハッと音楽を止めるのも意表をつくけれども、リスキーではある。

大きな手とキレキレのメカニックがなくても、月光ってこんなに格好良く弾けるのだと感心しました。

最後はラヴェルの「夜のガスパール」
今年にはいってエフゲニー・スドビンのドラマティックな演奏を聴いたばかり。スドビンほどの切れ味はないし、優しくてデモーニッシュな雰囲気とはほど遠い奥村さんはどうするのか。

オンディーヌが始まる、そうか、この人はあくまでこういう音なのだ。
優しく慈愛に満ちた美音。
スドビンの時に感じたドラマ性を、彼女からも感じる。彼女の場合、旋律の歌わせ方が上手なので、語りかけるよう、と言った方かも良いかも。

最高難度といわれているスカルボも、ほとんど技術的破綻もなく、知的で構成感のしっかりした演奏でした。
よく練り込み、確信を持っていて、でも頭でっかちにならず、安定感のあるリズム感は崩れることなく、音楽が自然に流れる。

ブラボー!

振り返れば、かなりヘビーなプログラムでした。
だのに、まったく長く感じなかった。
それだけ、彼女の音楽に惹きつけられてしまったということでしょう。

挨拶のあとアンコールはリスト「愛の夢第3番」
いったい、今年はどれだけ聴くのでしょうか。

本プログラムより、やや叙情性を出して、しっとりと歌ってくれました。

良い音楽をありがとうございました。
当然「もう一度聴きたいピアニスト」リストに追加です。

※ブラボー言えば良かったと後悔。
聴衆が醒めていて、どうも一人浮いていたような気がしてなりません。

※うれしいことに、11月3日にみなとみらいホールでまた聴けるようです。
横浜市招待国際ピアノ演奏会。
金子三勇士さんも出演します。

※ヤマハのCFXだったとしたら、発売後初体験かもしれません。
とても良い音でした。
シフのベーゼンドルファーも良かったし、ザラフィアンツのファツィオリも良かった。
スタンウェイも素晴らしいけれど、もっとピアノの選択肢が増えても良い気がします。

※(後日譚)当日の調律師の方のつぶやきで、ピアノは確かにヤマハのCFXだったことが判明しました。

奥村友美 ピアノリサイタル@浜離宮朝日ホール(1)

2011年4月23日(土)
最近の若い日本人ピアニストたちは、技術も表現力もハイレベルの演奏を聴かせてくれるようになりました。

この日聴いた奥村友美さんは、ヌーブルジェユジャ・ワンメジューエワのように、びっくり仰天するような圧倒的存在感を示すタイプではないながら、実に音楽が豊かであり、音はエッジが丸く優しく力みがなく、日本人離れしたセンスの良いフレーズ感とリズム感を持ち、聴く者を安寧と幸福に導く表現力を持ったアーティストでした。

すべての演目がとても素晴らしかったです。

【前半】
モーツァルト:ピアノソナタ 第3番 変ロ長調 KV281
シューマン:幻想小曲集 Op.12

【後半】
ベートーヴェン:ピアノソナタ 第14番 嬰ハ短調Op.27-2「月光」
ラヴェル:夜のガスパール

【アンコール】
リスト:愛の夢 第3番

その日、集中して演奏を聴けるかどうかは、だいたい最初の曲の数小節で決まることが多いです。
そこで「ハッ」と思えた演奏は、たいてい最後までいい感じで聞き通せる。

この日の奥村さんの演奏がまさにそのパターン。

モーツァルトのチャーミングな初期のピアノソナタの、これまた戯れるような開始主題を、実に優しくまろやかで美しい音で奏で、ぐいと引き込まれてしまいました。

どうも音の優しさの質が違うと思ってよくピアノを見たら、ヤマハのピアノでした。なるほどスタンウェイではああいう音はなかなか出ないでしょう。後援がヤマハだったので、CFXを持ち込んだのかもしれません。浜離宮にはヤマハはありませんので。

アルフレッド・ブレンデル並みの落ち着いたテンポと、知的な構成力。
初期モーツァルトらしい可愛いらしさと、シンプルなディナーミクの対比、会話のような掛け合いや、劇的な場面展開をしっかりと表現していました。

そして何と言ってもリズム感が良く、常に拍の一歩前をゆくような、それでいて決して急いでいる感じを与えない、ナチュラルなドライブ感がある。聴いていて安心できます。

続く、シューマン、最初の「夕べに」のまたまた出だしの美しさに感心してしまいました。
スタンウェイ的なピアニスティックで透明感あふれる美音とはまた違った、柔和で一枚シルクのベールで覆われたような音がします。
彼女の感性とヤマハのピアノの個性とが見事に調和しています。

夢見るシューマン
そんな言葉がぴったりです。

「飛翔」は丁寧に落ち着いて。技術的にも高度です。
「気まぐれ」はリズム感の良さが遺憾なく発揮される。心地良い。
「夢のもつれ」昨年以来、内田光子さんや、アルゲリッチなど世界の超一流の演奏を聴いてきました。技術的名手たちはこの曲を軽々とすっ飛ばして弾きがちだと思いますが、奥村さんはもちろん上手ながらあくまで落ち着いて知的にコントール。
「歌の終わり」他の曲すべていえることですが、奥村さんは旋律を浮きだたせて、それを歌わせることがとても上手。その歌い方の息づかいが自然で、まったく迷いがなくて、聴いている身としては安心して音楽に身をゆだねられるのです。

クラシカルなモーツァルトとシューマンが終わり、後半は表現を外に向けなければいけない曲。やや線は細めではある彼女が、どんなアプローチをみせるのか、期待が高まります。

前半が終わったところで、カーテンコールがされませんでした。
私としては、とても悲しかった。
この日の聴衆はなぜかとてもおとなしかった。

【次の記事へ続く】

情報錯綜、で結局ヌーブルジェは来ません

ラ・フォル・ジュルネは、今回東京の他にも、金沢、新潟、琵琶湖、鳥栖で開催されます。

来日自体が中止となったアーティストもいれば、東京には出ないけれども、他の開催地では出演するアーティストもいます。

よく注意が必要です。

ちなみに、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェは、来日自体が中止。

金沢と新潟の公式サイトの有料プログラムにはまだ出演するかのごとく載っていますが、間違いです。

たとえば、アンヌ・ケフェレックは東京では出番がなくなりましたが、金沢ではあります。

アダム・ラルームも同様、来日しますが東京はなしで、金沢はあります。

また、当初のプログラムでは来日が予定されていなかったアーティストで、来日することになった方もいます。

フランク・ブラレイなどがそうです。

2011年4月23日 (土)

ヌーブルジェ来日中止。LFJがんばるも情報混乱。

(日付が越したので、記事中、「今日」とあるのは22日(金)です)

すでに公式ホームページで発表がされ、フレンズ向けメルマガも届き、多くの方が今頃チケット買い直しのために、プログラムとにらめっこしていることでしょう。

残念ながら、わがジャン=フレデリック・ヌーブルジェは、来日しないことが明らかになりました。

こつこつ、ソロリサイタルのマニアックな曲目の予習をやってきましたが、直接的には無駄骨に終わりました。(良い経験にはなりましたが)

昨年の7月に大阪でブラームスの演奏に涙した日以来、10ヶ月余、キリンのごとく首を長くして待ちに待ったヌーブルジェのコンサートが、東日本大震災とそれによる福島第1原発の事故により、夢のまた夢と消え去りました。

このショックは私に重くのしかかり、明日からの日常に影響がでやしないかと心配です。

昨年、マルタ・アルゲリッチが春のコンサートのドタキャンの埋め合わせでしょうか、秋にコンサートを組んでくれたように、ヌーブルジェも少し落ち着いたら、今年の来日を再考していただけると、ファンとしてはこの上ない喜びです。

カジモトの関係者の方にも是非是非、お願いしたいところです。

さて、ラ・フォル・ジュルネは、規模を縮小して、プログラムを新たに組み直し、仕切り直しとなりました。

余震の続発、収拾がつかない原発事故、電力の供給不足などのため、開催自体も危うく思っていたところ、ルネ・マルタン氏と日本スタッフの果敢な決断によって、開催の運びとなったことについては、まことに頭が下がる思いで、感謝にたえません。

しかし、関係者のおそらくは不眠不休の頑張りを承知のうえで、無責任な一ファンとしてのわがままな視点で、今回のできごとを振り返ってみると、事務局の情報発信の不手際にどうしても触れざるを得ません。

第一報が入ったのがたしかメルマガで、いきなり「全有料公演払い戻し」でした。
まず払い戻しありき。
実質ほぼ中止と思ってしまいました。

実際は、プログラムの組み直し。
何がどうなるのか、全く見当がつかない。

そして、誰が来日できなくなったかもわからない、どういう方向で縮小開催されるかもわからない、今関係者がどういう作業をしているかもわからない、という状況が数日続きます。

公式ツイッターがあるにもかかわらず、何も進行状況が発表されない。
ただ、やきもきと待つばかりでした。

その後、ルネ・マルタン氏から、今回の決定に至った事情の詳細が発表されました。その内容は真摯であり、納得するに十分な理由でした。
ただ、具体的に、誰が「来日中止を中止」したのかはわからない。

彼はどうだろう、彼女はどうだろう、ということはやはりまったくわからない。

いよいよ新プログラム発表の今日、まずは公式サイトに情報が掲載されました。
新しいプログラムと、引き続き生きているプログラムが何か、ということははっきりしました。

でも、端的に、来日中止アーティストは誰、という情報がない。
 
ヌーブルジェ、シャマユ、モディリアーニ・カルテット、ペヌティエ、エル・バシャ、ラ・ムール、ヴァンサン、ガドゥシュ等々

気分をさかなでしたのが「新たなプログラム発表!」などとサイトに載せていること。
ご贔屓のアーティストが「来日しない決定」を知るのに”!”などと感嘆符を付ける神経が理解できません。

全公演払い戻し、という情報はガセで、生きている公演はそのままチケットも生きるということも判明しました。

組み直された公演は、27日(水)から”チケットぴあ”で販売とありました。

この時点で、仕事を抜けられない私は、今年のLFJは諦めました。
当然、競争者の増えたチケット争奪戦は、数分で終了することが予想されるからです。
仕事が終わってからノコノコアクセスしたところで「予定枚数終了」表示を見ることがおちです。

勤め人はLFJには来るな、というメッセージと思うのはしかたないでしょう。

なぜ、抽選にしないのか、まったく理解不能でした。

ところが、9時になって、フレンズメルマガが到着。
なんと、23日(土)と24日(日)にフレンズ先行抽選販売を行うとの情報。

ホテルキャンセルかと考えていた身にとってはもちろん朗報でしたが、「だったらなぜ先にメールをくれないのだ」と思わざるを得ません。

疲れました。
心底、疲れました。

せめて、もう少しこまめに情報がもらえていたら、こんなに呆れたり、疲れることはなかったと思います。

さあ、これから気持ちを立て直して、明日(23日)からの先行抽選販売をどうするかを考えなければなりません。

とにもかくにも、LFJは無事開催される。
そのこと自体は、まことに喜ばしく、来日を決意していただいたアーティストの方々や、主催関係者の方々の努力には、深く敬意を表する次第です。

2011年4月21日 (木)

いま聴きたい若き俊英たち@レコ-ド芸術5月号


「レコード芸術5月号」の特集記事です。
20代~30代の注目すべき若きアーティストを紹介しています。

ここ数年で私が聴いた若いピアニストたちもたくさん紹介されていたので、
嬉しくなってまとめてみます。

記事トップは
ユジャ・ワン(87年)。
グラヴィア&インタヴュー付き。
今シーズンは、ブラームスの1番、ベートーヴェンの5番のコンチェルトを演奏するとのこと。楽しみです。

以下、年齢順に。

アレクサンドル・ギンディン(77年、ロシア)
未聴。99年エリザベート2位。
ハビエル・ペリアネス(78年、スペイン)
11年に聴いた。沈潜した曲が良かった。
セヴェリーン・フォン・エッカルトシュタイン(78年、ドイツ)
未聴。03年エリザベート1位。
ヴァシリ-・プリマコフ(79年、ロシア)
未聴。
キリル・ゲルシテイン(79年、ロシア)
未聴。ジャズから転身。10年ギルモア賞。
エフゲニー・ズドビン(80年、ロシア)
11年に聴く。技巧、音楽、集中力一流
プラメナ・マンゴーヴァ(80年、ブルガリア)
09年に聴いた。流麗、華麗。
エドゥアルド・クンツ(80年、ロシア)
13のコンクールで1位。
河村尚子(81年、日本)
09年に聴いた。チャーミングな曲が素敵。
ユホ・ポーヨネン(81年、フィンランド)
たぶんTVで観ている。シフにスカラシップを受ける。
ベルトラン・シャマユ(81年、フランス)
10年のLFJで聴いた。超絶技巧と厚い音楽。
マリヤ・キム(81年、ウクライナ)
未聴。パデレフスキー、スクリャービン1位。
マルティン・ヘルムヘン(82年、ドイツ)
未聴。今月末聴ける。
ラン・ラン(82年、中国)
未聴。エンタテナー。
小菅優(83年、日本)
09年にLFJで聴いた。まだよくわからない。
フランチェスコ・ピエモンテジ(83年、スイス)
未聴。ハスキル2位。エリザベート3位。
アレクサンダー・ガブリリュク(84年、ウクライナ)
09年に聴いた。技巧派。
イリア・ラシュコフスキー(84年、ロシア)
未聴。ロン・ティボー2位。
ラファウ・ブレハッチ(85年、ポーランド)
10年聴いた。繊細系。
ダヴィッド・カドゥシュ(85年、フランス)
10年LFJで聴いた。結構クネクネ系。
ユリアンナ・アヴデーエワ(85年、ロシア)
11年に聴いた。ショパンコンクールと印象が違い、よくわからない。
インゴルフ・ヴンダー(85年、オーストリア)
11年に聴いた。サービス精神旺盛。
フランソワ・デュモン85年、フランス)
11年に聴いた。成熟した大人の演奏。
ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ(86年、フランス)
08年に出会う。確かな技巧と深い精神性。
ルカース・ヴォンドラーチェク(86年、チェコ)
未聴。ヒルトンヘッド1位。
アダム・ラルム(87年、イスラエル)
10年にLHJで聴いた。Gだったのでまだよくわからない。
カティア・ブニアティシヴィリ(87年、グルジア)
未聴。動画観るかぎり激しく、官能的。アルゲリッチの弟子。
リーズ・ド・ラサール(88年、フランス)
未聴。天才少女。
アレクセイ・ゴルラッチ(88年、キエフ)
09年に聴いた。安定した技術。
ルーカス・ゲニューシャス(90年、ロシア)
11年に聴いた。透明な音色。
ダニール・トリフォノフ(91年、ロシア)
11年に聴いた。個性的な美の表現。
北村朋幹(91年、日本)
未聴。06年浜松4位。
ベンジャミン・グロウヴナー(92年、イギリス)
未聴。EMIからショパン

いやいや、大勢いるものです。
ピアニストを追いかけるだけでも大変です。

2011年4月20日 (水)

吉田秀和翁のユジャ・ワン評@レコード芸術5月号

音楽評論家、吉田秀和氏、齢97歳。
未だに現役で評論活動を続けておられるとは、脅威です。
たまに、コンサート会場などでもお見かけしますが、とても100歳になろうかというご老人とは思えないほど、元気に歩いていらっしゃいます。

目立つので結構気がつくのですが、3月のユジャ・ワンのリサイタルにいらしているのは、気がつきませんでした。

「レコード芸術5月号」の「之を楽しむ者に如かず」で、このユジャ・ワンのリサイタルのレヴューが掲載されました。

実は、何ヶ月か前の同じコーナーで、ユジャ・ワンのCDを取り上げ「中国雑伎団のようだ」という感想を述べていたのが記憶に新しいところです。

翁の1世紀近くに及ぶ音楽体験の中で、ユジャ・ワンは果たしてどう映ったのでしょうか。

氏の主な印象を要約してみます。

演奏は力強く、存在感がある。
スポーツに近い印象を与える。
音が濁らず、澄んだ水の流れのような響きの音楽である。
美しく、精神的内容がある。
技術が鮮やかすぎて、音楽の他の要素が足りない懸念がある。
どの曲もほとんど同じ印象だった。
アンコールは極上のデザートのようだったが、思い出せない。
あと何曲きいても同じだろう。
若い時のアルゲリッチみたいなアウラをもっている

どうやら、吉田氏は一定の驚きをお持ちにはなられたが、最終的には「何曲きいても同じ」と感じられたようです。

確かに、あの日のプログラム、特に後半は、いかにもといった超絶技巧がオンパレードの曲の見本市でした。
技巧が優れていることに驚愕するためにコンサートに通っているわけではないので、いささか食傷してしまったことは否めません。

しかし、曲によっては、技巧の高さが芸術的高みに直結していると思えたし、甘美な曲になったときの、ため息が出るような官能的な表現は、何曲でも聴いてみたいと思わせるのに、私は十分でした。
スクリャービン、ラフマニノフ、グルック・・・

吉田氏は、2009年にヌーブルジェのハンマークラヴィーアの新譜を取り上げて、素晴らしいと言ってくださり、その精神の若さに驚いていました。

ユジャ・ワンに関しては、決して全否定しているわけでもないとは思われるものの、「もう一度聴きたいピアニスト」には現状ならなかったのかなぁ、と感じました。

でも、あれだけ紙面を割いて感想を書いているということは、書くべき事がたくさんあった、ということですから、それさせるだけのインパクトがユジャ・ワンの演奏にはあったことは確かでしょう。

2011年4月19日 (火)

LFJリスト予習(4)「ハンガリー狂詩曲第5番」

もしかしたら、どはずれた予習をやっているのかもしれません。

でもしかたない。弾いてくれると信じてやるだけです。

リストのハンガリー狂詩曲。
全部で19曲もあるのですね。

いいとこ、2~3曲しか知らないです。

この5番もどこかで聴いているかもしれないけれど、初めての感じです。

多少前期ロマン的要素が多くて、メロディーもはっきりしているし、聴きやすいほうでしょう。

★リスト:ハンガリー狂詩曲第5番(ジョルジュ・シフラ)

2011年4月18日 (月)

ギドン・クレーメル・トリオ@サントリーホール

4/17(日)19:00~
カティア・ブニアティシヴィリのソロ・リサイタルを聴く予定だったのが、中止となり、クレーメル・トリオが予定変更されて、この日にずれ込んできました。

ツイッターで情報を得て、所在なかったこともあり、急遽足を運ぶことにしました。

ギドン・クレーメル(Vn)
ギードレ・ディルヴァナウスカイテ(Vc)
ヴァレリー・アファナシエフ(Pf)

【プログラム前半】
シュニトケ:ショスタコーヴィチ追悼の前奏曲
J.S.バッハ:シャコンヌ(無伴奏パルティータ 第2番 BWV.1004より)
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 第3番 op.108

【プログラム後半】
ヴィクトリア・ポリェーヴァ:「ガルフ・ストリーム」
ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲 第2番 op.67

【アンコール】
ベルト:半音階
シューマン:6つのカノン風の練習曲より第3番

ヴァイオリンはあまり聴かないので、論評などおこがましいのですが、それなりに感ずることは多々ありました。

断片的な感想としてみます。

シュニトケはテープ音源も使った不思議な曲。ピアノトリオに繋がる前奏曲。

・バッハ、シャコンヌ。先日河村尚子さんで聴いた。その原曲。
出だしの音が短い鋭い。変わってる。細く切れてしまいそうな、美しく鋭敏で繊細な音。厚みと迫力があるとはいえない。メカニカルな部分は圧巻。

・ブラームス、アファナシエフの音が、厚く、深く、大きく、細いクレーメルのヴァイオリンの音を覆い隠してしまっている。
重いアファナシェフと、繊細なクレーメル。
バランスは良いといえなかったか。

・アファナシエフのピアノの音は異様な緊張感をはらみ、厚いが、美しく、独特の劇的雰囲気のある響きを作り出すことができる人だとわかった。

・ポリェーヴァ:「ガルフ・ストリーム」はクレーメルとギードレ嬢のために作られた新曲。本邦初演。バッハの無伴奏チェロ組曲の上に、バッハとシューベルトのアベ・マリアがのる。ギードレ嬢はまことに音楽性に溢れた素晴らしいチェリストでした。音と音のつなぎが実にレガートで心地良い。

・ショスタコのピアノ・トリオ。以前、映画「譜めくりの女」の劇中音楽で第4楽章を聴いたことがり、面白い印象だった。
テンポは全体的に遅めで、躍動感はやや犠牲にし、音楽の起伏を重視していた。

・第1楽章の序奏のカノン、チェロがヴァイオリンより高い音を奏でる。なんでもハーモニクス奏法というのでできるらしい。細い弦通しのカノンのあと、アファナシェフのドスの聴いたピアノ。

・トリオは弦が厚い分だけ、アファナシエフと互していた。

・繊細に鋭利に奏でるクレーメル、優しく包容力がありレガートな音を奏でるギードレ嬢、深刻で重く憑かれたような音を表現しようとするアファナシェフ。
この個性対極の3人が、よくぞアンサンブルを組んだものだと思う。

・音楽は一番声の大きいアファナシエフの世界観にしたがって構築されていった気がする。そのなかで技巧的に各楽器が絡む部分は、火花が出るようにはじけていた。

・最終楽章も一筋縄ではいかない演奏。
アンサンブルはしっかりしているし、音楽の作りも、はっきりした意図を感じた。でもあれもアファナシエフのリードなのだろうな。

・ショスタコ2番はとても気にいった。

・アンコール、クールダウン

・サントリーのRA、ピアノはよく響く。弦は横向きなので、いま一つ。

2011年4月16日 (土)

LFJリストの予習(4)「死のチャルダッシュ」

果たして同じテーマになるのか否かもわからないLFJ。

今のところ、来日しないことがはっきりしているピアニストは、エル・バシャとエンゲラーだけです。新潟と鳥栖のLFJのサイトからわかりました。

早く情報を開示してほしいものです。

ヌーブルジェのソロの予定曲の予習をとりあえず続けていきます。
これで変更だったら呆然ですが、なかなか聴かない曲を聴く経験ということで割り切ります。
4月25日まで待ったら追いつかないので。

死のチャルダッシュも、まったくなじみのない曲でした。
多少メロディーがあるので、昨日の無調のバガテルよりは親しめそうです。

どなたかのブログを読んで大笑いしたのが、「ゴジラのテーマ」に似ている、ということ。
なるほど!

メフィスト・ポルカは「カエルの歌」でした。

リスト:死のチャルダッシュ(ゾルタン・コチシュ)

LFJヌーブルジェは来るか?信じて続けるリスト予習(3)~無調のバガテル

来日アーティストのキャンセルが続出し、東京国際フォーラムの電気系統にも問題があるということで、今年のLFJは、完全に仕切り直しになってしまいました。

今まで発売されたチケットはすべて払い戻し。

組み直されたチケットで、もう一度買い直しになるのでしょうか。
せっかく苦労して手に入れたチケットが水の泡とは(;_;)

詳しい案内はまだ先ですから、そのままOKのチケットも残ることも
なんとか期待したいです。

ヌーブルジェは来てくれるかまだ情報がわかりません。

来日の期待をこめて、さらにリストの予習をすすめることにします

【無調のバガテル】

これもなかなか友達になれそうになれない曲です(-_-;)

2011年4月12日 (火)

リストの予習(2)~メフィスト・ポルカ

仕事がずっと忙しく、いろいろ精神を揺さぶる事件が起こったり、地震はおきるは、友人が亡くなるは、楽しくないことが続きました。

でも、たまには幸運な事も起こりまして、いけなかったはずだったLFJのヌーブルジェのソロを聴くことができることになりました。

ヌーブルジェらしいマニアックなプログラムなので、心して準備していかなければなりません。

メフィスト・ワルツは有名ですが、メフィスト・ポルカは昨年デジュー・ラーンキの演奏で初めて知りました。

とにかく「カエルの歌」にそっくりなので、面白いのなんのって。

ヌーブルジェがまじめな顔でこの曲を弾く姿を想像するだけで楽しいです。

★演奏:リヒテル リスト:メフィスト・ポルカ

2011年4月11日 (月)

リスト音痴、リストに挑戦・・・できるか

ラ・フォル・ジュルネは今のところルネ・マルタン氏の英断によって、開催される予定。
来日アーティストも、一般のコンサートの中止が相次ぐなか、まだLFJでは特に報告がありません。

今年も多くのコンサートを聴きますが、いろいろ企画が用意されていても、やはり好きなピアノ・ソロが中心になってしまいました。
その結果、同じ曲を何度も聴くことになります。
一番多いのがブラームスで、おそらく次がリストでしょう。

リストは正直苦手です。
特にオリジナル曲がだめ。
びっくりすることはあっても、あまり感動した記憶がありません。
これと言って好きな曲がない。

ヌーブルジェのロ短調ソナタを聴いたときにはひっくり返りましたが、そう始終聴きたい曲ではありません。

編曲ものは、昨年から良いと思う曲にちらほら出会うようになりました。

今年はアニバーサリーであるし、普通のコンサートでも聴く機会が増え、LFJでもたくさん聴くので、なんとか少しはお友達になれればと思い、ぼちぼち予習を始めねばと思っています。

LFJ初日の一番最初のコンサートが、№171のフローラン・ボファールのリスト。
その最初がいきなり「悲しみのゴンドラ」
1番か2番かは不明。
どっちにしても苦手だぁ(-_-;)

こういう時は、楽譜を見るのがてっとり早い。
と思ったら、最近は、ご丁寧に楽譜付きの音源をアップしてくれている、奇特な方がいらっしゃる。

リストにしては音符の数が少なく、メカニック的にはそれほど難しくなさそう。
でも、弾きたい気が起きてこない。

今日現在、友達になれず(-_-;)

★「悲しみのゴンドラ」第1番

★「悲しみのゴンドラ」第2番

2011年4月 9日 (土)

河村尚子 ピアノ・リサイタル@東京文化会館小ホール

4/7(木)東京・春・音楽祭の1プログラムとして催された公演。
この音楽祭も地震の影響でだいぶ中止や変更があったように聞きます。
この夜は無事開催され、チケットも完売。
ただ、そこそこ空席もあり、やむを得ず来られなかった人も多かったようです。

ユジャ・ワン、メジューエワ、ザラフィアンツとパワフルなピアニストが続いた後、河村尚子さんは優しい音楽を聴かせてくれました。

【前半】
J.S.バッハ/ブゾーニ :
 コラール前奏曲「主イエス・キリスト、われ汝を呼ぶ」BWV639
 シャコンヌ
R.シュトラウス / 5つの小品 op.3

【後半】
ワーグナー/リスト: イゾルデの愛の死
シューベルト/リスト:
  糸を紡ぐグレートヒェン
  「美しい水車小屋の娘」より 「水車屋と小川」
シューマン/リスト: 「 献呈」
リスト /:
  「愛の夢」 第3番
  「巡礼の年 第2年 イタリア」 より 「ダンテを読んで」

【アンコール】
J.S.バッハ/ペトリ:「羊たちは安らかに草を食み」BWV208-9

テーマが「リストへの旅ー生誕200年に寄せて」というリサイタルでした。
今年はリストのアニバーサリーだけに、今まであまり親しんでこなかったリストをたくさん聴くことになります。

河村尚子さんは、2009年の9月に紀尾井ホールで聴いて以来です。

前回は1階の一番後ろ。紀尾井だけによく音は響いたものの、河村さんの演奏姿は遠目でした。この夜は、小さなホールで前から12列目のやや左。演奏の様子がとてもよく見られました。

河村尚子さんは、外見は非常に逞しくアスリートのようですが、圧倒的なパワーで威圧的な演奏をするわけではなく、あくまで端正に柔和に音楽を作っていきます。特に素敵だと感じたのが、軽やかでチャーミングな曲想になったときです。
タッチが軽いのと、リズム感が良くて、時に飛び跳ねるようなキュートな表現をすることがあって、聴いていて心がはずみます。

そういうことで、R.シュトラウスの初期の5つの小品は、ほとんど古典派の様相をした曲で軽やかな典雅さがあって、河村尚子さんにぴったりでした。

歌曲の編曲ものや「愛の夢」は、リスト的な技巧にあふれているとはいえ、あくまで歌を重視した表現でした。

逆に、バッハの「シャコンヌ」やリストの「ダンテを読んで」のような、シリアスだったり、デモーニッシュだったりする曲の場合、もちろん、とても上手なのですが、彼女に最高にマッチしていたかどうかはわかりません。

ヌーブルジェメジューエワが表現する、深くえぐるような強靱なタッチから生み出される悲愴感とは、河村さんはやや趣を異とします。

アンコールは、案外知られたバッハのカンタータだったようですが、私は初めてでした。軽やかでお茶目でユーモアたっぷりの曲は、河村尚子さんにピッタリで、良い締めとなりました。

それにしても、この曲、どう考えても出だしはカーペンターズのヒット曲「Sing」の序奏と同じですし、続くメロディーは「アルプス一万尺」です。

しばらく耳について離れませんでした(^^;)

※ピアノの位置が随分右に寄っていたような気がしてなりません。演奏姿を見やすくする配慮だと、何かの本で読んだことがあります。
でも、音響的には、文化会館小ホールの場合も、ピアノの屋根のある右側で聴いた方が良いと思います。

※ワーグナー/リストの「愛と死」は、今年前半であと3回もライヴを聴くことになります。
個性の違いがよくわかることでしょう。

※去年大好きになったシューマン/リストの「献呈」。私の中にできあがったこの曲のイメージからすると、ややテンポが早く、あっさり目だった気がします。

2011年4月 7日 (木)

イリーナ・メジューエワ コンサート情報

イリーナ・メジューエワを未体験の方には絶対お薦め。
良い音響のホールで、リーズナブルな値段で、ショパンのわかり易い曲から最高傑作まで、超一級品の演奏で楽しむことができます。

これを聴かずして何を聴きましょうか!

8月13日(土) 14時
横浜みなとみらいホール 大ホール
全席指定 4000円

チケットぴあ
http://ticket.pia.jp/pia/event.do?eventCd=1106906

<オール・ショパン・プログラム>
幻想即興曲 嬰ハ短調 作品66
華麗なる大円舞曲 変ホ長調 作品18
小犬のワルツ 作品64の1
ワルツ 嬰ハ短調 作品64の2
エチュード
 変イ長調 作品25の1《エオリアンハープ》
 ヘ短調 作品25の2
 変ト長調 作品10の5《黒鍵》
 嬰ハ短調 作品25の7
 ホ長調 作品10の3《別れの曲》
 ハ短調 作品10の12《革命》
 イ短調 作品25の11《木枯し》
プレリュード 変ニ長調 作品28の15《雨だれ》
舟歌 嬰ヘ長調 作品60
ノクターン 嬰ヘ長調 作品15の2
即興曲 第1番 変イ長調 作品29
ワルツ 変イ長調 作品69の1《告別》
ワルツ ヘ短調 作品70の2
バラード 第4番 ヘ短調 作品52

2011年4月 6日 (水)

音友「クラシック音楽ベストテン」

地震のせいなどもあって放置してあった「音楽の友4月号」をやっと少し読みました。

「クラシック音楽ベストテン」という5年に1度の特集があり、好きな演奏家やら楽曲をアンケートをとって集計したものです。

やはりなあ、という結果もあれば、意外だと思う結果もありました。

ピアニストについては

1.マルタ・アルゲリッチ
2.マウリツィオ・ポリーニ
3.クリスティアン・ツィメルマン

うーん。
ツィメルマンは別として、上の2人はここ30年、ほぼずっと同じ。
これだけ趣味が多様化してきた時代でも、やはりか、という感じです。

若手でベスト20に入ったのが、

9.ユンディ・リ
15.ラン・ラン
16.辻井伸行
20.ラファウ・ブレハッチ

もちろん、ヌーブルジェもいなければ、ユジャ・ワンもいなければ、メジューエワもスドビンもいません。
私の中では、もう相当なメジャーになってきているのですが、世評というのを改めて思い知りました。

「音楽の友」など読んでいる人たちは結構なマニアばかりかと思いがちでしたが、あながちそういうものでもないのですね。

よくわからなかったのが、好きなピアノ曲。

1.悲愴ソナタ
2.舟歌
3.月光ソナタ
4.熱情ソナタ
5.ベートーヴェン:ソナタ31番
6.ベートーヴェン:ソナタ30番
7.シューベルト:ソナタ21番

「悲愴ソナタ」というのは、まあ、なんとも不思議な1番です。
いや、名曲だとは思いますが、ここ最近で、何か目立つことがあったのでしょうか?
あっ、「のだめ」か!

「舟歌」は去年のショパン・イヤーの影響でしょう。
「舟歌」がショパンで1番というのが、名曲度は妥当ながら、人気度としてはなんとも意外です。「英雄ポロネーズ」に勝っている。

シューベルトの地味なソナタが上位にいるかと思えば、ショパンの幻想即興曲やリストのラ・カンパネラも20位までに入っている。

バッハはゴールドベルクと平均律。
ゴールドベルクはともかく、平均律って、そんなに皆好きなのでしょうか。
イタリア協奏曲とか組曲系はなし。

ブラームスにいたってはひとつもない。

モーツァルトもトルコ行進曲のソナタのみ。

回答者のいろいろな思惑が、集計に現れているように思えます。

ちなみに、このアンケート、1問につき、5つ回答を書いたらしいです。
好きなピアノ曲5曲を選ぶというのは、実際難しいです。

ここ3年間でiPodの再生回数が多かった曲

1.バッハ:フランス組曲第2番
2.バッハ:パルティータ第2番
3.バッハ:パルティータ第1番
4.バッハ:平均律クラヴィーア 第2巻 第1番
5.バッハ:フランス組曲第6番
6.バッハ:イギリス組曲第2番
7.ショパン:ノクターン 第19番
8.バッハ:平均律クラヴィーア 第2巻 第2番
9.ショパン:ノクターン第21番
10.バッハ:平均律クラヴィーア 第2巻 第6番

好きな曲、というより、はまったアルバム、というところでしょうか。
要はグールドとヌーブルジェだったと。

最近はiPodで聴く機会が減って、You Tubeで聴く機会が増えています。
もちろん集計不能。

私が最近聴くメディア。

You Tube>iPod>コンサート>>>>>>Webラジオ>>>>>TV>>>>CD

音友アンケートでは

CD>コンサート>DVD>TV>FM>iPod>You Tube>インターネット

あー、全くずれてます。

自分が変人だとわかりました(-_-;)

2011年4月 5日 (火)

ヌーブルジェ海外コンサート情報@メドック音楽祭

ワインのシャトーで行われている,フランスならではの贅沢な音楽祭。

今年ヌーブルジェは
  「Chateau Lafon Rochet(シャトー・ラフォン・ロシェ)」
で弾くようです。
※4級ワインで4000~10000円くらいです。

2011年6月30日
メンデルスゾーン:弦楽カルテット
ラヴェル:亡き王女のためパヴァーヌ
ラヴェル:ヴァルス
ブラームス:ピアノクインテット

例によって、モディリアーニ・カルテットとです。

http://www.estivales-musique-medoc.com/programmation-0.html

ちなみに、かのショパンコンクール覇者、ユリアナ・アヴデーエワが、
 「シャトー・ラフィット・ロートシルト」
で弾きます。
 ※1級ワインで、25000円くらいから、90000円くらいします。

2011年7月1日
Chopin. 4 Mazurkas op. 33   : N° 1, 2, 3 et 4       
Scherzo N° 1 op. 20
2 Nocturnes op. 62 : N° 1 et 2
Polonaise-Fantaisie op. 61         

Liszt. La lugubre gondola 2
Nuages gri
Bagatelle sans tonalite
Rhapsodie Hongroise N° 17
Wagner-Liszt. Ouverture de "Tannhauser"

アーティストの格で弾けるシャトーもちがうのでしょうか?

2011年4月 3日 (日)

フランチェスコ・トリスターノ・シュリメがヌーブルジェをつぶやく

バッハとテクノを得意とする異才のフランチェスコ・トリスターノ・シュリメが、31日にバルセロナで行われたヌーブルジェの演奏を聴いて感想をつぶやいていました!

http://twitter.com/#!/fratrist

BECAME op.106 というのがいまひとつニュアンスがわかりませんが、

「この曲がこんな風に演奏されたのは、かつて聴いたことがない」

と言っているのは間違いないでしょう。

【プログラム】

バッハ:イタリア協奏曲

シューマン:クライスレリアーナ

ベートーヴェン:ハンマークラヴィーア・ソナタ

いや、凄いプログラムです。聴きたかった。

モーツァルト:アダージョロ短調 K.540 by アンドレアス・シュタイアー

曲との出会いはいろいろあって、この曲はカール・ベームの追悼のためマウリツィオ・ポリーニが確かザルツブルク音楽祭で弾いたものが、FMでオンエアされたのを聴いて胸にしみたのが始めてでした。

以来、この曲を聴くたびに、”追悼”という感じを覚えてしまいます。

早く逝きすぎた友人に捧ぐ。

2011年4月 2日 (土)

ラ・フォル・ジュルネ チケット残席状況

凄まじい争奪戦で、結局ヌーブルジェのソロも撃沈に終わりました。

一般発売初日で早くも完売続出。

さすがにホールAはまだ大丈夫。
ホールCは3日の143(デュメイと児玉桃)を除いて大丈夫。

一番小さなG402はほとんど売り切れ。

他は朝一番と夜の最終公演は比較的残っています。

ヌーブルジェはソロ以外のクインテットとトリオはまだあります。
ブラームスの室内楽、あまり人気ないのでしょうか。
モディリアーニとのクインテットは、今回の白眉との呼び声も高いようですが。

私の注目するシャマユが、5/4の231、283、5/5の371と残っています。
プログラムと時間帯のせいでしょうか。
身体が2つあったら行きたいものです。

5/5の336、ルイス・フェルナンド・ペレスがなぜか残っています。貴重です。

5/4の225、プラメナ・マンゴーヴァも良いですけどねえ。

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