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2011年3月26日 (土)

イリーナ・メジューエワ レクチャーコンサート@朝日カルチャーセンター

震災後初のコンサートは、それは感動的でした。
メジューエワさん、ありがとう。

シューマン / クライスレリアーナ op.16
ショパン / スケルツォ 第2番 op.31
ショパン / ノクターン op.32-1
ショパン / スケルツォ 第4番 op.54

あんなことがあった後で、チェック柄の暖かそうなロングスカートでいつもと変わらず可憐に登場したメジューエワさんを見ただけで、まずはジンときてしまいました。

今日のレクチャーは「情熱と諧謔」がテーマでした。
「ロマンティック・イロニー」について学びました。
ショパンとシューマンの違い。
シューマンの音楽には「ロマンティック・イロニー」がある。
感情を表現する「夢を追う」クリエーターと、それを一歩離れて観察する批評家とが、音楽の中に同時に存在するといいます。
ショパンの音楽は古典的で、形式は厳格で表現は直截的である。

そんな厳格なショパンも中期のいくつかの曲では、形式的厳格を少し崩し、あれこれ実験をしている。

今日のノクターンはその一例であると。

相変わらず超デッドな音響の会場で、ペダルを抑え気味のクライスレリアーナは、ややアップテンポの乾いた感じで進んでいきます。
7曲目に至ると、メジューエワさんにはめずらしく、超高速の猛爆演奏。中間部の対位法的展開は圧巻!
8曲目、真嶋雄大氏が述べたように、絶妙なリズム感で締めくくる。

しかし、今日は何と言ってもショパンでした。
なんと落ち着いた、深い洞察に裏打ちされた音楽。
そして、いつものように、しっかりとした打鍵から奏でられる、美しくも、切なく悲しい音色。
ショパンを単なる綺麗な音楽で決して終わらせない。
胸の奥につきささる。

スケルツォ第4番の中間部のはかなさには、思わずホロリとしてしまいました。

誰もが聴き入っているのがわかり、一体感のある素晴らしいコンサートでした。

※今日の受講者は40名程度。小さな会場です。講座修了後もサイン会などで至近で接することができます。こんなことが何回もあり、だんだん身近に感じられてきているので、どうも敬称略は失礼な気分になりつつあるので、さん付けになった次第です。

※震災前、最後に聴いたのがユジャ・ワン。技巧を前面に出し、感情表現は直截的。それはそれで、胸の空くような爽快な演奏ではあります。
今回は、その真逆。技巧はあってもそれに走らず、じっくりと音楽を表現する。感情表現は抑制的というか、まさに、ロマンティック・イロニーというべき、観察する知的客観的自己が存在する演奏でした。

※毎回書いているかもしれませんが、ピアノが貧弱すぎて、メジューエワさんの魅力を最大限に引き出すことができません。何とかならないものでしょうか>朝日カルチャーセンター

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