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2011年3月の18件の記事

2011年3月28日 (月)

すわっ!ヌーブルジェ、コンクールに出場か・・・

「モーリス・ラヴェル国際音楽アカデミー」というのが、この夏フランスのサン=ジャン=ド=リュスというところで開催され、ヌーブルジェがどうやら出るようだ・・・・・・・

確かに出ます!
















担当教授として(-_-;)

しかも、室内楽・弦楽四重奏担当。

9月5日には教授陣による演奏会とのことですが、室内楽のピアノを弾くのでしょうか。

【アカデミーの案内】
http://www.gakushu-kai.com/_wp/wp-content/uploads/2011/03/d579ecead140d6927ff07bff1e0b62e4.pdf

88,000円+旅費で参加できそうですから、若い演奏家の方はチャレンジしてみてはいかが。

それにしても、もうヌーブルジェは審査される側ではないのですね。

※ピアノ担当教授はミシェル・ベロフ
※パリから電車で5時間10分かかる田舎のようです。

2011年3月27日 (日)

エフゲニー・ザラフィアンツ リサイタル@仙川アヴェニューホール

昨日のメジューエワに続き、ロシア人ピアニストのザラフィアンツのリサイタルを聴いてきました。
ピアノはファツィオリです。

【震災被災者のために】
ショパン:ノクターン嬰ハ短調 (遺作)

【前半】
シューマン:
  フモレスケ 変ロ長調 Op.20
  パピヨン Op.2

【後半】
ショパン:
  ポロネーズ 第2番 変ホ短調 Op.26-2
  幻想曲 ヘ短調 Op.49
  幻想ポロネーズ 変イ長調 Op.61

【アンコール】
ショパン:
  ノクターン 第21番 ハ短調
  ノクターン 第16番 変ホ長調 Op.55-2
  ノクターン 第8番 変ニ長調 Op.27-2

開演直前に案内があり、ザラフィアンツが今回の震災に大変心を痛めており、被災者に祈りを捧げたいということで、プログラムになかった、レント・コン・グラン・エスプレシオーネが最初に演奏されました。

止まってしまうようなスローテンポでデリケートに始まりました。
終始デリケートであるような印象を持ってもってきたのですが、案外しっかりした厚いタッチで大きな音も出します。
コーダのスケールも元気に弾くタイプでした。

シューマンに入ると、先入観が完全に打破されました。
とてもダイナミックで、レンジを幅広くとる。消え入るような弱音から、ボリュームたっぷりの強音。
落ち着いて突っ走らず、形式感がある。
音楽の作り方は昨日のメジューエワと少しかぶる感じがしました。

ピアノが違うのと、大きな体躯のせいもあって、スケールはやはり大きく、立派な音がします。
ホールが思ったよりかなりデッドで響きは少なめ。
ファツィオリからはオレンジ色の音が聞こえました。

より構造が単純なパピヨンが、とても良かった。
シューマンの言葉が音楽の中から聞こえてくるようでした。
さあ、始まりますよ。
どうです、すごいでしょう。
お疲れ様、終わりますよ。
終盤のファンファーレのような連打の音がとても印象的でした。

ショパンのポロネーズ第2番。
2008年にヌーブルジェで聴いています。
ヌーブルジェは例によって、切れ味鋭くインテンポでモダンなリズム感の演奏でした。
ザラフィアンツは落ち着き払って、堂々としてなかなか激しい演奏。

その激しさは幻想曲になってさらに増幅される。
このあたり、もう完全に、CDで聴くデリケートな印象は完全に払拭されてしまっていました。
もしかすると、ここらあたりでだいぶ興がのってきて、少しコントロールが甘くなってきていたのかもしれません。
去年聴いたメジューエワの幻想曲はデーモンがのり移ったようなダークな凄みがありましたが、ザラフィアンツの演奏は機関車が轟音で通り過ぎるような凄さでした。

最後の幻想ポロネーズは、超デリケートに始まり、おっ、これは繊細系でまとめるかと思いきや、だんだん豪快系になっていきました。
前半部分でやや事故がおきかけてしまい、それ以降は立ち直るも、やや荒れ気味の作りになってしまいました。コーダはいまだかつて聴いたことのないような大音量。ちょっとやりすぎになってしまったでしょうか。たぶん、最後までややコントロールが効かなくなっていたような感があります。

アンコールのノクターンも、どうもその流れを引きずってしまったのか、ややテンポが性急で、タッチも雑気味に感じてしまいました。
あとで、彼の弾いている同じ曲のCDを聴いたところ、もっとずっと落ち着いた音楽を表現していたので、幻想ポロネーズ以降は、本来のザラフィアンツではなかったのではないかと思います。

エデルマンの時もそうでしたが、やはりプロにとって暗譜が飛ぶというのは大事故ですから、さすがにそこは天才と言っても人間、平常に戻るまでには時間がかかるのでしょうね。

最後のほうが崩壊気味だったので、演奏会後の印象が悪くなってしまったのですが、幻想曲までは間違いなく立派な大人の演奏で、これぞロシアンとでもいうべき、きっちりしてスケールの大きい演奏を聴かせてもらえたと思います。

※仙川は横浜から遠いです。間引き運転のせいもありますが、2時間以上かかってしまいました。
※ホールはとても狭く、1階舞台よりだいぶ下になってしまい、見上げるように聴きます。たぶん、音響に影響があると思います。
※ホールの1階前列の音は非常にデッド。昨日の会議室とあまり変わらないじゃないか、と思うくらいでした。後半耳が慣れてきたのか、ザラフィアンツがタッチを変えたのか、やや響きが多くなりました。
※椅子がお世辞にも良い椅子といえず、薄っぺらで硬いので、長時間座っていると疲れます。

2011年3月26日 (土)

イリーナ・メジューエワ レクチャーコンサート@朝日カルチャーセンター

震災後初のコンサートは、それは感動的でした。
メジューエワさん、ありがとう。

シューマン / クライスレリアーナ op.16
ショパン / スケルツォ 第2番 op.31
ショパン / ノクターン op.32-1
ショパン / スケルツォ 第4番 op.54

あんなことがあった後で、チェック柄の暖かそうなロングスカートでいつもと変わらず可憐に登場したメジューエワさんを見ただけで、まずはジンときてしまいました。

今日のレクチャーは「情熱と諧謔」がテーマでした。
「ロマンティック・イロニー」について学びました。
ショパンとシューマンの違い。
シューマンの音楽には「ロマンティック・イロニー」がある。
感情を表現する「夢を追う」クリエーターと、それを一歩離れて観察する批評家とが、音楽の中に同時に存在するといいます。
ショパンの音楽は古典的で、形式は厳格で表現は直截的である。

そんな厳格なショパンも中期のいくつかの曲では、形式的厳格を少し崩し、あれこれ実験をしている。

今日のノクターンはその一例であると。

相変わらず超デッドな音響の会場で、ペダルを抑え気味のクライスレリアーナは、ややアップテンポの乾いた感じで進んでいきます。
7曲目に至ると、メジューエワさんにはめずらしく、超高速の猛爆演奏。中間部の対位法的展開は圧巻!
8曲目、真嶋雄大氏が述べたように、絶妙なリズム感で締めくくる。

しかし、今日は何と言ってもショパンでした。
なんと落ち着いた、深い洞察に裏打ちされた音楽。
そして、いつものように、しっかりとした打鍵から奏でられる、美しくも、切なく悲しい音色。
ショパンを単なる綺麗な音楽で決して終わらせない。
胸の奥につきささる。

スケルツォ第4番の中間部のはかなさには、思わずホロリとしてしまいました。

誰もが聴き入っているのがわかり、一体感のある素晴らしいコンサートでした。

※今日の受講者は40名程度。小さな会場です。講座修了後もサイン会などで至近で接することができます。こんなことが何回もあり、だんだん身近に感じられてきているので、どうも敬称略は失礼な気分になりつつあるので、さん付けになった次第です。

※震災前、最後に聴いたのがユジャ・ワン。技巧を前面に出し、感情表現は直截的。それはそれで、胸の空くような爽快な演奏ではあります。
今回は、その真逆。技巧はあってもそれに走らず、じっくりと音楽を表現する。感情表現は抑制的というか、まさに、ロマンティック・イロニーというべき、観察する知的客観的自己が存在する演奏でした。

※毎回書いているかもしれませんが、ピアノが貧弱すぎて、メジューエワさんの魅力を最大限に引き出すことができません。何とかならないものでしょうか>朝日カルチャーセンター

2011年3月23日 (水)

またもや撃沈、ヌーブルジェのチケット

いよいよ開催自体が心配になってきたLFJ。

しかし、予定どおりチケット販売は行われています。

今日は、チケットぴあ の先行抽選販売の発表日。

取れていなかった、ジャン=クロード・ペヌティエのソロと、
広瀬悦子さんのソロが取れました。

そして、唯一、落ちたのが、5月5日のヌーブルジェのソロ。

去年のチェロ・ソナタと全く同じ状況に陥りました。

以下ジョークです(^^;)

************************************************

皆、わかっているのかなあ?

リストでもブラームスでもない、”ベルク”のソナタですよ。

メフィスト・”ワルツ”ではなく、メフィスト・”ポルカ”ですよ。

ベートーヴェンのバガテルでなく、リストの”調性のない”バガテルですよ。

ハンガリー”舞曲”の5番でなく、”狂詩曲”の5番ですよ。

ハンガリー狂詩曲の”2番”でなく、”13番”ですよ。

************************************************

まあ、ヌーブルジェ・ファンならわかってますね(@_@)

2011年3月22日 (火)

昨日はバッハの誕生日&春分の日

(21日に書きたかった記事。サーバーダウンで1日ずれてしまいました)

もっとも、ユリウス歴という古い暦らしいので今のグレゴリオ歴とは数日ずれているとのこと。

まあ細かいことは良いでしょう。

一昨日紹介したトリフォノフのお見舞い演奏を聴いて、すっかりバッハ平均律第1巻、第18番嬰ト短調のプレリュードとフーガにはまってしまいました。

今まで何度も聴いていたのに、1番から聴き始めてこのあたりになるとだいぶ飽きて集中力が落ちている頃なので、心に留まることがありませんでした。

同じようなことがゴールドベルクなどにもありますね。
折り返しの15曲までは結構残っているのだけれど、後半が良くわからない・・・・・

今回、ピンポイントでトリフォノフに聴かせてもらったことで、曲の良さに目覚めてしまったようです。

ツイッターに You Tube で探した音源をたくさんツィートしてしまいました。
良い演奏がたくさんあるのでびっくり。
特に昔のピアニストたちが相当素晴らしいことを発見して、またまた興味の範囲が広がってしまいそうです。

トリフォノフはエトヴィン・フィッシャーとかなりアプローチが似ていることがわかりました。

今晩(のはずだったが昨晩)最後は、モダン・ピアノではなく、ハープシコードによる演奏。
ライブだと蚊が鳴くような音しか聞こえないものですが、録音だと良いですね。
教会で弾かれるとこんな感じに聞こえるのかもしれません。

演奏:ケネス・ギルバート バッハ:プレリュードとフーガ 嬰ト短調

2011年3月21日 (月)

ラ・フォル・ジュルネ、勝手注目ピアニスト動画(ヌーブルジェ以外)

2011ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンで演奏するピアニストの動画を集めてみました。

私が勝手に注目しているピアニストたちです。

【今年注目】

●シャニ・デュリカ

ショパン:ワルツ イ短調(遺作)
※贋作説もあり

今まで聴いたことがないピアニストで今年一番注目しています。

●ギョーム・ヴァンサン

ショパン:スケルツォ 第1番

叙情系?

●広瀬悦子

モシュレス:12の性格的練習曲 第7番、12番

なかなか華麗で激しい。

【去年から引き続き注目】

●ルイス・フェルナンド・ペレス

グラナドス:スペイン舞曲 第5番 アンダルーサ(祈り)

凄い音がしていますが、生でも本当にこんな音がします。

●ベルトラン・シャマユ

メンデルスゾーン:ロンド・カプリチオーソ

鋭いキレのテクニックながら暖かみもある音を持ちます

●アンドレイ・コロベイニコフ

スクリャービン:ピアノソナタ第7番「白ミサ」

彼をまだ良い音響のホールで聴いたことがないのです。
こんな響きを聴きたい。

それにしても、ルネ・マルタンは本当にピアノが大好きなのですね。
素晴らしいピアニストばかり。

2011年3月20日 (日)

ダニイル・トリフォノフ、日本のための祈りのバッハ

幾百のお見舞いの言葉より、なんと音楽の雄弁なことか。

泣くしかありません。

http://www.facebook.com/video/video.php?v=1728150877206&oid=106788725326

メッセージ意訳

たくさんの友人が日本にいます。無事だとわかっている人もあれば、わからない人もいます。祈りを捧げます、無事でありますように。
恐ろしいです、考えることさえ。何が日本で起こったのか。こんなことは二度と起きてほしくありません。ダニイル。

2011年3月19日 (土)

ルネ・マルタンはあきらめていない

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンのアーティスティック・ディレクターであるルネ・マルタン氏から、昨日メッセージが届きました。

公式サイトにアップされています。

『親愛なる日本の皆様へ』

http://www.lfj.jp/lfj_2011/news_various/110318.html

このような困難で悲しみに打ちひしがれた時にこそ、
音楽は魂を救済する使命があると私は信じています。

さすがです。

これがプロ意識というものでしょう。

マルタン氏にこの気概があれば、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンは困難の中でもきっと開催することができるでしょう。

2011年3月18日 (金)

ヌーブルジェ・ソロチケット未だ取れず

5月5日のヌーブルジェの唯一のソロリサイタル。

フレンズ先行抽選ではずれ、フレンズ先行先着順では昨年よりネットのつながりは改善されたものの、入れた2分後にはすでに完売。

案の定だめでした。

そもそも103席しかないわけですから、争奪戦はわかっていました。

それにしても、あのわけのわからないプログラムでもこの状況。
ヌーブルジェも随分人気がでてきたものだ、と喜んで良いような、悲しんでよいような・・・

このブログも人気を後押ししてきたわけで、その意味では喜ぶべきことでしょう。

※金沢も新潟も今年は行きません。

浮いた分は義援金に回すのが良いですかね。

同情より金。自粛より仕事。

2011年3月16日 (水)

ラ・フォル・ジュルネ先行販売抽選結果出る!

やはりG402(103席)は過酷でした。

ヌーブルジェの唯一のソロ・リサイタルが取れず。

さあ、どうしたものか。

5月4日の、ブラームスのクインテットとトリオは取れました(^O^)

去年もそうでしたが、大きなホールはまず取れる。

明日の先着順の販売はおそらくネットがつながらないでしょう。

となると、あとはあの作戦しかないか・・・

嬉しかったのは、クレール・オブスキュールが取れたこと。遅いですからね。

「ブラームスはお好き?」も取れた。

ルイス・フェルナンド・ペレスも取れた。

コロベイニコフがアウト。やはりG402。

とにかく、ヌーブルジェのソロは何とかしたいです。

成績14勝5敗。うち3敗はG402。でした。

緊急地震速報は必要か?

最近のガラケー(ガラパゴス携帯)には「緊急地震速報」なる機能がついていて、大きめの地震が来ると、けたたましい警告音が鳴ります。
マナーモードにしていても鳴るようです。

ようです、と書いたのは、私はこの緊急地震速報の機能をオフにしているから、よくわからないからです。人の話ではそうらしいです。

この地震速報は、本当に大きめの地震が来ると、ほぼ同時に鳴るので非常に感度が高いと思います。
でも、3秒前に鳴ることはない。
あくまで「ほぼ同時」です。

もしかしたら、1秒くらい前には鳴っているのかもしれない。

揺れを感じるのとほぼ同時ですから、鳴ったところで別に心の準備も何もできないので、何の意味があるのだろうか、と疑問に思います。

揺れ始めて、鳴って、あっ、やっぱり地震だ、と思う程度です。

この速報の始末が悪いのは、自分の居場所の震度と関係なく、どこかの大きな地震を感知すると鳴ってしまうことです。
あっ、静岡だ、と横浜でわかったところで、どうにもならない。

コンサート会場では、携帯電源をオフにしているはずですから、さすがに緊急地震速報が鳴ることはないはずです。
しかし、中にはオフにし忘れて、マナーモードのまま放置の人も、1000人も2000人もいれば、いるかもしれません。
じっさい、私も電源を切れ忘れて、演奏中にハッと気がついて消したことが数回はあります。
(私は基本ほとんどマナーモード。音を鳴らす局面など、滅多にないと思っています)

演奏中にあのけたたましい緊急地震速報が鳴ったらどうなることやら。
たぶん、プロの演奏家なら、震度2や3程度の地震なら、なんの動揺もなく演奏を続けられることでしょう。

でも、その時、あの音が鳴ったら、さすがに演奏止まるかもしれません。

そんなことを考えたら、恐ろしくておちおちゆっくりコンサートを楽しめません。

提案:音楽愛好家は、携帯電話の緊急地震速報機能はオフにしましょう。

2011年3月14日 (月)

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン今年はこれを聴く

未だ普通の生活が戻らない東日本。
自粛ムード漂う中、音楽のお祭りであるラ・フォル・ジュルネは刻々と開催が近づいてきます。
ムードだけでせっかくの大きなイベントが規制を受けることは、ぜひ避けていただきたいものです。
幸い被災を免れた者は、懸命に日常を生きることがつとめでしょう。

LFJで演奏するアーティストたちもプロとしての”仕事”をしに来るのであって、遊山に来るのではないのですから。

すでに先行予約を申し込みました。
興味をひくピアノ・ソロのコンサートが目白押しなので、結局それら中心になってしまいました。

ヌーブルジェはもちろん3つのプログラムすべてに行くつもりです。
あとはできれば今まで聴いていないピアニストを聴こうと組んでみました。
もちろん、今まで聴いてとても良かった人もはずせない。

ということで、狙っているコンサートに出演するピアニストを掲げてみます。

《まだ聴いたことがないピアニスト》
フローラン・ボファール
広瀬悦子
シャニ・デュリカ
ギョーム・ヴァンサン
エマニエル・シュトロッセ
北村朋幹
酒井茜

《聴いたことのあるピアニスト》
ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ
ジャン=クロード・ペヌティエ
プラメナ・マンゴーヴァ
アブデル・ラーマン・エル=バシャ
アンヌ・ケフェレックk
児玉桃
ルイス・フェルナンド・ペレス
アダム・ラルーム
ベルトラン・シャマユ
ダヴィッド・ガドゥシュ
クレール・デゼール
アンドレイ・コロベイニコフ

ひろい間違いがなければ19人。
たった3日間で、これだけの一流ピアニストの演奏が聴けるとはなんと贅沢なことでしょうか。

切れ味抜群でクールなヌーブルジェ。
デリカシーの極致をいくペヌティエ。
情熱的で豊かな響きを演出するペレス。
超絶テクながら温かい音のするシャマユ。
知的でまじめなコロベイニコフ。

わかっていても、予想以上にきっと感動してしまうに違いありません。

初めて聴くことになる7人には、どんな驚きが待っているのか。

興味は尽きません。

2011年3月 9日 (水)

イリーナ・メジューエワのコンサート決まる

なかなかきちんとした音楽専用ホールでコンサートをやってくれないメジューエワですが、ここにきて、首都圏で2つのコンサートの開催が発表されました。

まずは紫陽花コンサート

6月5日(日) 杜のホールはしもと

リスト、モーツァルト、ショパンを弾くようです。

http://ajisai-concert.com/2011.html

なお、このコンサートのパンフレットの裏面には、私のブログ記事が掲載されています。

去年、この紫陽花コンサートを聴いたレビュー記事の抜粋です(一部加筆修正)

ブログ記事がこんな風にとりあげられたのは初めてで、光栄です。

8月13日(土) みなとみらいホール(大ホール)

ショパン幻想即興曲他

まだ主催の神奈川芸術協会の情報はなく、チケットぴあの情報です。

http://ticket.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=1106906&rlsCd=001

メジューエワを追いかけて2年余。

ようやくメジャーなホールを聴く機会を得ました。

これは聴き逃せませんね。

ニコライ・ハジャイノフ(ホジャイノフ)が日本で聴ける!

ツィッターではだいぶ前から話題になっていました。
ショパンコンクールの一次予選で圧倒的演奏を行い、一躍注目されたものの、ファイナルでは入賞すらできなかったニコライ・ハジャイノフ

その彼が、なぜか日本の浜松国際ピアノアカデミーに西欧人としてただ一人参加します。

ちなみに浜松国際ピアノコンクールとは別物です。

第15回浜松国際ピアノアカデミーの参加者
http://www.actcity.jp/hacam/PianoAcademy/academy/students.php

日本の野上さんもいますね。

アカデミーの締めくくりに、コンクールがあり、予選は24名全員が15分づつの演奏を行う。
本選は5名で協奏曲を1曲。伴奏はピアノ。

3月19日(土) 予選
3月20日(日) 本選

とのことです。
ですので、19日に聴きにいけば、確実にハジャイノフを聴くことができるわけです
たった15分ですが・・・

ピアノアカデミーコンクール
http://www.actcity.jp/hacam/PianoAcademy/event/event_003.php#pre

ショパンコンクールの1次で弾いた、儚くも悲しいノクターンOp.9-3。
彼の演奏でとても好きになってしまいました。

リズムがもっさりしているところが、彼の味わいでもあります。

※アカデミーでの呼称は「ホジャイノフ」
雑誌「ショパン」でも「ホジャイノフ」
コンクール現地では「ハジャイノフ」でした。

2011年3月 6日 (日)

ユジャ・ワン リサイタル@紀尾井ホール その4

事前の期待が大きく、実際ライブも強烈なインパクトでした。
音楽だけでなく、色々な点で書きたいネタが尽きません。

1.高音の切れ味が思ったほどでなかった件
ネットで観るかぎり、ヌーブルジェと同じように透明感のあるブリリアントなタッチと思っていたのが、意外やそうでもありませんでした。透明というより色がありました。
ほぼ中央の席で音が悪かったとは思えないので、そういう音だったのかもしれません。
音の雰囲気はもっともっと高めることが可能なはずです。

2.そっけないお辞儀の件
すでにリサイタルのネット配信でお馴染みの、120度くらい頭を下げるが、まるでそっけないお辞儀。
そして、拍手したりない聴衆を尻目に、さっさか舞台袖に引っ込んでしまう。
もしや舞台袖では「ちょっとヒールが引っかかるのよね」とか言っていたりして。アルゲリッチのように。

3.お色直しがなかった件
去年のヴェルヴィエでは、前半と後半とでなんとドレスを着替えていました。もしやと思いましたが、さすがにありませんでした。

4.グルックの編曲者が結局わからなかった件
すっかりお馴染みのとなった(私の中で)グルックの「メロディー」。
てっきりズガンバティ編曲のものかと思っていたところ、ラフマニノフ編曲という情報もありました。この日のアンコール情報で判明するかと思いましたが、「精霊の踊り」としか出ませんでした。

5.嬰ハ短調ワルツが聴けなかった件
前日の武蔵野ではショパンの嬰ハ短調ワルツが弾かれたようです。
ぜひとも聴きたかったところですが、紀尾井では聴けませんでした。

6.そもそも24の前奏曲が聴けなかった件
一番最初に発表されたプログラムでは、ショパンの24の前奏曲が組まれていました。
テクニックだけでなく高度な音楽性が要求される名曲。
非常に楽しみでした。
死の舞踏や、カルメン幻想曲はやはり技巧が中心。
どうしても技巧にのみ目がいってしまいます。
気が早いですが次回の来日コンサートに期待しましょう。

7.プログラム変更の件
当初の予定はあっさり変更され、少し前にスクリャービンの1曲が変更されました。
そしてリサイタル当日、休憩時のアナウンスでムソルグスキーがビゼーに変更との案内がなされました。
天才にありがちな気まぐれでしょうか。
今後ドタキャンだけは起こらないことを祈りましょう。

ユジャ・ワン ピアノリサイタル@紀尾井ホール その3

【前の記事からの続き】

アンコール1曲目はラフマニノフの「ヴォカリーズ」
歌曲のピアノ編曲版のようです。
少なくとも3つくらいあるようですが、誰の版でしょうか。

うっとりするメロディー。
こういうのになると、ユジャはため息がでるような、色香のあるロマン性をみせます。

2曲目、モシュコフスキ「花火」
お茶目な技巧曲。
ホロヴィッツが弾いている映像をみつけました。
ユジャは相当ホロヴィッツがお好きとみえます。

3曲目、グルック:精霊の踊り(メロディ)
待ってました!!!!
何が聴きたいといって、この曲ほどユジャで聴きたかった曲はありません。
これまでどちらかというと、高音域の音はあまりブリリアントに響かせなかったユジャでしたが、ここで初めてクリスタルのような音を奏でました。

基本インテンポで弾く彼女ですが、少しルバートを多めにいれて、思い入れたっぷりに弾きます。
満足です。

鳴り止まぬ拍手に応えて、最後はモーツァルト/ヴォロドス編のトルコ行進曲。
しっとりしたまま終わるはずがない。
やはりこうきましたか。

今年にはいって、インゴルフ・ヴンダーで聴いたばかり。
爆裂するトルコ行進曲。
超絶技巧というところではユジャ・ワンに軍配でしょう。

ユジャ・ワン、デビューリサイタルは思ったとおり衝撃的でした。
今回日本ではたった3公演で、全席完売という情報でした。
次回来日はサントリーホールかもしれません。

ただ思ったのは、彼女はいつまでこの日の路線で進むのでしょうか。
いくら技巧が優れているといっても、それを見せつけるためのようなプログラムばかりだと、本当の音楽好きは離れていってしまうかもしれません。

単なるエンタテイナーとしてではなく、一流のアーティストとして大成するには、今後のレパートリーの広がりやプログラムの構成などにかかってくるのではないでしょうか。

聴衆は当然、またこの日のような超絶パーフォーマンスを期待してしまうことでしょうから、それを満足させつつ、芸術的にも高めていかねばならない。
クールな彼女なら、きっと両立させてくれると信じたいです。

ライブを聴いてみて、ただ指が回るだけの薄っぺらな才能ではないことは十分わかりましたので。

※サイン会は紀尾井ホールでは見たことがない、長蛇の列。タイミングによってはもらおうと思っていたのですが、諦めました。

※素顔をなんとか拝むことができました。
舞台では堂々として大きく見えますが、至近では顔も小さく、小柄なそこらの娘さんのように見えました。
とてもチャーミングです。

※今頃は名古屋で3公演目。来日して翌日から3連続公演。若いです。

ユジャ・ワン ピアノリサイタル@紀尾井ホール その2

【前の記事からの続き】

後半はまずスクリャービン
先日 You Tube の動画をみつけたばかり。
動画でも十分インパクがありますが、ライブではどうか。

前奏曲ロ長調。
美しい。
動画では硬質でビビッドに音が聞こえるのだけれど、ライブの音はソフトペダルが効いているせいか、もっとソフトで優しく聞こえます。

前奏曲ロ短調。
前曲とうってかわり、超絶技巧が早くも爆発。
とにかくバスの迫力と、スポーツのような運動性が凄い。

また叙情的な前奏曲嬰ト短調となる。
対比の妙を考えていますね。

練習曲嬰ト短調。
圧巻。
凄すぎる。
これ以上の演奏があるだろうか、と思えてしまう。
ユジャはもの凄く感情を込めて荒ぶれているようで、実は相当クールなのではないでしょうか。
作為的な臭さがないのです。
そして、激しいフォルテであっても、決して音が濁ることはない。
実に爽快でした。

詩曲嬰ヘ長調。
爆発のあとに、幻想の世界へ誘う。
よく脱力された美しい音。
素晴らしい。

スクリャービン、それほど親しんでいる作曲家ではありません。
ユジャ・ワンのおかげで、あっという間に好きになってしまいました。

メンデルスゾーン「夏の夜の夢」
ピアノでこの曲を聴くのは初めてでした。
小刻みなパッセージを、難なく弾きこなすユジャ。

さて、このあたりからいよいよユジャ・ワンの本領が発揮されてきます。

サン=サーンス/ホロヴィッツ編の「死の舞踏」
まったく目が離せないスリリングな演奏。
相変わらずのタテノリリズム感。
ホロヴィッツのニューヨークスタンウェイの低音の響きをも彷彿とさせる、低音のど迫力。
しかし、これでは絶対にアイススケートは滑れませんね(^^;)
(※昔、荒川静香さんんがこの曲で滑りました)

プログラム最後は、ムソルグスキーに変わって急遽演奏されることとなった、ビゼー/ホロヴィッツ編の「カルメン幻想曲」
ホロヴィッツのCDは持っており、初めて聴いたときはびっくりしたものです。
ユジャ・ワンの演奏は、ホロヴィッツの演奏をモダンにした感じで、技巧的にも洗練されています。
そして、これ以上は無理と思えるフィナーレのアッチェランド。
ユジャさん、スピード違反です。
あまりに仰天して、なぜか笑いがこみ上げてきてしまいました。

今度は天国のホロヴィッツも、びっくり仰天しているに違いありません。

【さらに続く】

ユジャ・ワン ピアノリサイタル@紀尾井ホール その1

待ちに待ったユジャ・ワンをようやく聴く事ができました。
予想を超える超絶技巧。

いろいろと感ずることが満載。
コンサート後に飲んで語りすぎて、少々疲れて気味です。

【前半】
ラフマニノフ: コレルリの主題による変奏曲 op.42
シューベルト: ピアノ・ソナタ第19番 ハ短調 D958 (遺作)

【後半】
スクリャービン: 前奏曲 ロ長調 op.11-11
        前奏曲 ロ短調 op.13-6
        前奏曲 嬰ト短調 op.11-12
        練習曲 嬰ト短調 op.8-9
        詩曲第1番 嬰ヘ長調 op.32-1
メンデルスゾーン(ラフマノニフ編):「 夏の夜の夢」から スケルツォ
サン=サーンス(ホロヴィッツ編): 死の舞踏 op.40
ビゼー/ホロヴィッツ: カルメンの主題による変奏曲

【アンコール】
ラフマニノフ:ヴォカリーズ
モシュコフスキ: 花火 op.36-6
グルック:精霊の踊り
モーツァルト/ヴォロドス:トルコ行進曲

遅れて来る聴衆を待ったのか、開演までかなり待った気がします。
期待と緊張感が高まります。
ユジャ・ワンは、胸元のあいた朱のスレンダーラインの華麗なドレスをまとい、やや上向き加減で姿勢良く颯爽と登場。
自信にみなぎっているようにも見えます。

ピアニストの特徴は、結構最初の第1音、あるいは1小節に集約して現れることがあります。

コレルリの変奏曲のテーマの音を待ちます。

そっと始まるテーマは、予想していたビビッドな響きとはやや趣が異なり、力を幾分抑制した感じで始まりました。

ほぼ交互に現れる激しい曲想と幻想的な曲想を、ユジャ・ワンは見事に弾き分けます。期待していた高音域の透明感のあるきらめきが案外なかったのが意外ではありましたが、逆に左手の低音域の迫力の凄まじさといったら、男性顔負けです。

運動性抜群の胸がすくようなテクニックと、音楽の”決め”の上手さ。
聴く者の目を釘付けにするスター性があります。
叙情的な部分では、消え入るような弱音の扱いが見事で、ソフトなピアニシモを聴かせます。これも意外でした。

目くるめいているうちに、あっという間に終了。

2曲目のシューベルト
いったいどんなシューベルトになるのか、怖いものみたさの気持ちでいっぱいでした。
しかし始まってみると、ユジャ・ワンのアプローチは至極クラシカル
音は優しく、おそらく6、7分くらいの力に抑え、リズムはインテンポでゆらゆら揺らすこともなく、アゴーギクも最小限。
ときおりフォルテの爆発のところで、ユジャらしい迫力見せますが、すぐクラシカルに戻る。

第2楽章、幾分速めのテンポながらシューベルトの優しい雰囲気を失わなず、叙情に流れずこれまたクラシカル。このあたりで少し感じてきたのが、ビート感。
タッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッ
こういうところがやけに気分が良い。

第3楽章、この楽章も、そういえば良いリズム感が要求される。なぜユジャがシューベルトのこの曲を選んだのかが見えてきた気がしました。

そして第4楽章、決して快速テンポというわけではないのだけれど、もの凄いグルーブ感。音はあくまで控えめ。ただ、オクターブスケールなど時折見せるテクニックはもちろん抜群。
ビートをずっと効かせたなかで変幻自在の音楽が展開される。
楽しい。飽きない。
シューベルトの晩年の曲がこんなに楽しくてよいものだろうか。
あの世のシューベルトもきっとびっくりに違いない。

ユジャ・ワンは、この第4楽章が弾きたくて、この曲を選んだに違いない、と勝手に想像します。

そして、プログラムは後半へ。
圧倒的なユジャ・ワンの世界を堪能することになります。

【続く】

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