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2011年1月15日 (土)

エレーヌ・グリモー ピアノ・リサイタル@神奈川県立音楽堂

なぜか狼の生態を研究して養育までしている変わったフランス人ピアニスト、エレーヌ・グリモー
しかも、フランス人なのにフランス音楽は弾かないという!?(wikipediaより)
ライヴは初めて。
事前に動画をチェックし、相当激しそうだと予想していたところ、予想以上でした。

【前半】
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第8番 イ短調 K.310
ベルク:ピアノ・ソナタ Op.1

【後半】
リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調
バルトーク:ルーマニア民族舞曲
 1. 棒踊り
 2. 飾り帯の踊り
 3. 足踏み踊り
 4. ブチュムの踊り
 5. ルーマニア風ポルカ
 6. 速い踊り

【アンコール】
グルック/ズガンバーティ:「精霊の踊り」から「メロディ」
ショパン:3つの新練習曲(遺作)から ヘ短調

グリモーはパンツ・スーツで颯爽と登場。

モーツァルトのイ短調ソナタ
多めのペダルで、猛烈なスピードで突き進む。
とにかくフレーズが長い。
というか、全く息継ぎをしない。(ように感じた)
大きな音で音色の変化はあまりなく、ストレート。
第2楽章も速めのテンポで鍵盤をしっかりたたく。
第3楽章も疾風のごとく弾ききる。
なんとも野性味溢れるモーツァルトでした。

ベルクのソナタ
苦手な近代の曲なので、だいぶ予習したものの、何度聴いても集中が持たず、結局中途半端な状態で臨むことに。
グリモーはやはりアップテンポでガンガン鳴らす怪演。
さすがにライブだと集中して聴けました。
事前に楽譜付きの解説などをざっと読んでいたのが少し役立って、形式感も少しわかったし、主要な動機などもかなり聴き取れました。
じっくり聴くと、時々ふと調性が顔をだすのがわかったりして、案外楽しめました。
少しベルクに近づけたようです。

後半のリスト
前回これを聴いたのはデジュー・ラーンキの円熟味のある大人の演奏でした。
今日のグリモーは狼の野生そのもので、ホールが揺れると思うほどのド迫力の大劇演でした。
繊細な感じはあまりなく、音楽が壊れるか壊れないか、落ちるか落ちないかといった際どい演奏と言えるかもしれません。
あまりにも鍵盤を叩くので、ピアノが悲鳴をあげたのか、右手の高音のほうのソの近辺(絶対音感がないのでこのあたり)の調子が狂い初めてしまい、エデルマンの時の悪夢が蘇ってしまいました。

バルトークは、リストの劇演を受けた後は、すでにアンコールのようでした。
スピーディかつリズミックに進み、6曲目でまたもや猛爆。

アンコール1曲目は、なんと、ユジャ・ワンが今年のヴェルビエ音楽祭のリサイタルでのアンコールで弾き、とても気に入ってしまったグルック/ズガンバーティの「メロディ」が始まったので、嬉しくなってしまいました。
しかし、しっとり系の曲はどうもこの方にはあまり合わない感じです。あまり色気はない。

ショパンは、聴いたことあるはずなのですが、どうもショパンを聴いているような気にならず、スクリャービンあたりをガツガツ弾いているように聞こえたものでした。

先週聴いたアリス=紗良・オットが線が細く繊細なタイプで、今日はまた真逆の強烈な個性。年の初めから面白い展開になりました。

神奈川県立音楽堂はピアノの素の音がとても大きく鳴ります。響くというより、ダイレクト音が来る。ですが、王子ホールのように乾いた音ではないので、良い音が聴ける条件は備えています。グリモーのようにぶったたく演奏だと、ちょっと耳にはきついかもしれません。

ナントのラ・フォル・ジュルネヌーブルジェがベルクを弾くので、とても良い準備になりました。

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コメント

まとコメです。

さくらさま:

お返事遅くなりすみませんでした。

>本当にアリスさんとは全く違う、骨太演奏でしたね

ホントです。
だからピアノは楽しい、って感じです。


こっこさま:

いつもコメントありがとうございます。
私もベルクは面白く聴けてしまいました。
ロ短調ソナタは仰せのとおり、超過激演奏だったと思います。

今日、サントリーホールで聴いてきました。完全にロ短調目当てでしたが、ベルクはいいですね。クラシックよりも現代の方がよいのでは…という感想です。
ロ短調はこれまでも技量のあるピアニストの演奏を何度か聴いてきましたが、激情という意味では一番だったなーと思いました。

私もこの公演聴きました。
あのモーツァルトを野性味あふれる と表現されたのがとても素敵です ^ ^
本当にアリスさんとは全く違う、骨太演奏でしたね。

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