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2011年1月23日 (日)

ショパンコンクール・ガラコンサート@オーチャードホール

やはりネットで配信された動画だけ観るのと、ライブで受ける印象は違いました。(変わらない人もいましたが)

昨年のショパンコンクールの入賞者ガラコンサートを聴いてきました。
ピアノは残念ながらスタンウェイのみ。

オケと指揮はコンクール時と同じ。
アントニ・ヴィット
ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団

ダニール・トリフォノフ(第3位)
  3つのマズルカ 作品56 より 第1番 ロ長調 / 第2番 ハ長調
  マズルカ風ロンド ヘ長調 作品5
  タランテラ 変イ長調 作品43
《アンコール》
リスト:ラ・カンパネラ

ユリアンナ・アヴデーエワ(第1位)
  ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 「葬送」 作品35
《アンコール》
バッハ:パルティータ 第1番 ジーグ

フランソワ・デュモン(第5位)
 アンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズ(オーケストラつき)
《アンコール》
ドビュッシー:月の光

ルーカス・ゲニューシャス(第2位)
  ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 作品11
《アンコール》
グレン・グールド:ベートーヴェンピアノ協奏曲第1番 カデンツァ

インゴルフ・ヴンダー(第2位)
  ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 作品11
《アンコール》
ショパン:マズルカ ハ長調 Op.24-2
君が代
モーツァルト/ヴォロドス:トルコ行進曲

1番手のトリフォノフは印象が変わらなかった人です。
軽やかで雰囲気のある極上の美音。
異次元の美意識を彼はもっているようです。
ファツィオリを弾いてもらいたかったです。
こんなに美しいラ・カンパネラは初めて聴きました。

アヴデーエワは今日もパンツ・スーツ。
あっさり始まる第2ソナタ。
あれれれれ?意外と音が小さい。
コンクールの配信ではあんなに逞しかったのに。
ユラユラ揺らす独特のルバートもあまりみられなかったような。
凄みがあったのが、逆にピアニシモ。
葬送行進曲のトリオ
いきなりピアニシシモくらいの最弱音で入る。
最後のテーマの出現はどういう音を出すのだろうと待ち構えていたら、なんとピアニシシシシシシシモ
ほとんど聞こえないような音。よくコントロールできるものです。
あっぱれ。

オーケストラがいよいよ登場して、オケ版アンスピはデュモン
例によって、焦らないゆったりとした、繊細な音楽。
大人を感じさせます。
これ見よがしのところが一切なく、優しくて、美しくて、聴いていてとても幸せな気分になりました。
アンコールの月の光も絶品。

ゲニューシャスのコンチェルト。
コンクールの時は、うまいのだけれど、この人特有のやや作為的な感じの節回しがとても気になって、上位にいくとは思えなかったのですが、ライヴで聴くと、実にオーソドックスで、特に気になるような癖があるとも思えませんでした。不思議です。
音がとてもクリアでピュア。ヌーブルジェと似た音質です。
聴いていて気持ちの良い音でした。
アンコールは楽譜を持ち込んで、よく知ったメロディをもとに対位法を取り混ぜ展開する不思議な音楽。
ベートーヴェンの第1番の協奏曲の第1楽章からの引用だとはわかったのですがいったい何なのだろうと思っていたら、後でグレン・グールドによるカデンツァであると判明し、納得。

最後がコンチェルト賞を取ったヴンダー
ゲニューシャスと明らかに音質が違う。色があります。
コンクールの時は、カチカチとした音楽のように聞こえたのが、むしろ滑らかで、ゲニューシャスよりよほどルバートをかけているように感じたのが不思議でした。
第3楽章のコーダのまとめ方がコンクールの時と同様とても上手で、なるほど聴衆を味方にできるタイプだなと思いました。

アンコールでマズルカ ハ長調。レガートなマズルカ。
このマズルカの最後の音から続けて、なんと君が代が弾かれました。
サービス精神旺盛です。
コールに応え、2曲目のアンコールは、モーツァルトのトルコ行進曲が始まりました。なかなか良いリズムで楽しそう、思ったら、にわかにど派手になり、なんとヴォロドスの編曲ものでした。

聴衆大受けでしたが、私はあのまま普通のトルコ行進曲が聴きたかった。

ヴォロドス編は前にガブリリュクのアンコールで聴いたことがあり、あれは1回聴けばいいかな、と。

3時間ちょっとと長丁場のコンサートでしたが、違うピアニストを同時に聴くのは個性の違いがはっきりわかって楽しいものです。
入賞者たちは、基本的に皆上手で繊細で丁寧で、音楽的にも素晴らしかったです。

ツィメルマンも言っているように、機器を通して配信されたものと、生の演奏とでは別物だということがよくわかりました。

※ホールでピアニストの高橋多佳子さん、金子三勇士さんと接近遭遇。

※ワルシャワフィルは、というよりヴィットの指揮と言うべきなのでしょうが、なんだかちょっとモッサリしているような気がしました。序奏などもノリが悪く、緊張感がない。これはコンクールの配信の時にも感じていました。
コンチェルトの最後、若い人がはじけるようにモダンに弾ききったあと、ああいう前時代的な仰々しい終わらせ方で良いのだろうか、と疑問。
ピアノが皆素敵だっただけに、ちょっと残念でした。

※しかも、ホルン(-_-;)
アンスピのポロネーズ序奏の、一番最初で、あれでは・・・
デュモンがちょっと可愛そうでした。

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