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2010年12月 9日 (木)

セルゲイ・エデルマン リサイタル@紀尾井ホール2

バラード第2番の嵐の中間部
ここで一瞬音楽が止まってしまいそうになりひやりとしたものの、その後は立て直し、この曲の対比の妙を見事に描ききりました。
空中浮揚のようなフワフワ感と、深くえぐるような強奏との対比。

前半最後の幻想曲
雪の降る町のテーマは、案外ペダルを長めに踏み、ロマンティックに始まる。
しかし、どうもやや不安定な感じの曲の運びのように感じていたところ、途中2回ほど、暗譜が完全に飛んでしまうというアクシデントが起きてしまいました。
さすがに動揺したのか、細部までまったく手抜きのなかったエデルマンも、やや荒れ気味の演奏になってしまい、この曲は残念なことになってしまいました。
         
後半、気を取り直してくれたかとてもドキドキのスタートとなりました。

フィールドのノクターン、下手なピアニストが弾いたら、陳腐になりかねない曲想ながら、そこはさすが、優しくニュアンスにあふれた絶妙なタッチで魅了されました。

フィールドの最後の音から間を置かず、スクリャービンの悲愴エチュード
これはもう、ロシアンピアニズム全開といった感ではありましたが、単に激昂を押し通すのではなく、あくまで知的にコントロールを保ちながら、壮大な表現を聴かせてくれました。

ショパンノクターンの名曲、大好きな13番のハ短調。
相当遅く弾かれるかと想像していたのが、案外あっさりめ。
ただ、ここでまたもや問題が発生。
右手の最初の「ソ」の音からいきなり響きが濁っている。
アレ?タッチのせい?と思いながら聴いていても、中高音域の濁りが徐々にひどくなります。なんだか落ち着かないまま、中間部の盛り上がりにかかると、なんとまたエデルマンの暗譜が飛んでしまうというアクシデント。
結局、この曲は落ち着かないまま終わってしまいました。

14番のノクターン、エデルマンは前半と明らかに音の響かせ方を変えてきていて、透明感のある音が響くのですが、音がどんどんずれてくるので、だんだん聴くに堪えなくなってきました。

エデルマンもとても弾きにくそうながら、スケルツォの2番に突入。
先日、ゴルラッチの颯爽とした演奏を聴いたばかりですが、エデルマンは本当に大人。とかくテクニカルに流れがちなこの曲を、実にいろいろなニュアンスを含めながら、じっくりと作りこんでいる。飽きることがありません。
ただ、音が狂っているのが本当に残念。

さすがにエデルマンも我慢の限界となったようで、ここで何と調律師を呼び込み、狂っているいくつかの弦の応急処置をしました。
演奏途中で調律がはいるなど、前代未聞です。

最後の幻想ポロネーズは、調律は完全でないものの、なんとか聴けるレベルに収まりました。
この幻想ポロネーズはエデルマンの美点が最高に発揮されました。
なんとファンタジーにあふれ、変化に富み、味わいの深い音楽なのでしょうか。

最後でホッと救われました。

【つづく】

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