キム・ダソル@ショパン・コンクール1次予選
10/4後半のトップ、韓国のキム・ダソル。
今年のエリザベートでの清々しい演奏がとても印象に残っていました。
この半年あまりで、さらにグレードアップしたのではないか、と思わせてくれる素晴らしい演奏。
早弾き系のエチュードは余裕あり。
ガツガツしない。
ノクターンのかわりに弾かれたエチュードOp.25-7は、あっさりとした表現のなかにも優しい詩情があふれている。
今日はどちらかというと、ベタベタした感情表現が多かった気がするので、とても新鮮でした。
そして圧巻はバラード4番。
音の洗練度が違う。
美しくも繊細。しかし弱くない。
変奏ごとにほんの少し雰囲気を変える心憎さ。
叩かない、リズムが良い、盛り上げが自然、強音が濁らない。
そして、コーダ前の静寂の演出も見事。
コーダは慌てず急がず、しかしリズムにのって、きちっと決める。
ぶらあぼぉーーー。
プロのピアニストでもなかなかこれだけのバラ4は聴けません。
これはファイナリスト間違いありません。
エリザベートで感じたセンスの良さは間違っていなかった。
今日の一番でしょう。
昨日からのコンテスタントで光っていた人
ミロスラフ・クルティシェフ(ロシア)
ダニイル・トリフォノフ(ロシア)
キム・ダソル(韓国)
さて、あと何人くらい優勝候補が出てくるでしょうか。
でも、本当に1次予選がこんなにおもしろいものとは思ってもみませんでした。
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