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2010年9月の30件の記事

2010年9月28日 (火)

ヌーブルジェ・ラジオ放送予定

ドイツのウェブ・ラジオで、ヌーブルジェの放送予定を発見。
ただし、マニアック系です。

2010年11月11日のたぶん夜9時(現地時間)すぎ。
日本では朝ですね。

ジャン=アンリ=アルフォンス・バラケのピアノソナタ。

http://www.dradio.de/dkultur/vorschau/

作曲家と曲については随分前に調べました。

http://mykumasan.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/post-e9ba.html

2010年9月26日 (日)

2010ショパン・コンクール優勝者予想!?

始まってもいないのに、予想も何もないのですが、雑誌「ショパン10月号」に掲載されたショパン・コンクール81人の出場者一覧を見ていてフト感じたことがあります。
それは『年齢』

ポリーニ以降の優勝者の優勝時の生年と年齢を調べてみると

1960年 マウリツィオ・ポリーニ     1942年 18歳
1965年 マルタ・アルゲリッチ      1941年 24歳
1970年 ギャリック・オールソン     1948年 22歳
1975年 クリスチャン・ツィメルマン   1956年 18歳
1980年 ダン・タイ・ソン           1958年 22歳
1985年 スタニスラフ・ブーニン     1966年 19歳
1990年(2位)ケビン・ケナー        1963年 27歳
1995年(2位)フィリップ・ジュジアーノ   1973年 22歳
      (2位)アレクセイ・スルタノフ   1969年 24歳
2000年 ユンディ・リ             1982年 18歳
2005年 ラファウ・ブレハッチ      1985年 20歳

アルゲリッチは別格として、90年95年はなぜ優勝者なしだったかというと、「若くていきの良い」演奏者がいなかったのではないかと想像してしまいます。
出場資格はあるとはいえ、20代後半になって出てきて、仮に良い演奏をしたとしても、コンクールサイドとしては最高位は与えても「優勝」させるわけにはいかない・・・

今回の出場者を生年で分類すると
    1990年~        18名
    1988年~1989年  19名
    ~1987年        44名

ということになります。
今年23歳以上、つまり1987年より前に生まれた世代の出場者は、すでに同世代ではコンクール的格付け(実力はともかく)が終わってしまった世代と言えるのではないでしょうか。

そして22歳より若い世代にしぼると、たったの37名となってしまい、ましてや20歳以下となると18名です。(誕生月は無視)

もし、優勝者が出るとすれば、20歳以下の18名の中から出る確率が高いのではないか、というのが私の予想です。

仮にその世代に光る才能がいない場合には、今年は最高位は2位で、優勝者なしということになるのでは、と。

この勝手な予想からいうと、雑誌「ショパン」で取り上げられている注目出場者は、失礼ながら、ことごとく外している、というしかありません。

日本人で”注目すべき”、とされている大崎結真(29)、工藤奈帆美(23)は、今回2度目だし、年齢的にもう注目できない
チャイコン1位なしの2位というクルティシェフ(25)は、あるとしたら優勝ではなく、最高位。
エリザベート組(ポジャノフ、ファボリン、ダソル、ラシュコフスキー)と、浜松組(デュモン、アン)は、もう格付け済みだし、年齢的に若い人がいない。
というか、エリザベートや浜松で負けた人をショパンコンクールが優勝させるとは思えない。
同じ理由で2回目組も?です。(コルトゥス、ヴンダー

というように消し込んでいくと、「ショパン」が取り上げている中では、
  アンナ・フェドロヴァ(ウクライナ、20歳)ルービンシュタイン優勝
  ニコライ・ホジャイノフ(ロシア、18歳)
  ダニエル・トリフォノフ(ロシア、19歳)スクリャービン優勝

の3人くらい残りません
若くて、他のコンクールでは「優勝」していないとお話にならないと思うのです。

他の若手は、情報がないので今の時点ではまったくわかりませんが、最近勢いのある韓国人や中国人は絡んでくることでしょう。

最多参加の日本人はどうでしょうか。
若い方だと、片田愛理(18)、野上真梨子(19)、岡田奏(19)の3人。
パリ音楽院で勉強しているという岡田さんあたりに注目してみましょうか。
名前も凄いですし(^^;)

コンクールの模様は今回もネットで配信されるようなので、待ち遠しい。
最近特に若い人の演奏を聴くのが楽しいので。

※知っている人では、エリザベート関連で、キム・ダソル(韓国、21歳)の演奏に興味があります。
実に清新な音を出します。

2010年9月24日 (金)

【ヌーブルジェ動画】ベートーヴェン《ロンド・ア・カプリッチョ ト長調》作品129

medici.tvのコンテンツで、2004年のラ・ロック・ダンテロン音楽祭の模様。

1,200円で全曲ダウンロードできるようですが、ちょうどプレビューでヌーブルジェだけ見られます。

なかなか高画質、高音質。

ヌーブルジェ17歳。

http://download.medici.tv/#/movie/22/

演奏もまだ若く、今のような”ため”がなく一気呵成という感じです。

2010年9月23日 (木)

メジューエワがラフマニノフ協奏曲第2番を弾く!

先日、アンヌ・ケフェレックがその実力のわりには市場の評価がそれほど高くない、というような話を書きましたが、イリーナ・メジューエワもまた実力と市場評価が著しくかけ離れているアーティストだと思っています。

例えが悪いかも知りませんが、株式におけるPER(株価収益率)が低い会社、といったところでしょうか。つまり、儲かっているわりには株価が低い会社。

良い方に考えると、ファンにとってはとてもリーズナブルで、ありがたい存在とも言えます。

メジューエワは今年に入って次々とショパンのアルバムを発表しており、そのどれもがレコード芸術の推薦盤。評者の一人濱田滋郎氏は毎回絶賛で、10月号のピアノ・ソナタ第3番他のCDにいたっては、

このCDに関しては、聴く前から、素晴らしい1枚であることを予想・・・否、確信せざるを得なかった

とまで書くようになられました。

 ショパン/Piano Sonata  3  Fantasy  Etc: Mejoueva ショパン/Piano Sonata 3 Fantasy Etc: Mejoueva
販売元:HMVジャパン
HMVジャパンで詳細を確認する

ライヴもCDもそれはそれはユニークで、「はまったら抜けられない」音楽を聴かせてくれます。

もっとも、あの暗く重い情念のようなものには、好き嫌いがはっきり出るかもしれません。

そのロシアの荒涼とした暗く寒い大地を思わせるような演奏をするメジューエワが、ラフマニノフを弾いたらどうなるのだろう、とかねがね思っていたところ、いよいよ聴くチャンスがめぐってきました。

来年1月16日にすみだトリフォニーホールラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番を演奏することを知りました。
チケットはなんとたったの2,000円

確かにいつも安いとはいえ、なぜここまで安いかというと、オーケストラが「グローバル・フィルハーモニック・オーケストラ」というアマチュアオーケストラなのです。
アマとはいえ、年2回定期公演を行い、しっかり活動しているオケのようです。

http://www.globalphil.com/index.htm

いろいろな意味で、ちょっと怖いもの見たさのコンサートです。
メジューエワの世界を体験したい方にはおすすめです。
(甘く華麗なラフマニノフは期待できませんので注意)

メジューエワはメジャーとなってもおかしくない実力を持ちながら、あまり商業ベースに乗らずに、地方の小さな会場でリサイタルを開いたり、カルチャーセンターでレクチャー・コンサートを行ったり、今回のようにアマ・オケと共演したり、実に地道な芸術活動を繰り広げており、頭がさがります。

ちなみに、同時に演奏されるムソルグスキー「禿山の一夜」は原典版となっています。つまり、一般的に知られているリムスキー・コルサコフの華麗な編曲版ではなく、ムソルグスキーの野趣溢れる原典版ということのようです。
オーケストラにとっては、非常に難易度が高いそうなので、アマオケにとっては挑戦なのかもしれません。

ヌーブルジェについてもメジャーになっていって欲しいと思う反面、いつまでもユニークで知る人ぞ知る、というタイプのアーティストでも良いかなと思うこともあります。
少なくとも、プログラムの組み方などからすると、安易にメジャー路線を追うタイプでないとは思います。

2010年9月22日 (水)

ヌーブルジェのショパン:ソナタ3番の音源?

Last.fmというサイトに、ヌーブルジェのショパン:ピアノソナタ第3番ファイナルの音源があるような記載があります。

もし聴けたら初出でニュースです。

ただ、今のところたどりつけません。

http://www.lastfm.jp/home

もし、聴き方のわかる方がいらっしゃったら、ぜひ情報をお寄せください。

2010年9月21日 (火)

ル・ジュルナル・ド・パリNo.12@オペラシティ・コンサートホール

2010/9/20(月)ル・ジュルナル・ド・パリ第4日

【第12公演】
ドビュッシー:語りとピアノのための「おもちゃ箱」
     (児玉桃、語り:石丸幹二)
フォーレ:夜想曲 第13番ロ短調 Op.119(J-C.ペヌティエ)
ラヴェル:ヴァイオリンとピアノのためのフォーレの名による子守歌
     (ロイック・リョー/J-C.ペヌティエ)

ドビュッシーは娘のために書いたバレエ曲だそうです。
語りが響きすぎてぼわぼわで半分聴き取れない。
個人的には、音楽に聴き入っていると、語りは頭に残らないので、かえって邪魔です。
好みの問題でしょうが。

フォーレ夜想曲は最晩年の曲で、また渋いです。
比較的わかりやすい旋律が何度も出てくる。
ペヌティエは、深く落ち着いて豊かな音色で表現。
気持ちが落ち着きます。

最後のラヴェルは、「フォーレ」の名の綴りを音にしたという、ありがちの遊びです。きちんと子守歌になっていて、ヴァイオリンは細く繊細な音で子守歌を表します。
あんなにはかなくも美しいバイオリンの旋律を聴いたことはありませんでした。

ル・ジュルナル・ド・パリNo.11@オペラシティ・コンサートホール

2010/9/20(月)ル・ジュルナル・ド・パリ第4日

【第11公演】
フォーレ: 即興曲 第6番変ニ長調 Op.86(J-C.ペヌティエ)
ドビュッシー: 4手のための「古代のエピグラフ」(児玉桃/C-M.ルゲ)
ドビュッシー:12の練習曲 第2巻より「半音階のための」
       12の練習曲 第2巻より「反復する音符のための」
       12の練習曲 第1巻より「4度音程のための」
       12の練習曲 第1巻より「8度音程のための」
         (A.ケフェレック)

フォーレ即興曲は、さきほどと変わって活発な曲で、ペヌティエは大きな音楽を奏でる。

ドビュッシー「エピグラフ」はなんとも幻想的。いかにも印象派風です。こちらはラヴェルの「マ・メール・ロワ」と違って、とても素人では手が出そうもありません。

ドビュッシーのエチュードはまたまたケフェレックの凄みを見せつけられました。ポリーニなどテクニカルに凄い演奏はありますが、どうしても技巧が際立って聞こえる。ケフェレックはとにかくテクニックと音楽性が一体化していて、決してサーカスのようには感じない。聴いていて楽しい。

こういう人が300席の王子ホールでS席6,000円で、下り坂のポリーニは2,000席のサントリーでS席25,000円、果てはフジ子・ヘミングがサントリーで10,000円とかいうのが、日本のクラシック音楽界のお寒い状況を如実に示していて、悲しくなります。

ル・ジュルナル・ド・パリNo.10@オペラシティ・コンサートホール

2010/9/20(月)ル・ジュルナル・ド・パリ第4日

【第10公演】
ドビュッシー:前奏曲集 第2巻より(C-M.ルゲ)
    「霧」
    「枯れ葉」
    「ビーノの門」
    「ヒースの草むら」
    「ラヴィーヌ将軍―風変わりな」
    「ピックウィック氏をたたえて」
    「エジプトの壺」(C-M.ルゲ)
フォーレ: 舟歌 第10番イ短調 Op.104-2(J-C.ペヌティエ)
         第11番ト短調 Op.105-1(J-C.ペヌティエ)
フォーレ: 夜想曲 第11番嬰ヘ短調 Op.104-1(J-C.ペヌティエ)

ルゲはこの公演ではしっかり聴けました。
透明で明るい音色でもって、活発に弾きます。

ドビュッシーのデリケートなピアニシモにびっくりしたペヌティエは、今日は幾分音は出し加減で、太く落ち着いた音作り。それにしてもフォーレ晩年の曲は渋い。いぶし銀とはこのこと。
初期~中期の曲はいくらか聴いてましたが、後期がこんなだったとは。

ヌーブルジェでは、2009年のジュルネで3番の舟歌を聴いています。

ル・ジュルナル・ド・パリNo.9@オペラシティ・コンサートホール

【第9公演】
ラヴェル: 4手のための組曲「マ・メール・ロワ」(A.ケフェレック/児玉桃)
ドビュッシー:前奏曲集 第1巻より(C-M.ルゲ)
   「デルフォイの舞姫」
   「帆」
   「雪の上の足あと」
   「亜麻色の髪のおとめ」
   「パックの踊り」
   「吟遊詩人」
ドビュッシー:前奏曲集 第1巻より「沈める寺」(A.ケフェレック)
ドビュッシー:前奏曲集 第2巻より(A.ケフェレック)
   「オンディーヌ」
   「月の光がそそぐテラス」
   「花火」

「マ・メール・ロワ」は私がピアノの師匠から連弾をやってみないかと勧められている曲。技術的には簡単だけれども、連弾者が2人とも楽しめ、ラヴェルの雰囲気を十分堪能できる曲とのことで、とても興味を持って聴きました。
本当にそのとおりでした。
あんなに弾けたらどれだけ楽しいことか!
問題は終曲のグリッサンド。あんなに弾いたら爪が割れてしまいそう(;_;)

ルゲの前奏曲集は、結構落ちてしまいました。(時間が悪いのかも)
しっかり弾いているなあ、という印象。
ケフェレックでようやく気を取り直しました。
快演です。「沈める寺」深い。鐘の音と紛う音。強烈な「花火」で完全に意識は覚醒しました。

いきなりフランス趣味全開。

2010年9月20日 (月)

フランス音楽でお腹一杯~ル・ジュルナル・ド・パリ4日目速報

ル・ジュルナル・ド・パリの最終日。
今日も4公演全部聴いてきました。

ドビュッシーがメインでした。

今日はとにかくアンヌ・ケフェレックがキレキレ
技術も表現も申し分なしでした。
昨日はクールがどうのこうのと言ってしまいましたが、いやいやお見事。
超一流のピアニストは、とにかく惹き寄せる力が違います。

クレール=マル・ルゲも大活躍で、かっちり決めてきますし、ジャン=クロード・ペヌティエはフォーレで昨日とはやや違う味わいを演出。厚みのある音楽を聴かせてくれました。

児玉桃は今日は脇役が多かったけれど、安定感があり安心して聴いていられました。

まさにおフランスな1日。
色彩感や透明感溢れる”音”にどっぷりつかる。

実は今”優しい旋律”に飢えています。
ショパンのマズルカでも聴いて寝ようと思います。

まずは速報。

※今日もオペラシティ・コンサートホールは超ライヴ音響。
聴衆は昨日よりさらに少なかった。
こんな音聴いてしまったら、他のホールのコンサートがまずい。

※最終公演、ポロシャツにGパンというラフないでたちのルイス・フェルナンド・ペレス似の外国人がそばに座りました。案の定、最後の挨拶で呼ばれペレスと判明。紛れているとわからないものです。

※公演11など、200人くらいしかいなかったのではないでしょうか。
前方中央席でさえガラガラ。
興行的には果たして成功だったのでしょうか。
心配です。
(カジモトの社長も見えてました)

ル・ジュルナル・ド・パリNo.8@オペラシティ・コンサートホール

2010.9.19(日)ル・ジュルナル・ド・パリの3日目

【第8公演】

アルベニス:イベリア 第2・3・4巻(L.F.ペレス)
(アンコール)
アルベニス:マヨルカ島(舟歌)

公演は20時からで、もともと少ない聴衆がさらに減り、3割くらいになってしまいました。ほとんど自由席状態です。
ホールはいよいよライブ感を増し、もはや風呂場のようです
今まで体験したことのない、芳醇な響きの世界が訪れました。
ペレスの圧倒的演奏は続きます。
あまりの響き具合に、音に酔ってしまいそうです

しかし・・・
前公演から都合イベリア12曲
初めて聴く曲、ということもありますが、あまりにも雰囲気が似ている曲ばかり。作りのパターンも似ていて、ずっとフォルテで盛り上がっていて、コーダに入るとピアノにり、終わるかと思うと、もう一度しつこく盛り上がり、最後は「ジャーン、ジャーン!」で終わる。

というわけで、曲が全体通すとちょっと陳腐かもしれません。
数曲聴くには楽しめますが。

だからと言って、ペレスの価値が落ちるわけではありません。

アンコールの舟歌は、やや落ち着いた曲で雰囲気が変わり、3部形式でわかりやすく、とても良かった。

できればショパンを聴いてみたいと思いました。
最後の舟歌の感じからすると、相当素敵な演奏が想像できます。

※ラ・フォル・ジュルネの音源を落として聴きましたが、ここまでの凄さはわかりませんでした。やはり生を聴くに限ります。

ル・ジュルナル・ド・パリNo.7@オペラシティ・コンサートホール

2010.9.19(日)ル・ジュルナル・ド・パリの3日目

【第7公演】

ラヴェル: 夜のガスパール(児玉桃)
ドビュッシー:子供の領分(C-M.ルゲ)
アルベニス:イベリア 第1巻(L.F.ペレス)

児玉桃さんはいつも個性豊かなフランス人たちの濃い演奏といっしょに聴くことばかりなので、やや没個性のような感がしてしまっていたものですが、今日はなかなか情熱的で激しい側面を見せてもらえました。
「夜のガスパール」と言えば、今年の春の、ポゴレリッチの悪魔のような演奏を思い出してしまいます。やっと真っ当な演奏を聴けて良かったです(^^;)
第2楽章はかなりテンポを落としぐっと集中し、第3楽章で爆発、っといったところでしょうか。

ルゲは透明感のある音だけでなく運動性も抜群。

でいよいよ待ちかねたルイス・フェルナンド・ペレス
ピアノの位置が、なぜか後方へ下げられる
アルベニスの「イベリア」は結局予習できなかったので、ぶっつけです。

演奏が始まってまもなく、この人は尋常でないタレントであることがすぐわかりました。児玉さんやルゲに感心していたところ、いきなり異次元の響きにさらされたのです
何ともいえぬ雰囲気を持った、透明でありながら非常に存在感のある音色。色気、と言ってもよい。
そして圧倒的な音量。なぜピアノを下げたか、理由はこのあたりにあるのか。
大胆と繊細を自在に使い分ける。スペイン風のリズム感が心地よい。

いやはやびっくりしました。
世界は広い。
まだまだ聴いたことがない逸材がたくさんいるのかもしれません。

※男性ピアニストで、なかなかこのような「色気」のある演奏は少ないです。
どちらかというと、今はクールで理知的、抑制的な演奏がはやりですから。

※もしかすると、ベルトラン・シャマユは少し近い雰囲気を持っているかもしれません。来年のリサイタルが楽しみです。

ル・ジュルナル・ド・パリNo.6@オペラシティ・コンサートホール

2010.9.19(日)ル・ジュルナル・ド・パリの3日目

【第6公演】

ラヴェル:ソナチネ(A.ケフェレック)
ラヴェル: 鏡(A.ケフェレック)
ドビュッシー: 映像 第1集より「水の反映」(A.ケフェレック)
ドビュッシー: 映像 第2集(J-C.ペヌティエ)

ケフェレックは真っ赤なブラウスで登場。
音楽もドレス同様いつものように華麗です。特に色彩豊かで艶やかなラヴェルはピッタリです。
素のまま、という感じです。
ドビュッシーももちろん悪くないのですが、同じ色彩豊かでもクールさがほしいかも。

というところで、次にドビュッシーを弾いたペヌティエがなんともまあ、クールでデリケートの極致というべき演奏を聴かせ、素晴らしかった。
特に消え入るようなピアニシモの美しさといったら!
ペヌティエはポリーニと同い年の重鎮ですが、今まで知らなかった。

またまたフランス人恐るべし

ル・ジュルナル・ド・パリNo.5@オペラシティ・コンサートホール

2010.9.19(日)ル・ジュルナル・ド・パリの3日目

【第5公演】

フォーレ:4手のための「ドリー」Op.56(児玉桃/C-M.ルゲ)
ショーソン:風景 Op.38(C-M.ルゲ)
ドビュッシー:版画(児玉桃)
ラヴェル:弦楽四重奏曲 ヘ長調(モディリアーニ弦楽四重奏団)

易しそうな「ドリー」でスタート。これくらいなら弾けるかしらん?ルゲの高音部がとてもクリスタルな響きだったのが印象的。

ショーソンは寂しげな短い曲。誰も終わったことに気がつかず(^^;)

版画は落ちてしまいました。児玉さんごめんなさい。

ラヴェルの室内楽など初めてでしたが良かった。
小さなオーケストラを聴いているよう。
ラヴェルの管弦楽技法のエッセンスがびっしり詰まっているのでしょう。

今日は聴衆の入りが悪い。
5割くらいといったところでしょうか。
そのせいか、オペラシティ・コンサートホールがとても良く響きます

モディリアーニ弦楽四重奏団は、よくヌーブルジェと共演する楽団です。なんだか親しみがわきます。

※さすがにフランス近代音楽だけでは、日本では客を呼べないようです。さすがのマルタン氏も少し誤算か。

2010年9月19日 (日)

驚愕!!ルイス・フェルナンド・ペレス~ル・ジュルナル・ド・パリ3日目速報

ルネ・マルタン氏の新企画、ル・ジュルナル・ド・パリに本日から通い始めました。

フランス近代ピアノ音楽を堪能。得意分野ではないし、こんな機会は滅多にありません。

アンヌ・ケフェレックは相変わらず華麗な音楽を聴かせてくれました。
児玉桃はなかなか情熱的なラヴェル。
クレール=マル・ルゲは透明感のある音色が素敵。
ジャン=クロード・ペヌティエはデリカシーの極致。消えてしまいそうなピアニシモに感動。
モディリアーニ弦楽四重奏団のエレガントな演奏もしびれました。

そして、なんといっても、今日の白眉ルイス・フェルナンド・ペレス
今年のラ・フォル・ジュルネで、ルネ・マルタン一押しという触れ込みながら聴きもらしており、期待していたところ、期待にたがわぬ、壮絶な音楽を体験できました。

異次元の響き。豊かな音量。極めて広いダイナミックレンジ。縦横無尽な表現力。
オペラシティ・コンサートホールが艶やかな音で溢れかえり、めまいがしそうでした。

まずは速報を。
個別のコンサートの記事は追って書きます。

2010年9月18日 (土)

ヌーブルジェの貴重なライブ音源(初出ドビュシー、シューマンなど)

La Valseさまからの貴重な情報。
おそらく2009年にロシアで行われたリサイタルのライブ録音の音楽ファイルが無料でダウンロードできます。

CDになっているハンマークラヴィーア・ソナタは、ホール感があってまたひと味違った感じに聞こえます。たぶん、ピアノもスタンウェイなのではないでしょうか(CDはヤマハ)。
ライヴの”のり”もあるのか、第4楽章のフーガはCDよりテンポが早い気がします。

ショパンとストラヴィンスキーは、CDや動画でありますが、ドビュッシーのベルガマスク組曲は初出だと思います。
大変貴重、かつ素晴らしい!
ヌーブルジェの美点があますところなく発揮されています。
「月の光」は2009年の日本での大阪フィルとのモーツァルト「ジュノム」協奏曲のコンサートの時のアンコール曲で聴きました。懐かしい。

シューマンアラベスクは、動画で少し見られましたが、全曲は初出。
意外と元気の良い演奏。

【紹介サイト】
http://www.intoclassics.net/news/2009-10-21-10022

【DLサイト】
http://files.mail.ru/1JH3XU
(上から3番目)

【曲目】
1.ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第29番 変ロ長調 Op.106
    「ハンマークラヴァーア」
2.ドビュッシー:ベルガマスク組曲
3.ショパン:エチュード Op.10  No.5,6,10,11,12
4.ストラヴィンスキー:エチュード Op.7-4 嬰ヘ長調
5.シューマン:「アラベスク」 ハ長調 Op.18

2010年9月17日 (金)

読売新聞にショパンコンクールの記事

読売新聞にショパンコンクールの特集記事が載りました。
いよいよ第16回目が10月2日に開催されます。

日本人の17人を筆頭に、アジア人が4割強を占めること、審査員の顔ぶれが一新され、また採点方法も変化したことなどが取り上げられています。

審査員12人の過半数を占めていたポーランド人出身者が減り、有名ピアニストが招かれた、ということで誰がいるかというと、
      

       アンジェイ・ヤシンスキ(審査委員長ポーランド、1936年)
   マルタ・アルゲリッチ(1965年優勝アルゼンチン、1941年)
      ダン・タイ・ソン(1980年優勝ベトナム、1958年)
      フー・ツォン(1955年3位中国、1934年)
      ネルソン・フレイレ(ブラジル、1944年)
      フィリップ・アントルモン(フランス、1934年)
      アダム・ハラシェビッチ(1955年優勝ポーランド、1932年)
      ケヴィン・ケナー(1990年1位なし2位アメリカ、1963年)
      小山実稚恵(1985年3位日本、1959年)
      ピオトル・パレチネ(1970年3位ポーランド、1946年)
      Katarzyna Popowa-Zydro(ポーランド、たぶん1950年代)
      ベラ・ダヴィドヴィッチ(1949年1位ソ連、1928年)
      
なるほど、日本でも名の知れたピアニストがかなりいます。
ポーランド人は4人。
それにしても、お年寄りばかりですねえ。
70歳以上が5人。ベラ・ダヴィドヴィッチにいたっては今年82歳です。
一番若いケナーで47歳。
こういう面子で、果たして若くて突出した才能を果たして見いだせるのでしょうか。やや心配です。
どちらかというと、優勝者は突出型よりバランス型が選ばれる傾向がありますね。

ちなみに、読売ではアシュケナージが審査員であるかのように書いてありますが、公式サイトには名前はありません。

また新聞にはダン・タイ・ソンのインタビューがあり、面白いことを言っています。

私の採点基準は簡単です。もう一度聴きたいかどうか。先生を喜ばせるような正確無比な演奏は、概して面白くない。

コミック「ピアノの森」の阿字野の台詞そのままです。
ダン・タイ・ソン自身はかなりオーソドックスと思うのですが・・・

アルゲリッチがまた激怒して審査員を辞退、などということにならないことを祈りましょう(^^;)

※ヌーブルジェにしても、ユジャ・ワンにしても、年齢的には出場しても全くおかしくありません。
しかし、すでにキャリアをスタートしている彼らにとっては、もはやコンクールは必要ないようです。
ヌーブルジェはショパンコンクールで優勝してもおかしくない力量を持っていると思います。
ユジャ・ワンは、突出しすぎていて、コンクール向きではないかもしれません。だいたい、第2ソナタの葬送行進曲の行進の再現部をあんな風に弾いたら(1オクターブ低い)予選も通らないでしょう(^^;)

2010年9月16日 (木)

アンドラーシュ・シフの意欲的なプログラム

来年2011年2月に、ハンガリーのアンドラーシュ・シフが来日します。

都合、3回聴きにいってしまうことになりました。なぜって、プログラムが凄すぎるからです。

  バッハ:平均律クラヴィーア第2巻全曲

  シューベルト:即興曲全曲 

  ベートーヴェン:後期3大ソナタ

2つくらいプログラムを用意するピアニストはありますが、3つ、しかも、全く異なる作曲家の曲をひとつもかぶらず、超有名曲ばかりを弾く、というのは今までお目にかかったことはありません。自家薬籠中の曲ばかりとはいえ、とても壮大な試みだと思います。

かつて、デジュー・ラーンキゾルタン・コチシュとともに、ハンガリー若手3羽ガラスのひとりだったシフも、もう巨匠となりました。3羽ガラスの頃は、シフはたぶん一番地味で、人気があったのはルックスの良いラーンキでした。

しかし、その後バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトといった、ドイツ・オーストリア系の作曲家にレパートリーをしぼり、着実に名声をたかめてきました。昔の録音は、美しくて繊細ながらやや線が細くてなよなよした印象を受けたものですが、最近は音の美しさはそのままに、骨太になって、確信に満ちた音楽を奏でるようになったと思います。

どの曲も皆大好きなので、待ち遠しいことこのうえありません。

2010年9月14日 (火)

イヴ・アンリ ピアノ・コンサート@紀尾井ホール(その2)

(前の記事からの続き)

後半最初は、ショパン最後の生前の出版曲、チェロ・ソナタ
今年のラ・フォル・ジュルネでヌーブルジェとヴァシリエヴァが共演したのを聴いたのが初めてでした。
遠藤真理さんは、「龍馬伝」のエンディングの音楽のチェロを弾いていますね。
ヌーブルジェ&ヴァシリエヴァの時は闊達な演奏だったように記憶していますが、今回は甘くしっとり絡むような感じ。なので第3楽章ような楽想がピッタリだったと思います。紀尾井ホールだけに、音も良く響いて、素敵な雰囲気でした。
これはスタンウェイ・ピアノ。

プレイエルにピアノが変わる。
24の前奏曲から3曲。
「雨だれ」は、また異様に遅くセンシティブ。
モダン・ピアノだったらちょっともたない間合いかな、とも思いましたが、プレイエルだと、いやらしく聞こえないのが不思議。
続く16番はピアニストのテクニックがあらわになる曲。これは前曲と打って変わって、最速の部類の演奏で、テクニカル面でもパーフェクトであることを見せつける。

なお、このあたりでは耳が相当プレイエルの繊細な音に慣れてきて、全く違和感がなくなってきています。

晩年のマズルカ3曲。
ここにイヴ・アンリの特徴が集約されていたように思います。
こんなに3拍子に聞こえないマズルカは初めてでした。
自由闊達かつウルトラデリケート。
ショパン自身が、マズルカやワルツのような舞曲になると、ふんだんにルバートを使い、特にマズルカは、時に2/2拍子、時に4/4拍子のように周囲からは聞こえる、と言った言い伝えを、まさに再現しているようでした。

嬰ハ短調の3曲目、ため息の出るような揺らぎとエレガンス。もう息をこらして聴きいってしまいました。

ワルツ。マズルカ風の第3番はまたまた止まるような速度。舞曲を超えアートへというショパンの意図を再現。
ラストの5番ワルツは、テクニカルで華麗で盛り上がりも十分。
しかしプレイエルの音はあくまで控えめなので、音量で圧倒するのではなく、目くるめく流動感で圧倒。
ブラボー。

アンコール1曲目。これまた、もはやショパンの定番曲となった嬰ハ短調ノクターン。先日小林愛実で聴いたばかり。
遅い。またまた止まりそうに遅い。簡単な曲想に実にたくさんのニュアンスを詰め込んでいます。

2曲目。出ました!嬰ハ短調ワルツ。これも今年何度目でしょうか。
最近ではユジャ・ワンの動画を何十回と見てます。
同じ曲と思えないくらいの作り方。
ユジャ・ワンもかなりアゴーギクを駆使してますが、イヴ・アンリはそんなもんじゃない。揺れ揺れでピュウ・モッソの部分は超高速。いやらしくなりそうなところを、センスの良さでまとめている。そういうところ、ケフェレックを思い出します。

ショパンの時代のサロンの再現、という触れ込みでしたが、まさに、19世紀前半にタイムスリップしたような、幸福なひとときでした。

※フランス人ピアニストは、どれだけタレント豊富なことでしょう!しかも、皆個性的。
※テンポ・ルバートやアゴーギクを駆使しながら、いやらしくならないセンスの良さは、日本人には真似できそうもない。伝統のなせる技。
※弦とのデュオ、トリオになぜモダン・ピアノを使用したのか不明。
プレイエルの木製の響きの方が絶対に弦と溶け合う気がする。

2010年9月13日 (月)

イヴ・アンリ ピアノ・コンサート@紀尾井ホール(その1)

ファミレスに入ったら、三つ星レストラン級の食事をいただいてしまったような得した気分です。

紀尾井ホールでのショパン生誕200年の特別企画「ショパン三夜」の第一夜、フランスのイヴ・アンリによる「サロンの響き」を聴いてきました。
フランス流エレガンスの極地を堪能。
3回セット券で、1回あたりたったの3,333円。演奏は超一流。
申し訳ないようです。

ソロ曲はすべて1848年製のプレイエルを使用した演奏。
(トリオとデュオはスタンウェイ)

【出演】
イヴ・アンリ(ピアノ)
遠藤真理(チェロ)
川田知子(ヴァイオリン)

【前半】
モーツァルト:ピアノ三重奏曲 第5番 ホ長調 KV542
ショパン:ノクターン第16番 変ホ長調 Op.55-2
      舟歌 嬰ヘ長調 Op.60
     練習曲
      ・嬰ハ短調 Op.25-7
      ・変ト長調 Op.10-5「黒鍵」
      ・変イ長調 Op.25-1「エオリアンハープ」
     子守歌 変ニ長調 Op.57

【後半】
ショパン:チェロ・ソナタ ト短調 Op.65
     24の前奏曲 Op.28 より
      ・第15番 変ニ長調「雨だれ」
      ・第16番 変ロ短調
      ・第17番 変イ長調
     3つのマズルカOp.63
      ・第1番 ロ長調
      ・第2番 ヘ短調
      ・第3番 嬰ハ短調
     ワルツ
      ・第3番 イ短調 Op. 34 - 2
      ・第5番 変イ長調 Op. 42

【アンコール】
ショパン:ノクターン 嬰ハ短調 遺作
            (レント・コン・グラン・エスプレシオーネ))
          ワルツ 第7番 嬰ハ短調 Op.64-2

モーツァルトのピアノ三重奏曲。
初めてでした。
三重奏というより、弦の伴奏付きピアノ・ソナタと言えるくらい、ピアノが活躍。スタンウェイを弾くアンリの音は、とても華麗。

そして、いよいよプレイエルによるショパンのソロです。

ノクターン16番。とてもゆっくりなテンポ。ため息をもらすようなためらいがちな表現。プレイエルの音はか細くも雰囲気満点。高音部などは本当に音が小さく、チェンバロのような弦の素の音がします。
実に感動的な名演。

舟歌。遅い部分はより遅く、早い部分はより早く。かなりアゴーギグを駆使します。微妙なニュアンス。音が減衰するのが早いため、特にデクレシェンドの効果が大きい。フッと音が消えていく。勇壮でテクニカルな部分も、モダンピアノとはまたひと味違った盛り上げ方。力技ではなく、パッセージの流麗感でフォルテを表現しています。
また響きに音が埋もれないので、すべての音が見える。中音域はかなりしっかりとした音が出るので、いつもと違った旋律が聞こえたりもしました。
面白い。

エチュード。特に25-7は出色の出来。そそります。「黒鍵」「エオリアンハープ」もただテクニカルに上手いだけでなく、エレガントとニュアンスに富んでいる。

子守歌
モダン・ピアノによるグラスハーモニカのような響きとはまた違った、透明感と清涼感のある音。一切の夾雑物が剥ぎ落とされるようです。

【その2に続く】

2010年9月12日 (日)

クラシカジャパンでのヌーブルジェ演奏放送予定@2010ナント

2010年10月5日以降、クラシカジャパンヌーブルジェのコンサートが放送されます。
(10月12日まで毎日1回、10月11日はなし)
2010年1月29日に行われた「ラ・フォル・ジュルネ・ド・ナント」での演奏です。
【演目】
ショパン:夜想曲 第2番 変ホ長調 Op9-2
     スケルツォ 第1番 ロ短調 Op20
     練習曲集Op10
【収録】
2010年1月29日ホール「フランコム」
(ラ・シテ・デ・コングレ・ド・ナント)
当日ネット配信されたものと同じと思われます。
クラシカジャパン、1ヶ月だけ契約するか(^^;)
3,150円でDVDを買ったと思えば・・・

2010年9月11日 (土)

高橋多佳子 ピアノリサイタル@浜離宮朝日ホール

ポッカリ予定が空いたので、当日券で聴いてきました。
1990年のショパンコンクールで5位入賞という経歴。
ワルシャワ音楽院で、あのヤン・エキエル(ナショナルエディションの楽譜を校訂している人)に師事したそうです。

最近はやり(?)のお話し付きでした。

【プログラム】
シューマン:アラベスク ハ長調 Op.18
シューマン:クライスレリアーナ Op.16
ショパン:バラード全曲

【アンコール】
シューマン:謝肉祭から「ショパン」
ショパン:ピアノ協奏曲第2番 第2楽章

今年はこの手のプログラムを何回聴いたことでしょう。
それらをいろいろ思い出しても、今日の演奏はなかなかのレベルだったと思います。
音楽が自然で無理がなく変なくせもない。安心して聴けるタイプ。
びっくりするような刺激はないけれど、音楽を充分堪能できました。
音色はオレンジ色っぽく、暖かくて華のある音でした。
ホールの音響も申し分なし。

シューマンのクライスレリアーナは、もちろん今風のスマートで流麗な演奏でして、十分上手。でも、ホロヴィッツの魔力からまだ逃れられていない私は、ついついシューマンにはスマートさよりも、倒錯した演奏を期待してしまいます。
ショパン:バラードはさすがにワルシャワ音楽院出身らしく、極めてオーソドックスで自然で違和感のない演奏。過度にベタベタ、ユラユラすることはなく、左手のリズムはしっかりインテンポできざむ派のようです。
無駄のないテクニックで、大げさな立ち居振る舞いはほとんどありません。
ピアノを習っているとおぼしき若い女性がたくさん客席にいましたが、良いお手本だったのではないでしょうか。

アンコールはたいがいのピアニストは肩の力が抜けてプログラムとは一味違った演奏が聴けます。今日もそうでした。
シューマンの「ショパン」は、軽やかなタッチでとてもデリケート。まさにショパンらしい。
ショパン第2協奏曲第2楽章は、大好きなのになかなか弾く機会がないので自分でソロにアレンジしてしまったとのこと。
即興性と技巧性に溢れ若きショパンのパッションがよく伝わってきました。結構楽しかった。本当に大好きなのだなあと思わせる演奏だったと思います。

今日は何だかショパンを生で聴きたいなあ、と思った気分にピッタリはまった嬉しいコンサートでした。

※バラード4番のコーダのところで、弾き直しか!と思わせるような致命的なミスをしてしまったのですが、アンコールの時の挨拶で「ちょっとボケが出てしまいまして・・・なんだかわかります?・・・まあいいか」と照れていらしたのが好印象でした。

※イギリスの民謡「グリーンスリーブス」とバラード2番の冒頭、4番の中間部の左手のリズムが同じ、というのを演奏つきで教えていただきました。なるほど!

※お話しはよどみなく、また声がとても綺麗。

※前半ピンク、後半ブルーとドレスを替えてきました。クラシックの演奏家もいろいろとサービスを工夫されています。

2010年9月10日 (金)

【ヌーブルジェ動画】2台ピアノとパーカッションのためのシンフォニア@ラ・ロック・ダンテロン2010(再掲)

以前埋め込んだ動画が削除され、また別でアップロードされたので再掲です。
2本になりました。

2010.8.19、ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ音楽祭におけるヌーブルジェの演奏模様。
ヌーブルジェ自作自演の新曲。
もう一人のピアニストはベルトラン・シャマユ。

2010年9月 8日 (水)

【ヌーブルジェ動画】ジャック・カステレド:3人生活@ラ・ロック・ダンテロン2010

2010年8月22日に行われたラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ音楽祭30周年記念コンサートの一部。

ヌーブルジェ、ブリジッド・エンゲラー、エマニエル・シュトロッサー3人による、6手のピアノ曲。
おふざけ曲。

よくよく調べてみると、曲名となっている『menage a trois』」というのが、

夫婦とその一方の愛人の3人の共同生活(妻妾(さいしょう)同居の関係など)

という意味であることが判明。
なるほど、それで演奏の雰囲気に納得しました。

2010年9月 7日 (火)

ユジャ・ワン2011年の来日リサイタルのプログラム決定!

verbier音楽祭以来、魂を奪われてしまったユジャ・ワンの、来年の来日プログラムが判明しました。

【開催概要】
2011年3月5日 (土) 18:00 開演 (17:30 開場)
ユジャ・ワン ピアノ・リサイタル
紀尾井ホール
全指定席¥7,000 プラチナ券¥12,000

【プログラム】
シューマン : 3つの幻想小曲集 op.111
スクリャービン : 詩曲、練習曲から数曲 (詳細未定)
ショパン : 24の前奏曲 op.28

ショパン:24の前奏曲できましたか。
真っ向勝負ですね。
verbierでの大先輩、アルゲリッチの向こうを張るというところでしょうか。
アルゲリッチにはこの曲の不滅の名盤が存在します。

ショパン:24の前奏曲集 ショパン:24の前奏曲集

アーティスト:アルゲリッチ(マルタ)
販売元:ユニバーサル ミュージック クラシック
発売日:2006/11/08
Amazon.co.jpで詳細を確認する

変化に富んだ珠玉の曲の数々。
うっとり、艶っぽく、そして激しく。
さて、どんな演奏が聴けるのか。
もしかしたら、とんでもなく打ちのめされてしまうかもしれない・・・

期待に胸躍ります。

※ヌーブルジェはまだ24の前奏曲を弾いていない気がします。
ユジャ・ワンと同じくキレのあるテクニックに恵まれたヴィルトゥオオーゾでありながら、まったく違う音楽になりそう。

2010年9月 6日 (月)

趣味の海外サイト巡りの効用~『さよなら英文法!多読が育てる英語力』

ヌーブルジェの情報を集めるため、日本語サイトだけでなく、海外のサイトまで検索の範囲を広げ、乏しい外国語力で格闘する日々が続いています。

ヌーブルジェはフランス人だけに、フランス語の情報は多く、全くフランス語を学んだ事がない身としては、googleの変な日本語翻訳で何とか意味をひろっていたものでした。

それが、読者の方のアドバイスで、仏語→英語翻訳を利用する、という方法を知りました。
なるほど、英語なら少々読めます。そして、仏語→英語翻訳は、兄弟言語だけになかなか翻訳精度が高そうだということもわかってきました。

日々、英語の文章に接するようになると、何だか英文の意味が以前より理解しやすくなってきているような気がしてきました。

そこで思い出すのが、以前読んだ
 『さよなら英文法!多読が育てる英語力』(酒井邦秀著:ちくま学芸文庫)
のことです。

さよなら英文法! 多読が育てる英語力 (ちくま学芸文庫) Book さよなら英文法! 多読が育てる英語力 (ちくま学芸文庫)

著者:酒井 邦秀
販売元:筑摩書房
Amazon.co.jpで詳細を確認する

この本は、英語をスラスラと読めるようになるためには「多読」が一番、ということを主張している本です。そのための手法は
 1.辞書は捨てる
 2.わからないところは飛ばす
 3.(好みやレベルが)合わないと思ったらどんどんやめる

というものです。
多読の目標は100万語。
ちなみに、中学校で使用される英語の検定教科書、1年生から3年生までの分を合わせてもたったの4800語あまりにしかならないそうです。
英語のペーパーバックには1ページ約300語くらい印刷されているので、たったの16ページ分。
言ってみれば、文庫本16ページ読むのに3年間かけているようなものですから、こんなので他の言語をマスターできるわけがない、という理屈です。

なるほど!と大納得して、英語が苦手な私も、やさしい本から手がけて、多読してみよう!と思ったものの、すぐ挫折しました。
なぜって、社会人で仕事を持っている者にとって、やさしいからと言って好きでもなく、役にも立たない文章を読んでいる暇などないことがわかったからです。
いまさら絵本レベルの本など読んだってしょうもない。
では経済誌がいきなり読めるかというと読めない。

ところが、このハードルが、ヌーブルジェ追っかけによって一挙になくなったのです。
何しろ、海外情報を知りたくてしかたがないので、読みたいという必要に迫られている
しかも、多くの情報は、専門用語こそ多いけれど、英文としては平易なものが多い。
さらに、ネット上で読んでいると、ブラウザの機能でわからない単語には即、意味が表示されるので、辞書を引く必要がほとんどない。
また多少厳密な意味がわからずとも、そこは趣味の世界で、ある程度は想像がつくので問題ない。
つまり、多読にチャレンジするための原則を見事に満たしているのです。

100万語には簡単に到達するものではないものの、中学3年間で読む量程度の英文は1ヶ月程度で読んでいるかもしれません。

ところで、この本には、以前記事で書いた、英語→日本翻訳に関する、極めて示唆に富んだ方法論も記されています。

http://mykumasan.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-2bc5.html

英語を和訳するのに、語順を変えない、という発想です。
学校の英文和訳で実践したら、テストで×をくらうことは間違いないので、学生さんはやってはいけないでしょうが、実用的に英文を理解するためには、この方法がはるかに優れているように思います。

2010年9月 5日 (日)

【ヌーブルジェ動画】バッハ/ヌーブルジェ:「ミサ曲 ロ短調 BWV232」よりキリエ・エレイソン

2009年のナントのラ・フォル・ジュルネのプロモーション動画を撮ったときのおこぼれ映像です。

周りがざわついていても、全く意に介せず演奏に集中するヌーブルジェ。
ピアノはプレイエルで、クラシカルな音がしています。
徐々に集中を高め、最後はなかなか壮絶な音楽になっています。

曲はヌーブルジェが編曲したもので、日本でも演奏されました。
2007年の来日の際の飛行機の中で作った、というものだったと記憶しています。


Jean-Frédéric NEUBURGER joue dans l'atelier de Desevedavy
アップロード者 OlivierDeseve.

2010年9月 4日 (土)

ルイーズ・ファランク エチュード

ショパンとほぼ同時代人のフランス人女性作曲家、ピアニスト。
以前、一度naxosのアルバムを紹介しましたが、視聴ではなく、すべて聴けるサイトです。

ヌーブルジェは2曲。エチュードop.26-17,18を弾いています。
まことにヌーブルジェらしいキレとすがすがしさのある演奏。

http://www.deezer.com/fr/index.php#music/louise-farrenc/farrenc-chamber-music-265333

2010年9月 2日 (木)

ラ・ロック・ダンテロン2010の記念アルバム

既出の情報ですが、補足です。

ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ音楽祭の30周年を記念して作成したと思われるアルバムが発売されています。

マルタン・ファミリーのピアニストたちが23曲弾いています。

そのうち1曲が無料でダウンロードできるサイト。

http://www.emusic.com/album/Jean-Fr%C3%A9d%C3%A9ric-Neuburger-Une-nuit-%C3%A0-La-Roque-d-Anth%C3%A9ron-2010-MP3-Download/11965413.html

ヌーブルジェは、ベートーヴェンの「エリーゼのために」と「ソナタ20番第2楽章」を演奏しています。

たぶん、ハンマークラヴィーアのアルバムと同じ。

すべての曲が短い時間ながら視聴できます。

2010年9月 1日 (水)

ヌーブルジェがツィゴイネルワイゼンを編曲!

 ヴァイオリン作品集/Sarah Nemtanu Gypsic-monti  Ravel  Enescu  Sarasate  G.boulanger ヴァイオリン作品集/Sarah Nemtanu Gypsic-monti Ravel Enescu Sarasate G.boulanger
販売元:HMVジャパン
HMVジャパンで詳細を確認する

サラ・ネムタヌ(SARAH NEMTANU)というヴァイオリニストの「ジプシック」というCDアルバムが9月30日に発売されます。

その中の3曲目、サラサーテのツィゴイネルワイゼンは、なんと、ヌーブルジェが編曲したものだそうです。
(”あふらっと”さんからのツィッター情報)

ツィンバロンという打弦楽器を使ったものだという(チェンバロではありません。ロマ音楽によく使われる楽器)

演奏がヌーブルジェでないのは残念ですが、ファンとしてはそそられます。

HMVのサイト↓
  http://www.hmv.co.jp/product/detail/3896008

iTunes Storeでは、現在すでに購入できます
この曲についてはアルバム購入しかできません。CDより少し安いです。
SARAH NEMTANUで検索をかけると出ます。

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