ヌーブルジェ&大阪フィル コンサート@ザ・シンフォニーフォール 2
前記事から続き
さて、ではプログラムのコンチェルトはどうだったかというと、こちらはこちらで素晴らしい演奏でした。ラ・フォル・ジュルネでのシューマンを彷彿とさせる、瑞々しい演奏。
ブラームスですから和音が多いのですが、決して重々しくならない。
テンポはやや早め、というか、昔だったら普通なのかも。
力まず軽やかに、第1楽章ははいる。
第2楽章はしみじみと溢れるクリスタル音にうっとり。
快速第3楽章はいつものように、きっちりして、決めが鋭い、モダンなリズム感が心地よい。
全体として、カデンツァの部分はとにかく圧巻。
釘付けになってしまいます。
惜しむらくは、オーケストラが今一つに感じたこと。トゥッティの部分の迫力がやや欠けたのと、管楽器のミスがめだったこと、ピアノとの掛け合いでのオケの入りの部分がばらけること、などなど。
やや、合わせが足りなかったのでしょうか。
後半のシンフォニーの方はもっと堂々としていただけに、残念です。
ヌーブルジェのソロが、がぜん、輝いていただけに、オケにももう少し迫力があったら、感銘もより深かったかも、などと・・・、えらそうに・・・
さらに続く
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まゆまおさま:
コメント歓迎です。
まだそんなに多くないですから。
>>春日山の山頂近く…涼しいし、奈良盆地が一望に見渡せるし、
>>人は少ないし、
>万葉集の世界が浮かびますね。
あっ「若草山」の間違いでした。
場所と史跡を確認するだけでも結構時間がつぶれるし、楽しかった。
歴史書を持って行って、日がな一日、「あそこはあーで、そこはそーで」などとできたらかなり贅沢な楽しみです。
>確か、ヌーブルジェ氏はお姉さんが二人…だったような?
>(お姉さん二人、というところがショパンみたいだなと思った記憶があります)
>そのお姉さんたちのピアノを見ていて興味をもち、
>8才からピアノを始めた、とどこかで読んだ気がします。
言われてみれば、そのような記事を読んだ記憶もあります。
8才から、というのは、プロにしてはかなり遅いスタートですよね。
(というか8才までは好き勝手に弾いていたとか)
それが17才でコンセルヴァトワールでトップですから、相当な天才。
>来年のLFJがブラームス中心なんて
>うれしくて堪らないです!
後期ロマン派ですから、ピアノはたぶんブラームス中心のはず。
またヌーブルジェがマニアックな作曲家や曲を選ばないともかぎりませんが(^_^;)
投稿: まいくま | 2010年7月 6日 (火) 00時39分
まいくま 様
何度もスミマセン。
>春日山の山頂近く…涼しいし、奈良盆地が一望に見渡せるし、
>人は少ないし、
万葉集の世界が浮かびますね。
>ヌーブルジェの弟とお母さん、などということは・・・?
確か、ヌーブルジェ氏はお姉さんが二人…だったような?
(お姉さん二人、というところがショパンみたいだなと思った記憶があります)
そのお姉さんたちのピアノを見ていて興味をもち、
8才からピアノを始めた、とどこかで読んだ気がします。
>ブラームス、ブラームスですね。
まさに!
来年のLFJがブラームス中心なんて
うれしくて堪らないです!
投稿: まゆまお | 2010年7月 5日 (月) 23時37分
まゆまおさま:
>お疲れのところご返信有難うございます。
なんの、新幹線の中でiPad見せびらかしながらです。
>私以外歴史に興味なし、何より激混みでしょうし、
飛鳥から入り、今日奈良に北上しました。
今日は法隆寺、薬師寺行っただけで、もうくたびれてしまって、混雑状態の平城京などはパスしました。
その代わり、穴場を発見!
春日山の山頂近くまで車で行けて、徒歩数分で山頂へたどり着くのです。
涼しいし、奈良盆地が一望に見渡せるし、人は少ないし、大ヒットでした。
>単に所沢でヌーブルジェ氏と一緒にマーラーを聴いていた
>外国人の女性と青年を大阪でもお見かけし、
ヌーブルジェの弟とお母さん、などということは・・・?
ありませんよねえ。
>それがさらに別次元の美しさになるように思いました。
そうです。
妙に感情移入したり、こねくり回したり、といったことをせず、あくまで純音楽として、提示する。しかも、その音には汚れがなく、透明で、心を射抜くような響きでせまってくる。
>暫く他の音楽を聴けませんが、
>オーヴェル・シュル・オワーズのCDに収録のOp.119もステキですよね。
ちょっと聴けないです。
ショパンとか、無理です。
ブラームス、ブラームスですね。
ヌーブルジェの119も、もちろん大好きです。
投稿: まいくま | 2010年7月 5日 (月) 00時21分
まいくま 様
お疲れのところご返信有難うございます。
>1300年祭の奈良に足を伸ばし、
いいですね~!
いかがでしたか?
夏の家族旅行に…、とも考えましたが、
私以外歴史に興味なし、何より激混みでしょうし、
家庭不和になりそうなので提案すらしていません…。
>測ることはできませんでしたので。
“測る”という発想、実はちょっと頭をかすめましたが、
やはりちょっと音楽を聴くのに時計を見る、というのは
悲しすぎるので止めました。
>>お弟子さんか生徒さんらしき方が同行されていましたので、
>そうだったのですか!
いや…これはあくまで推測です…。(勝手なことを言ってすみません)
単に所沢でヌーブルジェ氏と一緒にマーラーを聴いていた
外国人の女性と青年を大阪でもお見かけし、
楽屋に入っていかれたので、勝手にこのように想像しただけです。
青年は、16、7才?(外国人は老けて見えるから…?)
でも持ち物(ドナルドダックのカバン!)は、どうみてもお子ちゃまでした。
女性は、青年のお母様にお見受けしました。
お顔つき、言葉的にフランス人というよりはロシア系?
そのうちどこかのコンペで活躍されるかも?
>毎度いろいろ観察されていて
単に、オバちゃんなだけで…お恥ずかしいです。
>>弾きながら歌ってました!
>実はそんな気がしていたのですが
R列でも聴こえた、ということは、結構大きな声(?)だったんでしょうか?
私は、ノって弾いた結果、思わず漏れた、というものだと思ったのですが。
>でも演奏からにじみ出る詩情
…詩情、ですね…。
あの何とも胸を締め付けられるような、切ないような…。
ブラームスの旋律自体も美しいのだけど、
ヌーブルジェ氏の演奏では、
それがさらに別次元の美しさになるように思いました。
コンサートの余韻もまだまだ冷めず、
暫く他の音楽を聴けませんが、
オーヴェル・シュル・オワーズのCDに収録のOp.119もステキですよね。
投稿: まゆまお | 2010年7月 4日 (日) 23時58分
まゆまおさま:
お疲れさまでした。
私はついでに1300年祭の奈良に足を伸ばし、今やっと帰路です。
>涙、というか、ため息、というか、
個人的な思い入れもあって私は涙になってしまいました。
>想像していたのよりもゆっくりだなと感じてしまいました。
実際はどうだったのでしょうね。時計をしない人なので測ることはできませんでしたので。
>お弟子さんか生徒さんらしき方が同行されていましたので、
そうだったのですか!
毎度いろいろ観察されていて感服します。
>わざわざ交換して最前列なる珍席に
それはコンチェルトでは大変な席でしたね。
でも演奏者と同じオケの音を聴いてたわけですね。
>1.構えている時などに結構指が震えていた。
>ちょっと意外でした…。
これは確か動画などでも見られた気がします。どれだったか忘れましたが。
>2.弾きながら歌ってました!
実はそんな気がしていたのですが、まゆまおさんに指摘されるまで、確信が持てずにいました。これでスッキリしました。
歌うヌーブルジェも動画にありましたね。
ただあまり上手とは言えなかったような・・・
>別に驚くべき事ではないでしょうが、
>私的にはちょっとビックリしました。
タイプ的には歌う感じはしませんよね。
でも演奏からにじみ出る詩情は、この歌心からきていたのですね。
これで来年までお預け。
しばらく海外情報を追うようです。
また情報交換できれば嬉しいです。
投稿: まいくま | 2010年7月 4日 (日) 18時34分
まいくま 様
…そして遠征された皆様お疲れ様でした。
アンコール、素敵でしたね…。
涙、というか、ため息、というか、
年甲斐もなく胸がキュンとなるような…。
こういう体験をしてしまうと、
どこまでも追いかけて聴きたくなってしまいます。
ただ、まいくま様の書かれているように、
本来のプログラムであるコンチェルトでは、
そこまで行けなかった感があるのが少し残念ではありますが。
>テンポはやや早め、
ということですが、私が予習の際に聴いていたツィメルマンの2005年の演奏(第一楽章'23''27 トータル'51''21)では、第一楽章のピアノの入りは
もうちょっと速いようでした。“25分の第一楽章”を体験していない私には、
想像していたのよりもゆっくりだなと感じてしまいました。
丁寧に、威厳ある感じで、どっしりと…という…。
とはいえ、そこはヌーブルジェ氏ですから、決して重くはならないんですけど。
お弟子さんか生徒さんらしき方が同行されていましたので、
推測なんですが、その方の手本となるよう丁寧な演奏だったのでは?
しかし、例によって私には演奏がどうだったとかいう知識もなく、
特に今回は、ロック好きの主人に
「コンサートといえば最前列だ!」
とそそのかされ、わざわざ交換して最前列なる珍席に座ってしまい、
とてもコンチェルトを味わえるような状態じゃなかったので、
えらそうにいう資格はないのですが…
ただ、最前列という怪我の功名?か、
2つ発見をしました。
大したことではないのですが、
1.構えている時などに結構指が震えていた。
ちょっと意外でした…。
2.弾きながら歌ってました!
まるでグールドとは言いませんが、かなり歌っていました。
そういえば以前にもヌーブルジェ氏のコンサートで聴こえてきたことがあり、
その時はどこかのマニアックなおじさんが
一緒にハミングしているのかと思ったのですが、
今回は間違いなくご本人でした。
珍しいことではないのでしょうし、
別に驚くべき事ではないでしょうが、
私的にはちょっとビックリしました。
以上、駄文長々と失礼を致しました…。
投稿: まゆまお | 2010年7月 3日 (土) 22時19分