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2010年6月の23件の記事

2010年6月28日 (月)

iPad来る

一昨日、予約していたiPadをとうとう手にしました。

昨日の午前中に急ぎ設定をして、とりあえず、ヌーブルジェのコンサートには持参しました。

行き帰りたっぷり電車に乗ったので、多少遊べました。
ブログは家でPCで書きましたが・・・
さすがに、まだiPadでの入力はおぼつきません。

3Gでの接続はややかったるいですがWiFiでの接続はかなり快適です。
WiFiルーターをヨドバシでおまけでもらったので、家ではWiFiです。
まだ、完全に環境が整ってはいませんが、おそらく、家ではもう寝転んで、さまざまなコンテンツを楽しむようになることは間違いありません。

画面は非常に美しく、写真や動画はもちろん、テキストのフォントもめちゃくちゃ洗練されていて、見飽きることがありません。windows7の新しいフォントなど、これに比べたらどうということはない。

これでクラシック・ライフもますます深みを増すことでしょう。

当然、今週金曜日のヌーブルジェ大阪コンサートには持って行きます。

ブラームス1番コンチェルト
これはもう、昨日のリストどころではない、大きな大きな期待を抱いてしまっています。
去年のあのソナタに対するアプローチから想像すれば、とんでもなくインパクトの強い演奏になることは間違いがない。

公演後、すぐにiPadで感想を書きたいと思っています。

ヌーブルジェ&N響 コンサート@ミューズアークホール その2

【前記事から続く】

アンコールはベートーヴェンのバガテル
何度かCDで聴いたことがあったはずなのに、地味な曲なので、すっかり忘れていました。
バッハのコラール風。
ヌーブルジェの美音が楽しめました。

そして、後半のマーラー「巨人」交響曲

ピアノがないクラシック音楽については、若葉マークが必要な者としては勉強のしがいがありました。
去年マーラーの5番を聴いたときには、まったく予習せずに聴いたので、良いも悪いもわからず。
今回は、その轍(てつ)を踏まずにすみました。

マーラーのオーケストレーションのすばらしさを、堪能することができました。
曲想がわかりやすい、ということもありましたが、すべての楽器が縦横に活躍し、変化・起伏に富み、ピアニシモからフォルテシモまでとてもダイナミックレンジが広い。

iPodでちまちま聴いていたのですが、もう、まったく世界が違う。
ピアノはともかく、オーケストラはiPodではだめなことがよーくわかりました。

メルクルの指揮がまた実に小気味よく、きっかけの合図が素人目にも、とてもわかりやすい。
合わせるのがとても難しそうな曲でありながら、きっちり仕切っていて「快感なのだろうなぁ」と思ってしまいました。

指揮者とプロ野球の監督は味をしめたらやめられない、とか言いますが、本当に死ぬまでに一度オーケストラを振ってみたいものだと思います。

終結部は大盛り上がりながら、決して荒っぽくなく、集中したままで感動的。

正直言って、このマーラーの熱演を聴いてしまったら、前半のリストがかすんでしまいました。

曲の差が出てしまった、と言ったらリストに怒られましょうか。
せめて、リストも1番の方だったら、などと不謹慎なことを考えてしまいました。

※第3楽章の「Are You Sleeping」ですが、きちんと「Ding Dang Ding」がありましたね。カノンになっていて、そこの部分が次の楽器の頭とかぶるので、聞こえなかっただけでした。iPodを電車の中などで聴いているからです。

※なかなか目にかなうホールというのは少ないものです。
ライブにたくさん通いだし、こうもホールによる違いを実感してくると、考えてしまいます。

※マーラーの曲はクラシックを聴いている、という感じがあまりしません。
現代の映画音楽、大河ドラマのテーマ音楽、と言われても違和感ないです。

2010年6月27日 (日)

ヌーブルジェ&N響 コンサート@ミューズアークホール その1

ラ・フォル・ジュルネ以来、約2ヶ月ぶりにヌーブルジェの演奏を聴くことができました。

市制施行60周年記念事業
NHK交響楽団
準・メルクル:指揮
ジャン・フレデリック・ヌーブルジェ:ピアノ

【プログラム】
リスト:ピアノ協奏曲第2番イ長調
(アンコール:ベートーヴェン:バガテルop.119 11番)

マーラー:交響曲第1番ニ長調「巨人」

昨日、パルテノン多摩での同じプログラムのコンサートレポートで、「やや物足りない」「(N響と)一緒に音楽を作り上げていく感じ」という感想をいただきました。

なるほど、どういうことかわかった気がします。

ヌーブルジェは、たぶん、キレキレで絶好調だったと思います。
全くミスがなく、躍動感と、音楽の決めが素晴らしい。

ただ、曲の性格~ピアノ付きの交響詩~からであるのか、かなりソフトペダル(左足)を多用しており、あまりピアノがでしゃばらないような音楽作りをしていたのかもしれません(まったくの素人考えです)

左足を離したところの音は、いつものヌーブルジェのクリアで明るい音が”概ね”堪能できました。
なぜ、概ねかというと、ホールの問題です。
昨日はわかりませんが、今日の所沢ミューズアークホールは、そこそこの音質ではありましたが、ピアノの音が前に出てくる感じは少しもの足りませんでした。
2000人収容と大きいこと、そして、結構ホールの幅が広く感じ、焦点がぼけ気味かな、というところです。
オーケストラの音はまままあだったと思います。

リストだけに、テクニカルで華やかなイメージを抱いていたのですが、おとなしめの印象でした。
というか、後半のオーケストラの演奏を聴いて、その印象は増幅されてしまったわけですが・・・

2010年6月26日 (土)

ヌーブルジェ今日はパルテノン多摩、明日は所沢ミューズ

もう今日のパルテノン多摩でのコンサートは終わっていますね。

どんなだったのでしょうか。

と書いているところに、まゆまおさまからコメント。

うーん、ヌーブルジェをもってしても、あの曲を楽しいものにするのは難しいのでしょうか。

私は明日所沢です。

最低限、音響の良いホールであってほしいです。

今日は、ケビン・ケナーのリサイタルでした。

強行軍でくたくたなので、感想は明日以降アップします。

2010年6月24日 (木)

「贋作・盗作 音楽夜話」(玉木宏樹/北辰堂出版)

贋作・盗作音楽夜話 贋作・盗作音楽夜話

著者:玉木 宏樹
販売元:北辰堂出版
Amazon.co.jpで詳細を確認する

クラシック音楽は、贋作や盗作だらけ、という話。
権利意識が発達していなかった頃は、結構、なんでもありだったようです。
贋作を作られて一人前。

ハイドン作とされている曲は贋作が多い。
それだけハイドンは人気があった。
モーツァルトは実は贋作が少ない。
生前のモーツァルトは、それほど売れっ子ではなかった。

カルメンのハバネラは盗作。
山田耕筰の赤とんぼは、
非常に盗作の疑いが強い。

その他、贋作ばかり作っていた三人衆だとか、音楽だけでなく、ヴァイオリン名器の贋作の話だとか。

結構、ヘエーといううんちくにあふれています。

どちらが先かわからないけれど、クラシック曲のメロディーが、別の音楽によく似ている、ということは体験することです。
民謡などからクラシック作曲家がメロディーを流用していることも、ままあります。

ショパンの幻想曲の出だしは、どう聴いても「雪の降る町を」です。

実は、日曜日のコンサートのため、オケをあまり聴かない身なので、一生懸命マーラー「巨人」を予習していたら、第3楽章にどうも聞き覚えがある

うーん、何だっけ? と頭をひねっていたら、ある歌を思い出しました。

「Are you sleeping, Are you sleeping, Brother John! Brother John! Morning bells are ringing, Morning bells are ringing ~」
(スペル自信なし)

音の進行がそっくりではないですか。でも歌の方は長調、マーラーの方は短調という違いはあります。あと、最後の Ding Dang Ding, Ding Dang Ding がない。

確か、中学1年くらいのころ、ラジオの「基礎英語」で覚えた歌だと思います。

で、もしやと思い、ネットでマーラーの「巨人」のことを調べたら、あれあれ、やはり、フランス民謡「フレール・ジャック」から流用したものだという。これが英語では「アーユースリーピング」。

さすがにここまでそっくりだとわかるものですね。

2010年6月23日 (水)

ヌーブルジェのリスト協奏曲まであと4日

ヌーブルジェの所沢でのNHK交響楽団とのリスト:ピアノ協奏曲第2番の協演まで、あと4日と迫ってきました。土曜日にはパルテノン多摩でコンサートですから、ぼちぼち来日している可能性もありますね。

1月14日にチケットを購入しているので、かれこれ5ヶ月以上も待ったことになります。

5ヶ月前にはこの曲のことを全く知りませんでしたが、随分聴きこんだので、曲想はほぼ頭にはいりました。

人気がないだけあって(!)さすがにわかりやすいとは言えない曲です。
形式らしい形式もなく、ドラマ仕立ての音楽が、次から次へと移ろいます。

はじめのうちは、なかなか叙情的で美しいいくつかのメロディーが登場します。
中盤から後半にかけて、行進曲風のリズムが多くなり、オーケストラでは金管がが活躍します。あとシンバルも。
このリズムと、金管のファンファーレのような使い方、シンバルの使い方あたありが、とてもチープです。

リストは、何十年にもわたり、何度も何度もこの曲に手をいれたらしいです。
その最終形がこれだというのですが、どうも成功しているとはいえない気がします。

ヌーブルジェがどんな切り口でこの曲を弾いてくれるのか、楽しみです。
タイプ的にはとても合ってますので、はまったら面白そうです。

2010年6月21日 (月)

ブーニンは確かに凄かった、のか?

昨日、ショパン:ピアノ協奏曲第1番の動画をいろいろ探していて、久々にスタニスラフ・ブーニンのショパンコンクールでの演奏を見てしまいました。

あれは1985年。
NHKでコンクールの模様が取り上げられ、ピアニストの園田高弘がつばを飛ばすような勢いで興奮してブーニンを絶賛していたのが印象的でした。
思えば私も若かった。

確かに、ビジュアル的にたいへん訴える力が強く、クラシックというより、ポップスのようなノリで、しかも、弾いているのが楽しくてしかたない、という表情やアクションが、視聴者の心をつかんだのだのでしょう。

私もあのワルツや英雄ポロネーズには目を見張りましたし、ピアノ協奏曲については、CDをすり切れるほど(?)聴いたものでした。

特に英雄ポロネーズは、2008年にヌーブルジェのライブに接するまでは、私の中では一番でした。

その時の映像。

今見返すと、確かにスケールが大きく力強いタッチで、テンポ感も良く、まさに英雄らしい表現といえます。

ただ、かなり荒っぽい。だいぶ音も濁っているし、クラシックらしい、デリカシーやおしゃれ感はあまりない。

若さと、勢いと、大きな音。

素人受けするのはよくわかるけれど、よく審査員が1位を与えたものだなあ、と今となっては思います。

ちなみに、この時の2位以下は
2位 マルク・ラフォレ(フランス)
3位  クシシトフ・ヤブウォンスキ(ポーランド)
4位  小山実稚恵(日本)
5位  ジャン=マルク・ルイサダ(フランス)

結構、日本では知られた面々。
繊細系が多いですよね。
荒くれブーニンに一蹴されてしまったわけです。

今年、ブーニンも含めこの全員が日本でリサイタルを行うというのですから、ある意味すごいことです。

2010年6月20日 (日)

のだめカンタービレ最終楽章 後編【映画】

【ネタバレ注意】
終わる頃になってやっと見ることができました。

一流の音楽大学を卒業しても、プロとして演奏活動だけで食べていけるのはごくわずか。
才能に恵まれ、運もあり、一生音楽と真剣に向かい合う覚悟のある者だけが、プロになることができる。

ちゃらけているような「のだめカンタービレ」ですが、実は筋の通ったテーマが一貫しています。

のだめシリーズのこの完結編においても、のだめと千秋のすれ違いの恋をからめながら、のだめが「覚悟」を決めるまでのプロセスを描いていると言えるでしょう。

のだめの最後の台詞「負けません」がその覚悟をよく表していました。

ピアノ演奏が少なかった前編にくらべ、今回はピアノが大活躍。
ピアノ好きにはたまらない演出の数々でした。

協奏曲では、ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調とショパン:ピアノ協奏曲第1番ホ短調
ソロでは、ショパン:ピアノ・ソナタ第3番ロ短調とベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番変イ長調、同じく8番ハ短調「悲愴」第2楽章
デュオでモーツァルト:2台のピアノのためのソナタニ長調

演奏はいずれもラン・ラン

ラン・ランの演奏は相当ユニークです。
のだめ役としては合っているといえるのかもしれません。

テレビドラマで、悲愴の第2楽章とモーツァルトの2台のためのソナタが演奏されていますが、その時と全く演奏が違うのがよくわかりました。

ショパンの協奏曲は、原作では、リハーサルの時は早く弾き、本番では超スローテンポで弾いたので、ミルヒーもオケのメンバーもびっくりします。
ミルヒーはそれでものだめによく合わせ、演奏後に「死ぬかと思った」と言うわけです。
映画ではそこのところは省略で、ミルヒーは「いきなりあんなプレイで、死ぬかと思った」
その後に続く「でも生きてて良かった」は、けだし名言。

ちなみに、「遅い」とされる「のだめ」を含め、ショパンのピアノ協奏曲第1楽章のピアノの入りばかりを集めたオタク動画があります。

2010年6月19日 (土)

イリーナ・メジューエワ レクチャーコンサート@朝日カルチャーセンター

「ショパンvsシューマン」シリーズの2回目。
解説はメジューエワと音楽評論家の真嶋雄大氏。

今回は「憧憬とファンタジー」というテーマで、ショパンとシューマンの幻想曲が取り上げられました。

【演奏プログラム】
シューマン:幻想曲 op.17
ショパン:幻想曲 op.49
ショパン:幻想ポロネーズ op.61

演奏は相変わらず素晴らしいものですが、やはりカルチャーセンターの教室のピアノと音響が貧弱なのが寂しいです。

特に、ショパン:幻想曲は先日、きちんとしたコンサート・ホールで聴いて圧倒されたばかりでしたので、余計、差を感じてしまいました。

シューマンは、第2楽章あたり、腰を抜かすかもと身構えていましたが、意外とおとなしかった。
第3楽章はシンフォニックで素晴らしい。

幻想ポロネーズはメジューエワでは初めてでしたが、緊張感があり豪快。やはりホールで聴きたかった・・・

カルチャーセンターだけに、とても勉強にはなりました。

シューマンは頭の中に理想の音があって、それに憧れている。夢の世界を追っている。まさにロマン派ど真ん中である。ピアノを弾く現実の身体(手)のことなど考えていない。
湧き上がるアイデアを次々に書き記すばかりで、それを最後どう解決するかまで考えていない。
音楽の中に「人物」が背後霊のように現れている。

ショパンは厳密に形式を守り、古典的。
音楽をきっちり収め、無駄がない。
ピアノを弾く身体(手)のことも計算にいれており、技術的に難しいながら自然で無理はない。
音楽は音楽であり、そこに何かが投影されているわけではない。
詩的である、ということは形式を重んずるということ。

そんなレクチャーを受けながら、両者の幻想曲を聴き比べると、なるほど、シューマンはとらえどころがなく、不安定でイメージが拡散するばかりであるのに対し、一応ロマン派ということになっているショパンの華麗な音楽が、きっちり古典的であることがよく見えてきた気がしました。

2010年6月17日 (木)

想像が無限に広がるiPadの利用法

まだ予約したばかりで使用していないので想像の域を出ないのですが、iPadのことを知れば知るほど、これは凄いことになりそうだという気になってきています。

たぶん、私の使い方で当面中心となりそうなのが、

  通勤の合間などにyoutubeのピアノ演奏動画を視聴する

ことになると思います。

最近は随分とプロのすてきな動画が増えてきました。
当分、楽しみは尽きないと思います。

新聞、雑誌、本などのコンテンツはどんどん増えていくでしょうから、もうiPadひとつカバンに入れておけば、どこに行っても退屈することはなくなるでしょう。

※youtubeには違法じゃないの?と思える動画がたくさん載ってますが、ずっと削除されないところをみると、権利を持っている側はあの程度の画質と音質と時間ならOKと、暗黙の了解をしていると考えてよいのでしょうか。
中には随分品質の良いものも混じっているのに。

※iPadの出荷状況が早まっている感じです。3Gモデルで1ヶ月待ちくらい、と言われたのが、どうやら2週間くらいで手に入りそう。
増産体制が整ったのでしょうか。
大阪に間に合うかもしれません。
ヌーブルジェのブラームス協奏曲1番の鑑賞記をiPadでアップできたら嬉しい。

2010年6月16日 (水)

ヌーブルジェ海外コンサート情報

ぼちぼち秋から来年にかけてのヌーブルジェのコンサート情報が出てきました。
2011年に来日して行われるというリサイタル・ツァーのプログラムを占ううえでも、気になります。
またもや「オタクな」選曲なのか・・・

まずみつけたのが、何ともはや!というものでした(-_-)

2011年1月11日(14日の間違い)
たぶんパリ

リスト:「詩的で宗教的な調べ」から「葬送」
メシアン:鳥のカタログ 第6巻 「10.コシジロイソヒヨドリ」
ヌーブルジェ:3つのマルドロールの歌
ジャン=アンリ=アルフォンス・バラケ:ピアノ・ソナタ

リストはまあ、聴いた覚えがあります。
メシアンはさすがに名前は近年よく聞くものの(アニバサリーだったこともあり)、作品は???

次がヌーブルジェのオリジナル
調べるのが大変でした。「マルドロール」は辞書にも載っていない。
固有名詞でした。

18世紀後半の謎の詩人ロートレアモン伯爵が書いた詩「マルドロールの歌」から、おそらくヌーブルジェがインスピレーションを得て作曲したものと思われます。
ロートレアモンは24歳で自殺しており、死語に作品が発掘され、シュールレアリズム文学などに影響を与えたということ。

最後のバラケというのは、ピティナの楽曲辞典にも載っていない、フランスの現代作曲家。
なんでもセリー技法(12音技法を拡張したものらしい)を駆使した人ということで、ブーレーズのソナタ(ポリーニが弾いて有名になった)に似ているらしいです。
日本では2003年に初演されたばかり。

しっかしきついですねえ。
まさか、こういうの日本公演に持ってはこないと思いますが・・・

ちなみに、料金はたったの20ユーロ。
今だったら2500円もしません。

2010年6月15日 (火)

4月にドタキャンしたアルゲリッチが秋に復活!

フィラデルフィア管弦楽団と協奏曲を協演する予定だったマルタ・アルゲリッチ
6人目の孫が生まれるとのことで、急遽帰国でドタキャン。
代役はイーヴォ・ポゴレリッチ

アルゲリッチはなぜかライブを聴いたことがなかったので、ぜひ行きたいところだったのですが、何せ、S席が確か36,000円だかであきらめました。
正解でした。

払い戻しを受けないでポゴレリッチの「あの」ショパンを聴いた人は、どのような気持ちだったことでしょうか。

そのアルゲリッチが、おそらく、ドタキャンの埋め合わせなのでしょうか、秋にすみだトリフォニーホールで2回コンサートを行うことが発表されました。

ピアノ:マルタ・アルゲリッチ
指揮 : クリスティアン・アルミンク
新日本フィルハーモニー交響楽団
すみだトリフォニーホール

●2010年11月28日 (日) 19:00 開演 (18:30 開場)

ショパン : ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 op.11 ほか

●2010年12月1日 (水) 19:00 開演 (18:30 開場)

シューマン : ピアノ協奏曲 イ短調 op.54
ラヴェル : ピアノ協奏曲 ト長調

S席\20,000 A席\16,000 B席\12,000 C席\8,000

値段は4月よりだいぶリーズナブルです。
といっても十分高いですが・・・

定番中の定番ショパン。
できれば壊れる寸前くらいまですっ飛ばして欲しかったりする。
他の曲の発表が待ち遠しいです。

12月1日は2曲も弾くのでそそります。
どちらもアルゲリッチお得意。
シューマンは、ラ・フォル・ジュルネでのヌーブルジェの名演がまだ生々しく記憶に残っています。

アルゲリッチは、動画を見るかぎり、まだまだ衰えていなさそうなので、このコンサートはどちらか行ってみたいです。
もしかすると、アンコールでソロが聴けるかもしれないですし。

ちなみに2008年のヴェルビエでの演奏ぶりです。
大好きだというバッハ:パルティータ第2番のカプリチオ。
若い頃より、多少ズブな感じにはなってますが、まだまだ十分です。

※ただ服装をもう少しおばあちゃんぽくなくしてほしいです。若い頃のイメージが崩れてしまう・・・

2010年6月14日 (月)

BShiで放送されたヌーブルジェを見るのに大苦戦(-_-;)

いささか古くなってしまった話。
5月末から6月初旬にかけて、BShiでラ・フォル・ジュルネの一部が放映されました。
6月3日にはヌーブルジェの「演奏会用アレグロ」が登場。

もちろん、ビデオに撮って一度は見ました。

しかし、前にも書いたように、テレビのスピーカーが貧弱なので、まるで雰囲気が出ません。また、どうももともとの音質もあまりよくない気がします。

まだPCで再生してヘッドホンで聴いた方がましだろうと考え、DVDにダビングを試みました。

そういう手間のかかることを最近はほとんど避けていたので、この後、大変なことになってしまいました。

そもそもはBShiの配信に、「コピーワンス」の保護がかけられていたことが原因です。
「コピーワンス」も「ダビング10」も、言葉は知っていたけれど、特に痛い目にあっていなかったので知らず。そこで、まずそこから調べる。

もしかするとビデオデッキがいけないのかもしれないと思い、ビデオの仕様をネットで調べる。
どうやらできなくはなさそう。

メディアでDVD-Rは、CPRMに対応していないといけないという。
CPRMがわからないので調べる。

コピーワンスの放送は、デッキの「ビデオモード」では録画できないらしい。
マニュアルをネットで調べて「VRモード」での録画の概念を知る。

VRモードでコピーワンスの放送を録画すると、デッキのHDDからデータが消えてしまうことも、ここで知る。

やっとDVDに焼くことができる。

PCで再生を試みるも、反応せず。

普通の動画再生ソフトではCPRMのDVDは再生できないことがわかる。
フリーソフトで再生をできるものがないかどうか調べまくる。
WinDVDができそうだとわかり、インストールするも、うまくいかず。

見ると、PCにバンドルされていたことを発見。
そちらで再生を試みると、CPRMに対応するためのモジュールをダウンロードする必要があるとのメッセージがでる。

コーレルのページにアクセスし、CPRM対応とするための実行ファイルをダウンロードする。
しかし、インストールの途中で「このバージョンではだめ」とのメッセージ。

PCのサポートに電話。
ハード的にはCPRM対応しているとの回答を得るが、ソフトのモジュールをインストールできない事には対応しておらず、コーレルに聞けとたらい回される。

コーレルのサポートページで電話サポートがないか探しまくるが、ようやくみつけても休日はやっておらず。
しかたなくメールサポートとし、さまざまな環境の条件を一生懸命入力して送信する。

翌日返信が来たが、「インストールできない」と言っているのに、「ダウンロード代行してあげました」の回答。馬鹿か。

はっと思い、PC付属のCDを調べると、WinDVDのCDを発見。
いったんアンインストールした後、再インストールし、CPRM対応モジュールを再びインストール試みたところ、ようやく成功。

すわ、これで再生できると思いきや、ユーザーアカウントでは再生できないことが発覚。

管理者権限でログインし、いよいよ聴けるか!
実際にジュルネに入る前のわずかの映像が出現、これでOKと安心したのもつかのま、今度は「ディスプレイが対応していない」のメッセージ!

え!ディスプレイも関係するの?!
ってことで、液晶ディスプレイのことを調べたら、HDCPというものに対応していないディスプレイでは、保護された映像は再生できないと!

で、自分のディスプレイがHDCPに対応していないのだろうなあ、とメーカーの製造中止製品の仕様書を一生懸命さがして、やはりだめなことを確認。

ということで、結局、液晶ディスプレイを取り替えないと、今のままでは見られない、ということがわかりました。

ここまで、いったい何時間を費やしたことでしょうか。
今まで不勉強であったとはいえ、あまりにも複雑怪奇なことになりすぎています。

一番の元凶は、過度な著作権保護を行う側にあります。

NHKはオンデマンドも全くなっていません。
膨大な放送資産が埋もれてしまっています。

テレビなど早晩廃れるものですから(いやすでにすたれている)、早いところネット(もうipadですね)でいつでも自由に見られるようにしなければ、どうしようもないでしょう。
特にNHKは受信料取っているのですから、やってできないことはないはず。

※本文と全く関係ありませんがサッカーワールドカップが始まりました。
ブブゼラが耳について、気持ち悪いといったらありません。
(Jリーグ草創期のチアホンもひどいものでしたが)

2010年6月13日 (日)

laurel、ポリーニ、iPad

つらつらと思ったこと。

●エリザベートコンクールのサイトに受賞者のコンサート情報が載っているのを見ていました。動画がないかなと思いながら(ありません)

”laureate”という単語が、受賞者を表すことは容易にわかるのですが、英語が苦手な者としてはあまり見た記憶がない。

で珍しく辞書をひいてみると(当然ネットで)、laurelの形容詞型だとのこと。
   laurel=月桂樹
あっ、なるほど!
料理で使うローレル。ロリエ。
マラソンランナーの勝者がかぶる月桂冠。

で、変じて ローリエイト=受賞者、冠を授けられる人、ですか。
これはもう忘れません。

●ショパンコンクールがらみで、昔の受賞者の動画をいろいろ探してみました。ポリーニがショパンの24のプレリュードの終曲を、コンクール会場で演奏している動画を発見。

これは本当にポリーニだろうか?と思うくらいの変貌ぶりです。
それに、椅子のポジションが違い過ぎる。手首や指の使い方も違う。でも音楽の作り方は似ている。ポリーニで間違いないのでしょう。

この後10年引きこもって、おそらく技術を直したのだと思います。
絶頂期(40代半ば頃)のベートーヴェンの熱情ソナタの動画があります。

ここでは、もうどっしりと重心を落とし、指の動きは這うように、無駄のない動きに変貌しています。
これぞポリーニというような集中力と構築力のある見事な演奏。

最近はまた椅子のポジションをあげ、颯爽とした感じがなくなってしまいました。音楽の”決め”も弱くなってしまっている。

今年の秋は聴きにいきません。

●iPadが発売されました。これは音楽を楽しむシーンを変えます。
というか、生活の様式が激変します。

自宅で、パソコンに向かう時間は大幅に減るでしょう。

メールのチェック、フィードのチェック、明日の天気のチェックがパソコンのルーティーンでしたが、これはすべてiPadでできてしまう。

その上、本、新聞、雑誌もiPadですんでしまう。

ブログ書くのも寝っ転がりながらできるようになる。

この流れを追えない業界に未来はないでしょう。

2010年6月10日 (木)

コンサートの予習は必要か?

今日の読売新聞朝刊文化欄に、ピアニストで文筆家の青柳いづみこさんによる「私の鑑賞術」という一文が載っていました。
「コンサート『予習』しないで」という見出し。

演奏は比較して聴くものではなく、コンサートにはその瞬間にしか味わえないおもしろさがある。予習すると先入観から自分の感性で聴けなくなる・・・

という内容でした。

私はそうとばかりは言えないと思うのです。

もちろん、初めて聴く曲から新鮮な感興を呼び起こされる、ということも多々あります。
しかし、クラシック音楽というのは再現芸術ですから、同じ曲が何度も何度も演奏され、基本的には昔と同じように演奏されることを予見し、それを楽しむものです。
同じ曲でありながら、演奏家によって、予想や先入観を軽く上回る感動を得ることができる。それがクラシックの醍醐味でもあるといえます。

また、演奏を聴く方の感受性や素養にもよるでしょうが、形式やメロディーのはっきりしない曲を初めて聴いても、正直、よくわからない、というのが本当のところではないでしょうか。
そういう曲を何の予習もなしに聴いても、なんだかわからないまま終わってしまう。
クラシックのコンサートは安くないですから、予習なしは勇気がいります。

例えば、去年のヌーブルジェのサントリー・ホールでのリサイタルプログラム。
  バッハ/ブラームスのシャコンヌ
  ブラームスのソナタ第2番
  ベートーヴェンのハンマークラヴァーア・ソナタ

はっきり言って、「こんなマニアックなプログラム」にもしクラシック初心者を「ヌーブルジェはとにかく凄いんだから」と強引に連れていったとしたら、絶対顰蹙(ひんしゅく)ものでしょう。

シャコンヌくらいならメロディーは有名ですからわかるかもしれませんが、ブラームスは決して口当たりは良くないし、ハンマークラヴィーアに至っては、あれを初めて聴いて「その瞬間にしか味わえないおもしろさ」を感じられる人はよほどの芸術的素養のある人だといえましょう。
初めて聴いたら、普通は40分間が辛い曲です。

私はピアノばかり聴くのでオーケストラは苦手。
でもピアノのレッスンをする上でオーケストラを聴く事も必要と考えて、少しはコンサート通いをしようか、などということをピアノの先生に話してみました。
そうしたら、「よく知らない曲を聴きに行くのは時間とお金の無駄」とあっさり言われてしまいました。

そうだよなあ、と即納得。

だから、今度ヌーブルジェのリスト:ピアノ協奏曲第2番と、あわせてマーラーの交響曲第1番を聴きますが、両方ともよく知らなかったので、きっちり予習していくつもりです。

※ラ・フォル・ジュルネでシャマユの演奏によるシューマン/リストの「献呈」は、初めて聴く曲でありながら、とても感動しました。
わかりやすかったですし。
でも、その後、何十回も繰り返し聴いて、より深く楽しめることになった事も確かです。

2010年6月 9日 (水)

便利な無料楽譜サイト

たいして弾くわけでなし、弾けるわけでもなし、だのに、気になる曲はついつい楽譜を買ってしまって、楽譜は増える一方です。

しかも、最近はエディションが気になり、輸入楽譜などに手を出すと、結構良い値段についてしまいます。

コンサートの予習程度なら、何も正式な楽譜を買う必要もないので、以前からたまにネットで探してはいました。

今回、かなり一生懸命探したら、なかなか嬉しいサイトを見つけました。

IMSLP:インターナショナル・ミュージック・スコア・ライブラリ・プロジェクト なるサイトです。

http://imslp.org/

なんでも13000曲以上のスコアがあるそうです。

今度ヌーブルジェが弾く、リストのピアノ協奏曲第2番を探してみたところ、しっかりありました。

フルスコアが、PDFファイルにして76ページ
無料でダウンロードできました。

これは病みつきになりそうです。

2010年6月 8日 (火)

イリーナ・メジューエワの美しい動画

このブログはジャン=フレデリック・ヌーブルジェのファンとしてヌーブジェのことを中心に書いているつもりです。
ですが、ヌーブルジェのおかげでクラシックピアノマニアのスイッチが入ってしまい、以来、いろいろなピアニストのライブ演奏をたくさん聴くようになってしまいした。

また時期をほぼ同じくして、自分でもピアノをかなり本格的に習いだしてきて、プロのピアニストに対するリスペクトが、日に日に高まってきています。

世の中には星の数ほどピアニストがいます。
ヌーブルジェの発見以後、世間の評判にかかわらず、自分のお気に入りのピアニストを掘り当てるのがかなり楽しみになってきました。

イリーナ・メジューエワはまさに掘り当てた感じです。
そこそこCDは取り上げられていますが、ライブが安すぎです。
私もう6回行きましたが、ポリーニの1回分とどっこいではないでしょうか。

もっときちんと彼女の評価を上げないと、日本クラシック文化の恥とさえ思えてきます。

言葉で何度説明するより、実際の演奏を聴いた方がわかります。
ヘッドホンで聴かれるのをおすすめします。
スピーカーで聴く場合はせめてアンプ内蔵型が良いと思います。

youtubeにすてきな動画がいくつかありました。

【ショパン:マズルカ op.67-4】

【ショパン:ポロネーズ No.1 op.26-1】

【ショパン:ノクターン No.5 op.15-2】

2010年6月 7日 (月)

ユジャ・ワンが気になる

中国人の女性ピアニスト。
かわゆいのに強烈な超絶技巧。
1987年2月生まれ、ヌーブルジェより3ヶ月遅いだけでほとんど同世代。
2001年に仙台国際音楽コンクールで3位になった以外、めぼしいコンクールには出てはいない様子。
昨年ファーストアルバムが発売される。
(ショパンのソナタ第2番、リストのロ短調ソナタなど)

去年CDが出た時から、少し気になってはいました。
実は先週のある日、たまたま動画を見てしまい、2008年のヴェルヴィエ音楽祭におけるリサイタルの模様をほぼ全部聴いてしまいました。

かなりアクロバティックなピアノで、ノリはジャズという感じです。
また選曲が相当ソレ系なのですよね。

人を惹きつける魅力は十分備えていると思います。
こういう演奏がクラシックとしてどうなのかは、動画を見ただけでは保留しておきます。
来年3月に紀尾井ホールでリサイタルが聴けそうなので、ライブを聴いて確かめてみたいです。

彼女の特徴が最大限発揮されている動画。
「熊蜂の飛行」(リムスキー・コルサコフ/ジョルジ・シフラ)

もうひとつおまけに
「ペトルーシュカからの」3楽章(ストラヴィンスキー)

※子供の頃のモーツァルトのハ長調ソナチネなどは、うまいのだけれど、結構普通。何が彼女を変えたのでしょうか?

※ラン・ランと同じ先生についていたようです。

※アルゲリッチの代役で弾いたチャイコンが評判だったとか。よくキャンセルするアルゲリッチのコンサートは若手が売り出すチャンス?

2010年6月 6日 (日)

イリーナ・メジューエワ リサイタル@杜のホールはしもと・ホール

たったの2,700円では全く申し訳ない、恐ろしく密度の高いリサイタルでした。
昨年の夏からリサイタルに2回、レクチャーコンサートに3回通い、今回6回目となりますが、よく知った曲をまともなホールで聴けたのが初めて。
今までも十分インパクトがあったものの、今日は良い音響でしかも最前列で聴いたので、しばし呆然とするくらい圧倒されました。

こんなに凄い芸術家がクラシック界では場末の日本のカルチャーセンターやら地方都市の小さなホールで格安で演奏活動をしていて、もったいないような、ありがたいような、複雑な気持ちです。

【前半】
シューマン:アラベスク op.18
シューマン:子供の情景 op.15
リスト:コンソレーション 第3番
リスト:ラ・カンパネラ

【後半】
ショパン:幻想即興曲 op.66
ショパン:ノクターン 嬰ハ短調(遺作)
ショパン:幻想曲 ヘ短調 op.49
ショパン:エチュード
        変イ長調 op.25-1「エオリアンハープ」
        ヘ短調 op.25-2
        ホ長調 op.10-3「別れの曲」
        イ短調 op.25-11「木枯らし」
        ハ短調 op.25-12「大洋」

【アンコール】
ショパン:ワルツ 第6番 変ニ長調「小犬のワルツ」 op.64-1
ショパン:ノクターン 第5番 嬰ヘ長調 op.15-2

アラベスクは先日ボブウォツカを聴いたばかり。
繊細で変化に富んでいたボブウォッカと違い、まじめでストレートな作りです。

子供の情景でも、可愛らしい子供を微笑ましく想像させるような感覚的な表現ではなく、理知的に集中して音楽そのものを聴かせようとする感じ。

リストに入ると、クリアな音質に変えてきました。さすがプロ。
コンソレーションはリストにしては地味な曲ですから、メジューエワも落ち着いてじっくりと聴かせます。

と、このあたりまでは、曲想的にメジューエワの特徴がまだそれほど発揮されていません。

リストのラ・カンパネラは超絶技巧が売りの曲。
メジューエワは一般的な名手が弾くスピードの7~8割くらいのテンポで演奏を始めます。このスローなテンポで、この曲らしさが出るのだろうか?
そんな心配は全く無用でした。
最後までスローテンポを貫きましたが、全く弛緩することなく、極めて高い集中力で、この曲の特徴を見事に表出したではありませんか。
引き込まれずにはおれませんでした。
まるで今時の超絶技巧のピアニストたちの演奏に挑戦しているかごとくでした。

後半にはいり、まずは超有名曲の幻想即興曲
中身よりやや表面的華麗さに勝るこの曲も、メジューエワの手にかかると深い芸術作品に仕上がります。
最初の左手のソ♯のオクターブが、普通フォルテで入るところ、なぜかメゾピアノくらいで鳴らす。いきなり「あれ?」と思わせる。
もしやとてもデリケートに弾くのか、と思いきや、さにあらず。
そこそこスピードはありましたが、プロにしては最速の部類ではなく、一音一音を全くごまかしなく、すべての音を聴かせる、という感じ。
ディナーミクをはっきりとり、およそ、流麗で気持ち良いだけに終わらせない。

ノクターン嬰ハ短調は2度目。
以前は音響最悪のホールだったので、今日は美しい響きも堪能。ですが、美しさよりも高い緊張感の方が際立ちます。呼吸を止めて聴かなければならないくらい。

そして、今日の圧巻が次の「幻想曲
ここ数年で何人ものピアニストを聴きましたし、CDも何枚か持っていますが、こんなに「凄み」のある幻想曲は初めてでした。
一般的には曲のタイトルどおり、ファンタジー溢れる演奏をする人が多いことでしょう。
メジューエワの演奏はおよそファンタジーなどと甘ったるい言葉では片付けられません。
曲想の変化やディナーミクを大きくとり、重い情念に満ちた、それでいて決して感情にながされず理知的に、ショパンの心の底にある憂鬱で暗いものを描き出しているようでした。

エチュードはすべてゆったりとしたテンポ。
上辺の技巧に走らず、音楽をとても大きく感じさせる。
ゆっくりはっきり、強烈にきざむリズムが、爆発的な迫力を生み出している。
特に「木枯らし」と「大洋」は脳天を揺さぶられるような強烈さでした。

アンコールの「小犬のワルツ
うーん、小犬ではないかも。
ノクターン15-2
しっかり聴きなさいと、最後まで癒してくれないメジューエワ。

メジューエワの辞書には、「甘い」とか「優しい」とかいう言葉はないのでしょうか。

とにかく、大変な個性であることは間違いありせん。
好き嫌いはあるかもしれません

2010年6月 5日 (土)

良いピアノと良いホール

今日は生まれて初めてスタンウェイのフルコンサートピアノを、音響の良いコンサートホールで弾きました。

かなりショックでした。
こんなにも違うものか・・・

今までたくさんのピアニストを聴いてきて、美しい音や響きというのがどういうものかは知っています。

しかし、自分で演奏してみてそういう音や響きが出せたことはほとんどありません。それは自分の技術が拙いからしかたないのだろう、と思っていました。
バッハをノンペダルで弾くと、カサカサの音楽にしかならない。

かなり状態が良いと思われるスタンウェイのフルコンサートピアノからは、数々の名手が奏でる美音と同質の音が聞こえてくる。
練習のときより意識的に脱力をして、軽いタッチで弾いてみると、欲しかった美音が出るではありませんか。
鍵盤の反応も抜群で、普段より200%上手になってしまったような気分がしました。

さらに良かったのがホール。
神奈川県は本郷台にある300席ほどの公共ホールながら、本格的な音楽専用ホールで、はっきり言ってここ数年通ったどこのホールよりも素敵な響きがしました。
紀尾井ホールのあの音をホールが小さい分さらに凝縮した感じ、と言ったらよいでしょうか。

ほんの子供が弾くぎこちないパッセージが、それは魅力的に聞こえてしまうのです。
もっとも、大人が無造作に力任せに弾くとそれも増幅されてしまうのですが。

実はこのホールでは昨年、話題の辻井伸行がリサイタルを行いました。
チケット発売日の早朝買いに行ったら前日の夜から行列ができていて買えなかったリサイタルです。

相当素敵だったのではないでしょうか。

こんなホールでヌーブルジェを聴いてみたいものです。
失神してしまうかもしれません。

2010年6月 4日 (金)

次はショパン・コンクール

エリザベート王妃国際音楽コンクールが終了したばかりで気が早いですが、次はいよいよ5年に1度のショパン・コンクールが10月に行われます。

2月に書類とDVDによる審査で353名から215名に絞られ、4月に予備審査でさらに81名が残り、10月の予選を待っています。

「ショパン6月号」の記事によると、ここにいたるまで、すでに大波乱があったそうです。
まず、最初のDVD審査で当初160名が通過を発表されたあと、55名も追加が発表されたこと。
良いピアニストが先行に漏れていることを危惧してのことだとのことです。

さらに、予備審査の日程のときには、アイスランドの火山噴火の影響でコンテスタントが予定通りに来られなくなり、しかたないので到着した順に審査を行い、日程も2日間追加されたものの、結局予定されたいた225名中、183名しか間に合わなかったそうです。

予備審査を通った81名中、日本人が17名でダントツのトップ。
続いては
  ロシア 12名
    中国  8名
    ポーランド  7名
    アメリカ 5名
    台湾  5名
    韓国  4名
    フランス 4名
    イスラエル 3名
    ウクライナ 2名
    イタリア 2名
    オーストラリア 2名
    ブルガリア 1名
    カナダ 1名
    クロアチア 1名
    アルメニア 1名
    グルジア 1名
    ドイツ 1名
    スペイン 1名
    オーストリア 1名
    スイス 1名
   
   
しかし、日本人これだけ出て、いったい何人入賞できることやら。

韓国人のなかに、Da Sol Kim の名前がありました。先日のエリザベートで私が気に入ったコンテスタントで6位入賞を果たした人です。
同じ年にエリザベートとショパンと両方出るとは恐れ入ります。

【本戦の日程】
一次予選  10月3日~7日
二次予選  10月9日~13日
三次予選  10月14日~16日
ファイナル 10月18日~20日

2010年6月 3日 (木)

ダン・タイ・ソン ピアノ・リサイタル@紀尾井ホール

1980年のショパン・コンクールの覇者。ベトナム人。
アジア人で初。
防空壕の中で紙の鍵盤を叩いて練習したとのエピソード。
異端のポゴレリッチが物議を醸す中、オーソドックスなダン・タイ・ソンが優勝した。

今回ライブは初めて。
ショパンの舞曲ばかり集めたコンセプト・プログラムでした。

「ショパン・ダンス」
【前半】
ショパン: 8つのワルツ
       ホ長調(遺作)
       イ短調 op.34-2
       ヘ長調 op.34-3
       変ニ長調 op.70-3
       変イ長調 op.42
       嬰ハ短調 op.64-2
       変ト長調 op.70-1
       変イ長調 op.34-1
ボレロ op.19
タランテラ op.43

【後半】
ポロネーズ第7番 変イ長調 op.61 「幻想ポロネーズ」
6つのマズルカ
       ト長調 op.50-1
       変イ長調 op.50-2
       嬰ハ短調 op.50-3
       ロ長調 op.63-1
       ヘ短調 op.63-2
       嬰ハ短調 op.63-3
ポロネーズ第6番 変イ長調 op.53 「英雄」

【アンコール】
ショパン:マズルカ イ短調 op.17-4

基本的にはオーソドックスで奇をてらわない演奏でした。

が、一部の曲で「オッ」と思わせる表現をしていました。

嬰ハ短調のワルツの下降のアルペジオの部分のテンポやディナーミクに毎回変化をつけたり、アルペジオの最後の音を強調したり、だとか、幻想ポロネーズのコーダの前をぐっとテンポを落として息を潜めるように弾いてみたり。

ワルツよりマズルカの方が楽しめたでしょうか。
特に、緩いテンポの曲が良かったです。
アンコールのマズルカは絶品でした。

ボレロはマイナーな曲です。2008年にヌーブルジェで初めて聴いて知り、演奏のすばらしさもあって、悪くないと思っていました。
タランテラもヌーブルジェのCDでさんざん聴いています。

ダン・タイ・ソンで聴くと、ヌーブルジェと全く違った印象になります。
今回のテーマらしく、まさに「ダンス」という感じがしました。
ヌーブルジェのはキレキレのモダンタテのり演奏ですので。

幻想ポロネーズは後期らしい奥深い演奏で、とても素晴らしかった。
英雄ポロネーズは、ポロネーズのリズムを効かせ、2/3くらいまではなかなか快調でしたが、最後やや息切れした感じ。
やはりこの曲は相当技術的な難易度が高いようです。
ここ数年でかなり聴きましたが、最初から最後まで息切れせずに弾ききったのは2008年のヌーブルジェだけです。

※紀尾井ホールの1階の一番後ろ中央付近でしたが、音響は抜群。
音がホールに満ちあふれます。
ピアノ・リサイタルには紀尾井ホールが一番あっているような気がします。

2010年6月 1日 (火)

バル・シャイ、ジュジアーノ、ケフェレック@NHK bshi クラシック倶楽部

今朝の放送を先ほどビデオで少し見ました。
2008年以来、ライブでかなり聴いている人たちでよく知っているせいか、テレビだとどうも個性が半減です。
特に音質の違いがほとんどわからなくなってしまいます。

バル・シャイの透明感のある音、ジュジアーノのソフトな音、ケフェレックの艶のある音。本当は3人3様なのに・・・

そもそもアナログの古いテレビだし、音響を強化しているわけでなし、大きな音を出せるわけでもなし、部屋も鑑賞に適しているともいえず。

DVDに焼いてパソコンで再生し、真っ当なヘッドホンで聴いた方が良いかもしれません。

もっとも、追っかけることが多すぎて、焼いている暇がないのが現状。
ヌーブルジェの出番くらいはやってみましょうか。

※バル・シャイはなぜあんなに椅子の座り心地を気にするのでしょうか。

※ジュジアーノは力の抜けた無駄のない弾き方をします。

※ケフェレックはたぶん小さい手のようですが、指は太くて逞しい

※バル・シャイとケフェレックは立ったような姿勢で高いポジションで弾きます。ジュジアーノはそれほど高くないポジションですが鍵盤には比較的近い。
ヌーブルジェも椅子が高く、鍵盤には近いポジション。
フランス系の人の特徴なのでしょうか?
たまたまでしょうか?

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