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2010年5月18日 (火)

ミシェル・ダルベルト リサイタル@王子ホール

スーパー・ピアノレッスンでおなじみになった、ダルベルトを聴いてきました。
ダイレクト音が響く王子ホールということもありましたが、テレビで観た感じより、ずっとメリハリと迫力があり、個性的な演奏でした。
そして、なんとアンコールも含めると、一晩で10人もの作曲家の曲を弾き分けました。

プログラム「ビヨンド・センチュリーズ」

【前半】
J.S.バッハ:「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」より
        前奏曲とフーガ 嬰ハ短調 BWV849
メンデルスゾーン:厳格な変奏曲 ニ短調 Op.54
J.S.バッハ/ブゾーニ:オルガン・コラール ヘ短調 BWV639
リスト:バッハのカンタータ「泣き、嘆き、憂い、おののき」と
    ロ短調ミサ曲の「十字架につけられ」の通奏低音による変奏曲

【後半】
シューベルト:「3つのピアノ曲」より 第1番 変ホ短調 D946-1
ブラームス:「バラード集」より 第1番 ニ短調 Op.10-1
シューマン:3つの幻想的小曲 Op.111
ブラームス :「4つの小品」より 第1番 ロ短調 Op.119-1
シェーンベルク:6つの小さなピアノ曲 Op.19
リスト:ベッリーニ「ノルマ」の回想

【アンコール】
ショパン:プレリュード Op.45
ドビュッシー:映像第1集より 水に映る影
シューベルト/R.シュトラウス:クーパルウィーザー・ワルツ

アンコール3曲目が終わると、お腹いっぱいでした(^^;)
ここのところショパン漬けだったので、今日のプログラムは新鮮でした。

出だしの平均律で、早くもダルベルトのユニークな面を垣間見ました。
叙情的で、独特の装飾を多用したプレリュード。旋律が声部を移動する様子を非常に強調していたフーガ。

メンデルスゾーンは各変奏の性格をくっきり浮かび上がらせ、また対位法的な部分の扱いが明確。

バッハ/ブゾーニのコラールはしっとり落ち着いて。

リストの変奏は初めてでしたが、最初はメンデルスゾーンの変奏曲と似た感じだったのでびっくり。だんだんリストらしい変奏が現れてきましたが、リストにしてはおとなしい部類でしょうか。

前半は、バッハに影響を受けた作曲家たちというテーマがとても良く理解できました。ダルベルトの演奏は、線を強調したものでした。かなりロマンティックな表現ながら、「先生」らしい理屈が明確でした。

後半はやはり密接な関わりのある作曲家たち。
シューマンはなじんでいない曲だったのであまりよくわかりません。旋律のラインを強く意識させました。

ブラームスバラードは、分厚い和音の表現で、よく悲壮感を演出しており、シューマンと同じく、旋律が非常によく聞き取れました。

シューベルトはとても得意そうで、いろいろメリハリのある表現を組み合わせていましたが、特に、やや不器用そうなリズムで弾くのがユニークでした。

ブラームスの119-1からシェーンベルクへのつながりが、実に自然だったのが驚き。シェーンベルクの曲がブラームスへのオマージュだということがよくわかり、12音技法の現代曲でありながら、ブラームスのような旋律が聞こえてくるような気がしたので、不思議なものです。

最後のリストは、オペラの主題の編曲だけあって、演劇的というか、演芸的な要素の強い、かなり通俗的な曲。そして、リストらしい、フォルテシモの超絶技巧のオンパレード。和音の連打、アルペジオの嵐、鍵盤を縦横に駆け巡るスケール、和音の半音階進行等々・・・
正直言って、安っぽいドラマのテーマ音楽の連続のようで、ひたすら演奏の外面的効果を訴えるばかりで、どうも、音楽的には?というような曲でした。
ダルベルトは、それは汗をかいて演奏していましたが、この曲の前のシェーンベルクまでのアカデミックな感じから一変してしまって、なぜこの曲なのだろう、と意外でした。

アンコールのショパン、ドビュッシーでは、またブラームスの間奏曲的な雰囲気にもどる。ドピュシーは自家薬籠中といったようで、音色もがらりと変えてきました。
最後の軽妙なワルツはシューベルトとR.シュトラウスの不思議な因縁がある曲とのこと。

王子ホールはやはりデッド気味で、ダルベルトの演奏も力強いので、ガンガン音が迫ってきて、少々耳は疲れたでしょうか。

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