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2010年5月 4日 (火)

イーヴォ・ポゴレリッチ コンサート@ラ・フォル・ジュルネ#213

ポゴレリッチはまだ異端の道をひた進んでいました。

ポゴレリッチ:1958年ベオグラード生まれ。1980年のショパン国際コンクールで、本選を前に彼を落選させたことによって巻き起こった激しい論争で、たちまち世界に名を馳せた。

(シンフォニック・ヴァルソヴィア&ヤツェク・カスプシ指揮)

【プログラム】
エルスネル:交響曲 ハ長調 op.11
ショパン:ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 op.21

【アンコール】
ピアノ協奏曲第2番から第2楽章

前のヌーブルジェ&ヴァシリエヴァのコンサートが25分も長引いたため、最初の交響曲は聴けませんでした。
モニターから流れてくるのを聴いたら、モーツァルトのような雰囲気を持った曲でした。ショパンの先生は古典派だったわけです。

目的はポゴレリッチだったので、良しとしましょう。

異端児ポゴレリッチだけに、ある程度変わった演奏を期待はしていました。
しかし・・・・・・・・・
ここまでやるとは。

正直言って、ショックに打ちのめされました

コンチェルトの序奏のオーケストラによる演奏は、ごく普通に始まりました。
そして、ピアノソロの開始部分。
ここの始め方で、ある程度ピアニストの力量や、やりたいと思っていることがはっきりします。

ポゴレリッチは、前代未聞のスローなテンポで始めました。
しかも、それは単に遅いだけではない。
ショパンの音楽をバラバラにしてしまうような弾き方。

叙情的なところを、絡まりそして止まるように、インティメイトに弾いてみたり、フレーズの最初の拍にどぎついアクセントを置いたり、シュトックハウゼンでも弾くようなタッチで鍵盤をたたきつけたり、低音部のうねりをラフマニノフばりに表現したり・・・
そこまでやるか、と言いたくなりました。

オーケストラは止まってしまうような音楽に合わせるのがせいいっぱい。
指揮者は大変だったことでしょう。
ただ、オケだけの部分は普通なので、そこにピアノソロ部分との整合性がなく、変です。

第2楽章はいよいよ止まりそうだし、おかしなアゴーギクのオンパレード。
宗教がかっているというか、現代曲の実験でもしているつもりなのか。
消え入るようなオーケストラの終わり方はまるでマーラーのよう。

民族音楽的な旋律満載の第3楽章もポゴリッチにかかると、全く異次元の音楽に生まれ変わってしまいました。
この楽章はあまりいじれないから、普通っぽく解消して終わるだろう、などと考えていた私が甘かった。

演奏が終わると怒濤の拍手。
スタンディングしている人もいる。
確かに、200年間手垢にまみれているショパンの音楽を、バラバラにして再構築してみせるという、ポゴレリッチなりの芸術的試みであることは理解できますが、一般聴衆がブラボーと喝采するような音楽であるのかどうかは、私には疑問です。

第2楽章がアンコールされましたが、私はもう聴くのに耐えられませんでした。

今日は5000人のホールAが満席状態で、おそらくクラシック音楽初心者の方も多数いらっしゃったと思いますが、ポゴレリッチの演奏でショパンの協奏曲を知ってしまったとしたら、怖いものがあります。

今日の曲は、ショパン作曲/ポゴレリッチ編曲の新しい音楽ですから。

明後日、サントリーホールのリサイタルも行くのですが、ショパンのソナタ第3番がどのように弾かれるのか、今から怖いです。

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