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2010年4月 6日 (火)

ピアニストの個性~東条碩夫コンサート日記~小林愛実

東条碩夫氏のラ・フォル・ジュルネ@ナントの日記からもう一つ感想を。
東条氏は、小山実稚恵の演奏を聴いたあと、こんな感想を述べている。

 並み居るアクの強いピアニストたちの中で彼女の演奏を聴くと、いかにも清楚で自然なショパンに聞こえる。そこではあざとい誇張も怒号もなく、ショパンの持つ音楽の瑞々しさ、ハーモニーのふくよかさ、転調の豊かさなどが、何の衒いもなく率直に、しかも端正な情熱を以て再現されているといった感なのである。
 日本で聴くと彼女の演奏はかなりパンチの聴いたスタイルに感じられるけれども、こちらで聴くと、それとは些か趣を異にするだろう。「日本人演奏家のショパン」などというものを安易に定義することは危険だが、少なくともナントのこの場所で他のピアニストたちと短時間のうちに聴き比べた場合、音楽のスタイルの違いが驚くほど明確に示されるのが解る。だが、それでいいのだと思う。

以前私も日本人演奏家の個性について書いたことがあります。
2009/10/9の記事です。

この1ヶ月で、プラメナ・マンゴーヴァ、横山幸雄、山本貴志(2回)、河村尚子、イリーナ・メジューエワと5人ものピアニストの演奏を聴いてしまいました。
それぞれに個性的で、ライブだけにCDからだけではわからない雰囲気が楽しめました。
かつては、日本人アーティストは、海外アーティストに比べると個性に乏しく、コンクールなどでも技術はあるが音楽性は?などと言われていたものです。
しかし、今回、河村尚子や山本貴志といった若い日本人ピアニストのライブ演奏を聴いてみて、どうしてなかなか、日本人も自分を表現するようになったではないですか。

東条氏は、ジュルネに出演している外国人演奏家のおそらく自己主張の強い個性の発露の中で、小山実稚恵の演奏からかつての日本人演奏家に共通するおとなしさのようなものを感じたようです。

小山実稚恵の生演奏は、聴いたことがなく、テレビでは何度か聴いたことがあります。
最近、どう変わったかは知りませんが、ショパンコンクールで入賞した時のことは覚えています。
あの時は「ブーニンさんは凄い」とか言うばかりで、ろくにインタビューにも答えられなかったほど、自己主張できていませんでした。
その伝統はこれまたシャイな辻井伸行君などに受け継がれているのでしょうか。
彼の師の横山幸雄もショパンコンクールで入賞した割には、普通っぽい演奏をします。

しかし、山本貴史や河村尚子はなかなか自己主張します。
ベテランでは、内田光子もオーラが見えるほどの個性でした。

私は日本人も確実に西洋クラシック音楽の神髄に迫りつつあると、最近感じています。
もちろん、まだ数では本場には追いつかないでしょうが、有望な若手がどんどん出てきているような気がします。

だからこそ、あまり予断を持たずに日本人若手の演奏にも運んでみたいと思っています。

というわけで、8月に売り出し中の小林愛実ちゃんを聴きに行こうと計画中。
動画を見るかぎり、あの歳で、怖いくらいの個性発揮ぶり。

よく師匠が許すな、と。
アルゲリッチが絶賛というのも、わからないでもない。

聴いてのお楽しみです。

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