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2010年3月31日 (水)

金沢のラ・フォル・ジュルネは理想的だったかも

昨日、「ラ・フォル・ジュルネは誰のためのものか?」という記事を書きかけて落ちてしまい、続きを書こうとしましたが、重くなりそうなのでやめました。

東京のラ・フォル・ジュルネがいろいろかかえる矛盾をあれこれ考えていたら、逆に去年行った金沢のラ・フォル・ジュルネの良さを思い出しました。
そちらの方が書きやすい。

金沢が良かったのは、まず、人がそれほど多くないこと。
もちろん、ある程度賑わってはいましたが、東京ほどごったがえしていません。
当日券も十分余っており、それを買うために列をなすこともない。
それこそ、ふらりと行って、当日券を買って、すっと入れる状態でした。
(私はヌーブルジェの2公演しか前売りを買いませんでしたが、結局その他にも3公演ほどふらっと聴いてしまいました。)

有料会場は音楽ホールなので音質も良い。

聴衆は子供連れの家族が目立つ。
幼児もいる。
だから、演奏中騒ぎだして、お母さんが慌てて抱きかかえて脱出することもありました。
全体的に、コアなファンでない人たちが多かったような気がします。

また、石川県立音楽堂の前には、テラスが用意されており、朝方行ってみるとアーティストらしき人たちが、三々五々集まってお茶をしていました。
その中には、ヌーブルジェとバルシャイも居て楽しそうに話していたではありあませんか。
もう、至近距離でその様子を観察してしまいました。
(英語もフランス語も話せないので、見ているだけだったのが残念です)

金沢駅の構内では、子供の合唱団が合唱をしており、駅を通りすがる人々が足を止めて子供たちの歌声に聞き入っていました。

音楽堂の反対方面からも、なにやらブラスバンドの音が響いてきていました。
音楽堂の隣の全日空ホテルの中でも、無料の演奏会が開かれている。
音楽堂の地下の無料公演会場では、1日中、セミプロレベルの人たちによる、モーツァルト・ソナタの連続演奏会が開かれている。
その脇にはプレスセンターがあって、ガラスごしに、ヌーブルジェが演奏後にインタビューを受けている姿も見える。

町全体がこじんまりしており、自然な感じでクラシック音楽にあふれていて、溶け合っているようでした。
アーティストとも距離が近い。
そして、まったりと、幸せな感じで1日を過ごせました。

ルネ・マルタンは、こんな感じの音楽祭を目指していたのではないのかなあ、というような想像をします。
それくらい、金沢にはラ・フォル・ジュルネはよくはまっていたと思います。

東京でも、国際フォーラムの中や、丸の内近辺でさまざまな音楽の催しが行われていますが、とにかく人がごったがえしており、「イベントをやっているんだ!」という雰囲気が満々。「熱狂の日」ということでは熱狂度は十分ながら、ほのぼの幸せというより、一生懸命遊ばなくては、という感じ。
必死の形相で、ホールからホールへかけずり回っていた気がします。

金沢市の人口  :45万人
東京都23区の人口:870万人

約20倍違います。これでは集客度が違うわけです。
周辺地域もあるわけですから、実際はもっとカバー人口は違うはずですね。

金沢であれば、クラシックのコアのファンも、通りすがりのたまたまファンも、それなりに十分楽しめる音楽祭になっていたなあ、と今思い返しています。
今年は行きませんが、いつかまた行ってみたいと思っています。

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