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2009年11月 1日 (日)

横浜市招待国際ピアノガラ・コンサート@横浜みなとみらいホール(小ホール)

このコンサートはみなとみらいホールと横浜市が共催で1982年から27回続いているもので今年で28回目。今年は開港150周年ということでガラ・コンサートだそうです。
ぽっと暇ができたので、当日券で聴いてきました。
6人の日本人ピアニストによる盛りだくさんなプログラムでした。

【江崎 昌子】
・ショパン:マズルカ 第30番 ト長調 Op.50-1
・ショパン:マズルカ 第45番 イ短調 Op.67-4
・ショパン:マズルカ 第34番 ハ長調 Op.56-2
・ショパン:マズルカ 第41番 嬰ハ短調 Op.63-3
・ショパン:マズルカ 第32番 嬰ハ短調 Op.50-3
・ショパン:マズルカ 第23番 ニ長調 Op.33-2
・ショパン:マズルカ 第29番 変イ長調 Op.41-4
・ショパン:マズルカ 第26番 嬰ハ短調 Op.41-1

【寿明 義和】
・ラフマニノフ:楽興の時 Op.16

【東 誠三】
・ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第14番 嬰ハ短調
 「月光」Op.27-2

【小川 典子】
・ドビュッシー:塔、雨の庭(「版画」より)
・ドビュッシー:沈める寺(「前奏曲集 第1集」より)
・ドビュシー:月の光(「ベルガマスク組曲」より)
・ドビュシー:金色の魚(「影像 第2集」より)
・リスト:ラ・カンパネラ

【田村 響】
・リスト:バラード第2番 ロ短調 S.171
・ショパン:ワルツ 第2番「華麗なるワルツ」
 変イ長調 Op.34-1

【海老 彰子】
・ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第23番 ヘ短調
「熱情」 Op.58

皆、それぞれ上手でした。
ル・ジュルナル・ド・ショパンの時と同じように、演奏家が次々に入れ替わると、とても個性がよくわかり
ます。
また、この1年間くらいで聴いたライブとかなりだぶった曲もあり、楽しめました。

マズルカは私自身があまり親しんでいないので評価が難しいです。
昔のホロヴィッツの演奏などが耳に残っていると、どうも最近のピアニストの弾くマズルカは普通っぽくて
ピンとこなかったりします。
今年いろいろな人を聴きましたが、山本貴志が一番マズルカらしかった気がします。

ラフマニノフの楽興の時は、先日、メジューエワで聴いたばかりです。
その時の演奏が強烈だったため、今日の寿明さんの演奏も十分上手いのですが、インパクトが違いました。

月光ソナタは、実にまっすぐ正当的な演奏。
緩~急への切り替えが明確。
第3楽章はかなり早いほうだと思いますが、ごまかすことなく、すばらしい演奏でした。
東誠三、ちょっと他の演奏も聴いてみたい気もします。

ドビュッシーも近現代が弱い私としては、評価できません。
沈める寺は、ルイ・サダがアンコールで弾きました。今日の小川さんは、一部強音の響かせ方で特徴がある
部分がありました。
「月の光」ヌーブルジェが大阪フィルとの協演のときのアンコールで弾いたのを強烈に覚えています。
あの息の止まりそうなデリカシーの極みにくらべると、今日は普通にきれいでした。
ラ・カンパネラは大変技巧的に、”らしく”弾けていました。なかなかのテクニシャンです。

2007年のロン・ティボーで優勝した田村響。実は、今日この人が一番聴きたかったのでした。
リストのバラード第2番は初めて聴く曲でした。
出だしの低音部のトリル?を聴いただけで、ただ者でないことがわかりました。
骨太で深い音。大きな表現力。安定感のあるテクニック。高音部は艶(あで)やか。
今日の6人の中では、図抜けていました。
リストも特定の曲以外はあまり聴いていなかったのですが、今日のこの演奏でバラード2番はいっぺんにと
りこになってしまいました。

ショパンのワルツは、テンポをゆっくりとり、よくありがちな早くて軽妙な演奏とは、明らかに一線を画したものでした。
「こんなワルツもあるのだよ」とでも言いたいようです。
ある意味、ショパンらしくはないのかもしれません。
タッチはやはり骨太なので、軽妙になりようがないのです。
しかし、自己主張がしっかりあって、この人は是非、リサイタルを改めて聴いてみたいと思いました。
「もう一度聴きたいピアニスト」です。

トリは1980年のショパンコンクールで5位だったベテランの海老彰子。
熱情ソナタも、今年、コロベイニコフ、ビス、ルイ・サダと聴いているので4回目です。
大変な熱演。迫力はありました。
しかし、この曲は難しいのだろうなあ、とつくづく思います。
それほど破綻しているわけではないのですが、余裕がないというか、100%ぎりぎり出し切っている感じなの
です。
身体の大きいドイツ人あたりが、軽々と弾くのがあっているのかもしれません。

みなとみらい小ホールは、小ホールといえども440席あります。
王子ホールや白寿ホールより大きい。
ピアノの音はどちらかというとダイレクトに響いてきます。
一番うしろの席でしたが、全く問題ありません。
デッドというわけではありません。
よく響く、というより、よく鳴ります

今日はどちらかというと、繊細に弾くタイプのピアニストがいなかったような気がします。
私のピアノの先生がいうところの「ヨーロッパタイプ」
じゃなにタイプかというと「日本人タイプ」
よく鳴るせいなのかピアニストの特徴なのか、美しいぞくっとするようなピアニシモ、があまり聴けなかっ
たでしょうか。

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