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2009年11月21日 (土)

セルゲイ・シェプキン ピアノリサイタル@すみだトリフォニーホール

セルゲイ・シェプキン・ワールドとでもいうべき音楽に浸ってきました。

ロシア、サンクトペテルブルグ生まれ、ボストン在住。
ロシア系アメリカ人と紹介されています。
ロシアで生まれたアメリカ人なのか、ロシア人だけど今はアメリカ国籍なのか?
名前はロシア風ですね。
1960年代の生まれだと思います。

すみだトリフォニーホールで

 バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第2巻(全曲)

を聴いてきました。(11/20(金))

シェプキンはバッハのパルディータ集のCDが出たとき、求めて聴いてみました。
2番の冒頭の開始部分の装飾に度肝をぬかれたものです。
全編自由な装飾にあふれた、新鮮かつエキセントリックなパルティータでした。

ある意味「怖いものみたさ」の気持ちがありました。
平均律が、どのように装飾されるのか・・・

下賤な期待はみごとに打ち破られ、シェプキンは真摯に音楽を作りあげていました。
その演奏は、たいへんデリカシーにあふれ、オシャレで洗練されたものでした。

ペダルをかなり多用したレガート奏法で、旋律の線より、響きを演出していました。
アゴーギクもかなり使用していましたが、装飾は特別多くなく、嫌みはありません。
モダンピアノの特性を生かしきったバッハであったと思います。

ただ、曲によっては響きの固まりのようになって、線が埋もれてしまうこともあったことは否めません。

しかし、全体としては大変すばらしい出来で、特に弱音で開始されるフーガなどは、とろけてしまいそうでした。

グールドやシフとはまた違ったアプローチの演奏。
もしかすると、ツィメルマンのアプローチに似ているかもしれません。
ヌーブルジェはまだまだ進化途上なので、どこを目指しているのでしょうか。

リサイタル終了後に、帰路につくある若い女性の言葉が耳にはいりました。
「凄くステキだった!」
まさに、そういう言葉がピッタリの演奏だったと思います。

平均律はやはりヘビーでしたので、次ぎの機会にはぜひフランス組曲あたりを聴いてみたいと思ったしだいです。
極上のシャンパンのようなフランス組曲が期待できます。

この日の聴衆は、平均律全曲など(!)を聴きにくるようなファンですから、さすがに高レベルでした。
演奏中、ほとんどの人が微動だにせず、息を殺して聴いていました。
もちろん、プログラムやパンフレットをガサゴソする輩などいません。
シェプキンも雰囲気が察せたのではないでしょうか。
深々と頭を下げる姿が印象的でした。

カーテンコールは5回くらいしたと思いましたが、24曲弾いて時間はもう9時半をまわっていましたから、さすがにアンコールはなしで、聴衆もそのあたりはわかっていますから、最後はスーと拍手が退いていき、恥ずかしいおねだり行為もありませんでした。
爽やかな気分です。

すみだトリフォニーホールは、音はよく響くものの、やや距離感があり、舞台の上へと響いていくので、観客席の方への音の伝わりは弱めです。
これはこれで、教会の中のような雰囲気が出て、悪くはありません。
観客席の勾配がゆるくフラットに近く、座席も列ごとに交互になっていないため、前の観客が邪魔になる構造で、これにはまたイライラしました。
たまたま、演奏者と正対する位置だっとので、まっすぐ座っていると、演奏者が全く見えませんでした。
やむなく身体を傾けざるを得ません。

21列目くらいから後ろは段差があるので、そちらの方が良いとわかりました。

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