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2009年8月の19件の記事

2009年8月30日 (日)

イリーナ・メジューエワ レクチャーコンサート@新宿朝日カルチャーセンター

イリーナ・メジューエワ。女性。1975年ロシアのゴーリキ生まれ。東京在住。日本語ペラペラ。

友人の紹介で、ショパンのスケルツォなどを聴いてみたところ、かなり強烈な自己主張を持った、かといって正統をはずさない、立派の演奏だったので、一度で気に入りました。

そのメジューエワが、新宿住友ビルの朝日カルチャーセンターでベートーヴェン:ピアノ・ソナタの全曲レクチャーコンサートを行っているという情報を得、早速申し込んで昨日聴いてきました。

【プログラム】

1.ピアノ・ソナタ 第13番 変ホ長調 Op.27-1
2.ピアノ・ソナタ 第14番 嬰ハ短調「月光」 Op.27-2
3.ピアノ・ソナタ 第18番 変ホ長調 Op.31-3
4.ピアノ・ソナタ 第27番 ホ短調 Op.90

演奏の前に、曲が作曲された時代背景や、曲の構造的な特徴のレクチャーが少しあり、その後、演奏を聴きました。

ショパンの演奏で感じていたとおり、直球ど真ん中、といった、たくましくも堂々としたベートーヴェンでした。華奢な身体に似合わない、一本筋の通った迫力。チャーミングな容姿に似合わない、演奏に入ってからの求道者のような集中力。

不必要にダンパーペダルで響かせず、逆にソフトペダルは多様して、微妙な音色のコントロールをしていました。

ヌーブルジェと同じようなアプローチで、歌うところもくねくねせず、様式感を損ないません。そして、レクチャーでも触れていましたが、休符を非常に大切にしていました。休符で音楽が途切れるときの効果。それをよく考えているようです。この点でもヌーブルジェと共通したものがあります。

なかなか聴かせます。

ただ、惜しむらくは、まず会場がカルチャーセンターで使う会議室ですから、音響が良くない。非常にデッドで、音が響いてきません。
また、使用したピアノはヤマハのあまりグレードの高くないピアノ。せぜいC2かC3あたりではないでしょうか。
調律によってもだいぶ変わりますが、あまり色気のある音ではありませんでした。
そして、60~70人程度の小さな会場でしたから、音がダイレクトに伝わってくるのです。

演奏もデッド、音もデッドで、音量だけはものすごい(さすがプロ)ので耳には厳しいものがありました。

ぜひとも、きちんとしたコンサートホールで、一度聴いてみたいと思いました。

メジューエワ、また一人お気に入りの若いピアニストが増えました。

余談ですが、この日メジューエワは楽譜を見ながらの演奏でした。
譜めくりは、おそらく、学生アルバイトか何かの女性でした。
その譜めくりが、大変上手で、メジューエワも全くストレスを感じておらず、見ている方も安心でした。おまけに、メジューエワと同様素敵な女性です。

過日、ジャン=マルク・ルイサダのリサイタルのときに、譜めくりした男子は、まったく集中力がなく、タイミングも最悪で、演奏に影響を与えてしまっていたのと大違いでした。

2009年8月29日 (土)

とうとう見つけた!ヌーブルジェCD批評~クラッシックジャーナル038

6月のリサイタルも、7月発売のCDも、クラッシックメジャー紙には完全に無視されてしまった可哀想なヌーブルジェ。

でも、とうとう見つけました。

クラッシックジャーナル(アルファベータ)038号の、「山崎浩太郎の推薦ディスク」というコーナーに、ヌーブルジェ最新アルバム「ベートーヴェンソナタ集」が取り上げられていました。

ツェルニーの五十番練習曲で鮮烈な演奏を聴かせてくれたヌーブルジェが、ぐっと痩せてメガネを外し、ベートーヴェンに挑戦した。

ツェルニーのエチュードは、何せ50曲もあるので、まだ全部聴ききっていません。
最初の10曲くらいです。
たしかに、ただの指の練習曲とは思えない、音楽性にあふれた演奏です。
エチュードおたく?の面目躍如といったところです。
ベートーヴェンを弾くために書かれたような曲ですから、ベートーヴェンの演奏をするのは必然です。山崎氏も同様のことを述べています。

軽やかに跳ねるピアノの響きがこの人の真骨頂だが、それは大作ハンマークラヴィーア・ソナタでも変わらない。

軽やか、というべきなのか。そんなに軽妙な感じではないのだけれど。
躍動感にあふれているのは間違いないです。
言葉のあやですかね。

キレのいい第一楽章に続いて、音と音が生き生きと反応しあい、跳躍する第二楽章スケルツォはその典型で、ヌーブルジェの美点が素直に発揮されている。

そうです、そうです。
全部良いのですが、特に第二楽章が素晴らしいのです。
山崎氏、よくわかってらっしゃる。

思索的で長大な第三楽章アダージョでも、音と旋律はけっして澱むことなく、大仰な身振りをとることもなく、紡ぎだされていく。終楽章も流れるように、鮮やかに音楽が進んでいく。

基本的にインテンポの演奏。ショパンのノクターンなどもそうです。
情に溺れないのだけれど、ほのかな詩情が醸し出される。
それがヌーブルジェの素敵なところ。
終楽章のコメントはそれだけですか?
ちょっとさびしい。

内省的な深さは他の演奏に求めればよい。1986年生まれの若いピアニストにしかできない躍動がここにある。

決して内省的でないわけではない。
実演に接すると、むしろ、かなり内省的ではないかと思います。
でも、それ以上に新鮮さがインパクトがあるのです。

ソナチネ2曲の軽快な運動性も、聴いていて耳に心地よい。

あまりおもしろくない曲かな、と思っていたのですが、だんだん好きになってきています。
自分で弾けるので、ぜひものにしたいです。とくに19番。

早めのテンポによる《エリーゼのために》も、くどさがないのが実にいい。自意識過剰な音楽家には表現できない、こだわりのない音の世界。素敵である。

同感。
山崎さん、気に入りました。

ps.この雑誌には、今年の5月以降くらいのコンサート批評も載っています。ポリーニやツィメルマンもありました。ですが、残念ながらヌーブルジェの批評はありませんでした。

2009年8月27日 (木)

NHK知る楽~グレン・グールド最終回~ピアノの演奏姿勢

ここ1ヶ月間の、このブログの検索ワードの最上位は、なんと、ヌーブルジェではなくグールドでした。
改めてグールドの天才と、その人気がよくわかりました。

NHK知るを楽しむ~私のこだわり人物伝「グレン・グールド」の最終回(4回目)が昨日流れました。
再放送ですから、見るのは2回目。

今回のテーマは、グールド最後の録音となった、バッハ:ゴールドベルク変奏曲。
DVD盤の映像がかなり使われました。

演奏はもちろん素晴らしいものです。
目が釘付けになってしまいます。
独特のテクニック。
なんであんなに自在に指が独立的に動くのだろうかと、感嘆せざるを得ません。

鍵盤を引っ掻くような動きがあったり、こわごわそっと触れるようなタッチがあったり、かと思うと、手首を十分使ってしっとりタッチしたり。
全体としてはノンレガートで、撥ねるように弾く。
そのタッチから表現される音楽は、乾いていながら無味乾燥ではなく、十分ロマンティックで奥深い何かが感じられ
る。

ムカデがうごめくような指の動きは、エキセントリックな動作として、随分、批判されたようなことを聞いたことがあります。
しかし、映像をよーく観察すると、決しておかしな弾き方をしているわけではないことがわかってきます。
手首は十分適当な高さに保たれており、手先の力は完全に抜けています。
あの姿勢では腕の重みや、体重がかけにくい-つまり大音量は響かせにくい-というだけで、手先の動きに関しては
理にかなったものだと思います。

つい、あの低い椅子や、大変低い肘の位置、丸めた背中などに目がいきがちで、その姿は決してほめられたものではないですが、手首より先のポジションは大変美しいと思います。
ほれぼれしてしまいます。

さて、ではヌーブルジェはどうでしょうか。
彼の弾き方は極めて現代的で、椅子をやや高めにして上から見下ろすような姿勢をとります。
体重を十分のせられるような位置です。
鍵盤との距離はやや近め。
ぐっと鍵盤に上体をかぶせて、普通、上体より前方に位置すべき肘の位置が、上体と同じ位置くらいになること-つ
まりかなり後方-になることがあります。
ちょっと窮屈な感じに映ります。
でもテクニックに窮屈なところは全くありません。

弾き方としては、やや変わっている部類にはいるのではないでしょうか。
集中していることが、大変よくわかる弾き方だと思います。
私は好きだなぁ、ヌーブルジェの弾き方。

たぶん、レスナーが模範にすべき弾き方をするピアニストは、ツィメルマンではないでしょうか。
実に美しく、理にかなった姿勢だと思います。
指先も鍵盤に触っているかいないかわからないくらい、脱力していて、軽やかです。
ただ、ここのところ、少し歳をとったせいか、若い頃のように背筋がピンとはらずに、やや背中が丸くなるのが、気
になるといえば気になります。

グールドの姿勢は、レスナーは絶対真似をしてはいけないでしょう。
真似したら、先生に張り飛ばされるのがオチです。
あと、ホロヴィッツの弾き方もだめですね。というか、あんなの無理です。

2009年8月25日 (火)

ヌーブルジェ海外コンサート情報7

2009年10月9日(金)フランス、ジロンデ県はボルドー地方のブールでヌーブルジェのリサイタルがあります。
ブールは、ワインの産地でコート・ド・ブールの名称で近年注目されているようです。

またまたワインのシャトーでのリサイタルのようです。
なんと、夜20:30開演。
夜中まで最高の音楽を聴いて、おいしいワイン飲んで・・・
フランス人ってやつは・・・うらやましい。

ヌーブルジェの比較的最近と思われる写真が、このリサイタルの案内サイトにでかでかと載っているので、リンクしておきます。
ちょっと痩せすぎでは?

http://bourgsurgironde.olx.fr/recital-de-piano-avec-jean-frederic-neuburger-iid-37310220

【プログラム】

1.モーツァルト:ピアノ・ソナタ イ短調 K.310
2.メンデルスゾーン: 幻想曲 嬰ヘ短調「スコットランド・ソナタ」Op.28
3.ショパン:スケルツォ第2番 Op.31
4.ショパン:ポロネーズ第6番 Op.53「英雄」
5.リスト ピアノ・ソナタ ロ短調

だいたい既出ですね。
メンデルスゾーンは初めてだったでしょうか?

まだここからは、来年の予想はつかないですね。
それにしても、全部いっぺんに聴いてみたい・・・

2009年8月22日 (土)

批評がないヌーブルジェ(-_-)

クラッシック音楽専門雑誌の9月号があらかた出揃ったので、一通り目を通しました。
しかし、ヌーブルジェの6月のサントリー・ホールでのリサイタルの模様や、7月に発売されたハンマークラヴィー
ア・ソナタのCDについて、何一つ、批評・論評がみつかりませんでした。

がっかりです。
  「音楽の友」×
  「ムジカノーバ」×
  「ショパン」×
  「レコード芸術」×
 「モーストリークラッシック」×

やはりまだまだマイナーなのですね。

NHK地上波での放送で、少しは認知度があがるでしょうかねえ。

2009年8月21日 (金)

ヌーブルジェ@ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ・フェスティバル

ラ・フォル・ジュルネの生みの親、ルネ・マルタン氏が開催している世界最大のピアノ音楽祭、ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ・フェスティバルが、今開催されているとのこと(7/24~8/22:熱狂の日メルマガより)

同じマルタン氏企画ですから、当然ラ・フォル・ジュルネ出演ピアニストも多数出演しています。
サイトをのぞいてみると、ヌーブルジェも期間中、2回コンサートを開いています。

1回目は、7/28。

・バッハ/ブゾーニ:コラール前奏曲「いざ来たれ、異教徒の救いの主よ」BWV659
・バッハ/ブゾーニ:コラール前奏曲「今ぞ喜べ、愛するキリスト者の仲間たち」BWV734
・バッハ/ブラームス:シャコンヌ
・ブラームス:ピアノ・ソナタ第2番
・ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」

コラール前奏曲は今年の東京のラ・フォル・ジュルネで弾かれた曲。
残り3曲は、まさにサントリーホール・リサイタルと同じです。
こんなに盛りだくさんなのにわずか30数ユーロで聴けてしまうのがうらやましい。

2回目は、8/16。つい先日ですね。
モディリアンーニ弦楽四重奏団との協演です。

・(メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲 Op.80)
・シューマン:ピアノ五重奏曲 変ホ長調 Op.44
・ラヴェル:古風なメヌエット
・ラヴェル:ラ・ヴァルス

   
シューマンは聴いたことありません。
ラヴェルは2007年のサントリーホールライブのCDで聴けますね。

それにしても、約1ヶ月間、毎晩ピアノ漬けというフェスティバル。
なんと贅沢なのでしょう。
マルタン氏の手腕によるものとはいえ、ベースに本場ヨーロッパのクラッシック文化の深さがあるからなのでしょう
ね。

なお、このフェスティバル期間中に、マルタン氏は各アーティストと来年のラ・フォル・ジュルネの出演交渉などをしているとのこと。
日本でも、いよいよ来年に向け、準備を始めたようです。

2009年8月20日 (木)

NHK「知るを楽しむ」のグレン・グールド3つづき~モーツァルト、バッハ、ブラームス

「知るを楽しむ、私のこだわり人物伝:グレン・グールド第3回」の感想のつづきです。

今回見ていて、ハタと気がついたのが、グールドの演奏のすばらしさはAV機器の質にあまり左右されない、ということです。

我が家のテレビはかなり旧式で、音はお世辞にも良いといえません。
ピアノリサイタルをせっかく録画しても、再生してみてピアニストの音色の特色があまりわかりません。
生を知っている演奏家の場合だと、脳に彼らのピアノの音色がインプットされているので、おそらく、テレ
ビで鑑賞していても、自分で勝手にバイアスをかけて、その演奏家らしい音と思って聴いているのかもしれません。

ヌーブルジェなどまさにそうで、まだ耳にライブでのヌーブルジェの音がこびりついているので、その記憶を絶対に重ねて聴いていると思います。

ですから、まったく知らないピアニストの演奏を初めてテレビで聴いたときなどは、よほどエキセントリックである場合を除いて、響きや音色の特徴などを確実に把握はできていないと思います。

ところがです。
グールドの演奏の場合、ピアノの響きを重視しておらず、旋律の絡み合いを強調した演奏なので、多少、A
V機器の音質が悪くてピアノの響き具合や音色がわからずとも、演奏の醍醐味を堪能できるのです。

今回、バッハ:イギリス組曲を録音するために何度もテイクをやりなおすグールドの映像が流されました。
テイクのたびに、解釈を変え、スピードを速めたり、遅めたり。
そのいずれのテイクも素晴らしく、目を見張らざるを得ない魅力にあふれたものとなっています。
音の良し悪しはまったく気になりません。

ブラームスの演奏は音だけ流れました。有名な間奏曲のOp.117-1です。
ブラームスはロマン派の大家ですから、普通ピアノで弾く場合は、相当ピアノの響き具合を意識して弾くの
だと思います。
ですが、グールドの場合、ピアノに依存した表現を超越しています。
これは、彼が直接語っていることでもあります。
なので、テレビという貧弱なAVメディアであっても、ブラームスのロマン性がしっかり伝わってきます。

ピアノのレッスンをしているときには、いかに美しく響かせるかということを、かなり意識的に練習しなければならないものです。
音楽を作る、ということと、ピアノをうまく響かせる、ということは不可分のように思えます。

ところが、グールドはそういう世界に住んでいなかった。
もちろん、晩年の優れた録音で聴くグールドのピアノの響きは独特の美しさを備えているものの、その美しさはグ
ールドの音楽の本質ではないことでしょう。

2009年8月19日 (水)

NHK「知るを楽しむ」のグレン・グールド3~モーツァルト、バッハ、ブラームス

本日、NHKの「知るを楽しむ:私のこだわり人物伝」グレン・グールドの3回目の再放送がありました。
これは、以前の放送で一度見ていました。
改めて見て、いろいろ感ずるところがありました。

まず、モーツァルトについて
折しも、ピアノのレッスンでモーツァルトのソナタを猛勉強しています。
今まで何気なく聴いていたモーツァルトでしたが、きちんと習うと、まあ奥の深いこと深いこと。
先生に教えてもらうだけでも、相当な勉強になるのですが、ここはひとつ貪欲に、自分でもいろいろ本など買いあさ
って読んでいます。

数日前、興味深いテーマの著書が多い久元祐子氏の「作曲家別演奏法Ⅱ:モーツァルト」を読みました。
たぶん、非常に伝統的でオーソドックスな解釈のモーツァルト演奏法の解説です。
先生に教えていただいていることとも、概ね一致しています。
その中に、ピアノ・ソナタ第8番イ短調 K.310の第1楽章について次のようなことが書いてありました。

「この曲の緊張感を、疾走するテンポで表現することには賛成できません。昔から、グレン・グールドが猛烈なテンポで入れた録音が有名で、賞賛の対象になってきましたが、彼以外の演奏者には何の参考にもならないと思います。どっしりとした堂々としたテンポ感の上に、微妙なデュナーミクの変化を凝らすことが芸術的な演奏への道だと思います。」

これを読んだばかりで、今日はグールドのまさに疾走するテンポでの演奏を聴きました。(CDで以前から演奏は知っていましたが)
これに対して、評論家の吉田秀和と、小説家の平野啓一郎がコメントしていました。

吉田秀和は、グールドの演奏には驚いたが、グールドのこのアプローチから、昨今の若いピアニストが、モーツァルトから新しい魅力を取り出す演奏を展開していることに繋がっている、との評価。
平野啓一郎は、グールドの演奏自体が、左手の8ビート風の表現が大変格好良い、との評価。

私はグールドのモーツァルトは、やはりかなり違和感があって、あまり好きとはいえないのですが、コメンテイターの話を聞いてみると、なかなかどうして、捨てたものではないのだな、ということがわかってきた気がします。
ピアノ・ソナタ第13番 K.333の第3楽章のカデンツァを弾く映像が流れ、それに対し、吉田秀和がこんなに壮大で
立派なモーツァルトはかつて聴いたことがない、と語ります。
確かにそう意識してみると、このカデンツァ部分は、まるでオーケストラが鳴っているような、大きな音楽になって
いることがわかります。
ちょっと気に入ってしまいました。

久元祐子の解説は、もちろん真っ当なものだと思います。
しかし、グールドの演奏に対する評価は、やや厳しい感があります。
学習者が下手な真似をしたら大変、という親心からだとは思うのですが。

ちなみに、ヌーブルジェのイ短調ソナタの演奏~私は5月に金沢で聴きました~は、まさに久元祐子が述べるように、「どっしりとした堂々としたテンポ感」「微妙なデュナーミクの変化」を体現したオーセンティックなものでありながら、みずみずしい鮮烈さにあふれた素晴らしい演奏でした。

【つづく】

2009年8月18日 (火)

2010年も来日するヌーブルジェ~「音楽の友9月号」来日演奏家情報より

「音楽の友9月号」に2010年の来日演奏家の情報が掲載されました。

ヌーブルジェは来ます!
ただし、今のところ時期は未定。
ラ・フォル・ジュルネに合わせた頃になるのでしょうか?

ラ・フォル・ジュルネではショパンを弾くとして、
リサイタルでは何を弾くか・・・
シューマンも記念の年ですから、あるかもしれません。
ヨーロッパのリサイタルではフランスものや現代曲を結構弾いています。

今のところ、予想は難しいです。この夏の充電期間で、どういったレパートリーに取り組んでいるか?
冬、春にかけてのプログラムが注目です。

その他のピアニストで私が気になる人を列挙してみます。
(かなり独断で絞ってます)

1月
エヴァ・ボブウォツカ

2月
デヤン・ラツィック

3月
アレクサンダー・コブリン
ユジャ・ワン

4月
アンジェラ・ヒューイット
マルタ・アルゲリッチ
ユンディ・リ

5月
クリスチャン・ツィメルマン
イーヴォ・ポゴレリッチ
ダン・タイ・ソン

6月
セルゲイ・シェプキン

7月
ファジル・サイ

8月
パスカル・ロジェ

9月
アンティー・シーララ

10月
ティル・フェルナー
ラドゥ・ルプー
ラファウ・ブレハッチ
(ポリーニ)

11月
エル・バシャ
アンヌ・ケフェレック
ヴァレリー・アファナシエフ
スタニスラフ・ブーニン
マルタ・アルゲリッチ

12月
アレクセイ・ゴルラッチ

未定
ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ

ラン・ラン

これらの中で特に注目しているのは、まず、ファジル・サイ
モーツァルト、バッハ、ベートーヴェン、ハイドンと、ドイツ・ウィーン系の作曲家を主にCDを出してきていますが
、この先どこへ向かうのか興味深いです。
私としてはモーツァルトをもっと弾いてほしいと思っています。

次に、マルタ・アルゲリッチ
日本でリサイタルをしなくなって、ずいぶん経つのではないでしょうか。
ポリーニと同じく、衰えてしまっていて弾きたくないのか、などと穿(うが)ってしまいます。
実は生を聴きそびれています。
一度は聴いてみたい。

そして、またまたツィメルマン
来年は何を弾いてくれるのか?
ショパンイヤーなだけに、ショパンとなるのか。
そうすると嬉しいです。
なんといっても彼のショパンは絶品ですから。

それにしても、ショパンコンクールの覇者がこれだけ来日するというのは、滅多にないことではないでしょうか。
古い方から挙げると
1960年 マウリツィオ・ポリーニ
1965年 マルタ・アルゲリッチ
1975年 クリスチャン・ツィメルマン
1980年 ダン・タイ・ソン
1985年 スタニスラフ・ブーニン
2000年 ユンディ・リ
2005年 ラファウ・ブレハッチ

もしかして、1年でこれ全部聴き比べたら、相当なことのような気がしてきました。

2009年8月16日 (日)

地上波「N響アワー」にヌーブルジェ登場!

以前、6/12のNHK交響楽団との協演の模様が、9月に地上波でも放送されるらしい、という記事を書きました。
確認したところ、9/20(日)で確定したようです。

これで日本でメジャーデビューの第一歩になるでしょうか!

【リンク先】
http://www.nhk.or.jp/nkyouhour/prg/2009-09-20.html

【以下、引用】

**************************************************************************
教育テレビ 午後9時00分~10時00分 (60分) 

「フランスの新星ピアニスト ヌーブルジェ登場」

6月のN響定期に登場したフランスの期待のピアニスト、ジャン・フレデリック・ヌーブルジェ。
17歳でパリ国立高等音楽院を卒業後、2004年ロン・ティボー・コンクール第3位に入賞。 2006年ヤング・コンサート
・アーティスト国際オーデションで優勝し、 ニューヨークのカーネギー・ホールでデビュー。 その後ニューヨーク・フィル、フランス国立放送フィル、ロンドンフィルなどと共演、 国際的に活躍する新星です。
6月の定期公演でN響に初登場した22歳のヌーブルジェは ベートーベンのピアノ協奏曲 第1番 ハ長調 を演奏。 透
明感ある音色で、自由闊達な演奏を披露しました。新鋭の熱演をお届けします。 
ピアノ協奏曲 第1番 ハ長調 作品15    ( ベートーベン作曲 ) 
ピアノ: ジャン・フレデリック・ヌーブルジェ 
指揮: 準・メルクル 
[ 収録: 2009年6月12日, ホール ] 
管弦楽  : NHK交響楽団

**************************************************************************

フランス期待のピアニスト、国際的に活躍する新星、透明感ある音色、自由闊達な演奏。
嬉しい言葉が並んでいるではありませんか!
しかし、タイトルがミーハーです。
まっ、いいか。

ちなみに、司会は作曲家の西村朗氏と、岩槻里子アナウンサー。
この二人の取り上げ方によっては、ブレイクするかもしれない!

いやいや、あの演奏を聴きさえすればわかる人には絶対わかる
と追っかけとしては思いたいです(^^;)

2009年8月12日 (水)

ヌーブルジェのピアノ協奏曲レパートリー

昨日の記事で、ヌーブルジェはまだショパンのピアノ協奏曲第1番を弾いていないのではないかと自信なさげに書いたところ、さっそく、読者の方から間違いと教えていただきました。
よくよく調べたところ、 ニューヨークのヤング・コンサート・アーティスト国際オーディションの最新レポートに
ヌーブルジェのピアノ協奏曲のレパートリーが網羅されていました。

ヤング・コンサート・アーティスト国際オーディションは、かつてヌーブルジェが優勝したコンクールで、受賞者のその後の動向などがよく載っています。

肝心のレパートリーですが、あるわあるわ、弱冠22歳にして、以下のような曲を世界各地の有名オーケストラと協演していることがわかりました。凄すぎます

バッハ  チェンバロ協奏曲 第7番 BWV 1058

ベートーヴェン ピアノ協奏曲第1番
                  第2番
                  第3番
                  第4番
                  第5番
      ピアノ、合唱と管弦楽のための幻想曲(合唱幻想曲)   

ブラームス   ピアノ協奏曲第1番

ショパン    ピアノ協奏曲第1番
         アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ

リスト     ピアノ協奏曲第1番
                 第2番

モーツァルト  ピアノ協奏曲 第9番 K.271「ジュノム」
                       第21番 K.467
                       第23番 K.488
                       第26番 K.537「戴冠式」

プーランク   オーバード(朝の歌)

ラフマニノフ  パガニーニの主題による狂詩曲

ラヴェル    ピアノ協奏曲
         左手のためのピアノ協奏曲

サン=サーンス ピアノ協奏曲第2番
シュスタコーヴィッチ ピアノ協奏曲第2番
チャイコフスキー  ピアノ協奏曲第1番

プロコフィエフ ピアノ協奏曲第2番

このうち、日本で演奏されたのは(これも私の知るかぎりですが)2007年にラヴェル(両手)と、今年2009年のモーツァルトのジュノム、そしてベートーヴェン第1番です。
今後何度も来日してもらえるにしても、これらを全部聴くことは無理でしょうねぇ(残念)

有名曲でまだ披露していないものを思い出すと

ショパン 2番
モーツァルト 他の全部
ラフマニノフ 2番と3番
ブラームス 2番
シューマン
グリーク

といったところでしょうか。
それにしても、大概の曲は、ヌーブルジェの演奏ぶりを何となく想像できますが、チャイコフスキーとか、ラフマニ
ノフはどんなものになるのか、今のところなかなか想像できません。
のだめ のミルヒー風に言えば「クネクネ」のヌーブルジェはちょっと想像できないので・・・

(まゆまおさん、ありがとうございました)

2009年8月11日 (火)

のだめカンタービレ22巻~ショパン:ピアノ協奏曲第1番

作者の二ノ宮知子が産休で休んでいたため、だいぶ間をおいての発売でした。

作者がよくクラッシックを勉強し、音楽シーンを適当に扱っていないので、クラッシックファンの鑑賞に堪えるコミックだと思います。
というか、登場する楽曲はかなりマニアックで、守備範囲が狭い私など、とても全部は知りません。
そういう点が、また安易でなくて良いところです。

今回の巻では、いよいよ のだめ がデビューする場面で、曲目はショパンのピアノ協奏曲第1番です。
ネタばらしになるので細かいことは書きませんが、なかなか面白い展開でした。

のだめを実際のピアニストで例えたらどのようなタイプだろうか、などとよく考えます。
たぶん、アルゲリッチのようなタイプではないかと思います。
今回のショパンのコンチェルトに関しては、ツィメルマンのようなアプローチをしたアルゲリッチ、というイメージ
でしょうか。

さて、ヌーブルジェについていろいろ検索してみましたところ、どうもまだショパンのコンチェルトは弾いていないようです。(弾いていたらすみません)
ベートーヴェン、ブラームス、ラヴェル、モーツァルト。
わかった限りではこんなところです。

当然、いずれは披露してもらえることでしょう。
来年はショパンの年ですから、もしかしたら「あるかもしれません」

ショパンコンクールのファイナルで弾かれるだけに、過去、いろいろなピアニストの名演奏が記録されています。

ヌーブルジェだったらどんな演奏になるのか、想像するだけでもワクワクしてしまいます。
たぶん、のだめとは違った演奏であることでしょう。

2009年8月 9日 (日)

辻井伸行のハンマークラヴィーアと聴き比べ

話題の辻井伸行ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールのライブアルバムが発売されました。
ミーハーなのでつい買ってしまいました。
いや、ベート-ヴェンのハンマークラヴィーア・ソナタの録音があったので、ヌーブルジェと比較してみたかったの
です。

その前にショパンのエチュードが6曲あります。
4年前のショパンコンクールよりは、だいぶニュアンス豊かになった感じです。
確実に成長したと思われます。
あの這うような弾き方にもよると思いますが、透明感がありながら、なおかつ優しい音です。
仰々しいところや技術をひけらかすようなところはありません。
泣かせる音、と言われているのが何となくわかる気がします。
曲によっては、とてもうまく彼の特質がはまることでしょう。

本題のハンマークラヴィーア・ソナタです。
この曲に対しても、辻井伸行のアプローチはショパンのそれと同様です。
決してガンガン鳴らさない。
優しく奏でる。
しかし・・・
この曲の場合、果たしてこういうアプローチが合っているのかどうか?
ベートーヴェンが全霊を込めたピアノの性能を極限まで引きだすような曲。
魂の奥から絞り出すような情念のようなものが欲しくはないか。

第3楽章は彼の特質を生かせるところです。
これも控えめに音楽がすすみます。

第4楽章のフーガ。
この楽章はそこまでの表現と変わって、情熱を込めています。
序奏部分などはなかなかのものです。
フーガはスピード感にあふれて、軽快な感じ。
技術的にも高いレベルであることを十分証明しています。
(ただ、全体を通して少しミスタッチは目立ちます。それとフーガの後半はやや息切れ気味)

さて、この後ヌーブルジェを聴き直してみました。

ヌーブルジェの場合、第1楽章の出だしの左手のB♭の音の出し方が独特です。
楽譜通りであれば、辻井伸行の方が正しい。
「ダダンダダンダダダンダン」
ヌーブルジェは、B♭の後、一呼吸いれて
「ダ、ダンダダンダダダンダン」
と弾きます。
実は、この弾き方に私はいかれてしまっています。
左手での跳躍。それを見事に表現しています。

これは特質の違いですが、ヌーブルジェは力強くダイナミックで切れ味抜群。
辻井伸行はずっと柔らかい。
好みでしょうが、この曲の場合、俄然ヌーブルジェの方が楽しい。

第2楽章は、前にも書いた通り、ヌーブルジェの表現は素晴らしく「つなぎの楽章」というものを超えてしまうものがあります。

第3楽章は、ヌーブルジェの方が、より音の輪郭が明確でピアニスティックです。
明るいです。
ですが、この楽章の場合こそ好みで、辻井伸行のような控えめな表現の方が雰囲気がある、ということもあるかもし
れません。

第4楽章も同じ事が言えます。
切れ味やリズム感はヌーブルジェに軍配です。
ただ、辻井も流れるように弾いていて、スピード感はむしろヌーブルジェよりあるくらいです。

筋金入りファンなので当たり前ですが、どっちか選べといわれたら、もちヌーブルジェをとります。

辻井伸行の場合、ハンマークラヴィーアは選曲としてどうだったのでしょうか。
彼の良さを完全に生かし切れているとは、どうも思えない気がするのです。
もちろん金メダル取ったのだから結果オーライではありましょう。

この曲のあとのラ・カンパネラが素晴らしいので、違った曲だったらさらに良かったのでは私は思います。
じゃ、なんだろう?ということですが、例えばシューベルトなどどうでしょうか。
あの優しく控えめな感じはピッタリのような気がしますが。

でも、シューベルトの21番のソナタなどは、およそコンクールにふさわしくないか。

2009年8月 6日 (木)

NHK「知るを楽しむ」のグレン・グールド(つづき)

というわけで(どういうわけだ?)続きです。

高橋悠治が番組の中でいみじくも語ったとおり、クラシック音楽というのは基本的に伝統の音楽なわけです。
聴く方も、同じ音楽が同じように演奏されるのを期待している。
演奏家による解釈もその「同じ」範疇におさまっていないと、「おかしい」と感じるものです。

ただ、その「おかしい」と感じる時の「同じ」からのずれ具合が、各個人によって幅があるので、時によって物議を醸します。
例えば、1980年の第10回のショパンコンクールで、極めて個性的な、伝統的な解釈を逸脱したともいえる演奏をした
イーヴォ・ポゴレリッチが「一次予選を通過した」ことにルイス・ケントナーが審査員を辞任し、「三次予選で落ちた」ことにアルゲリッチが激怒して審査員を辞任してしまった、などということもありました。

グールドのバッハ演奏は、およそ伝統的なバッハ解釈からはかけ離れていました。
(といっても、バッハに親しむのが遅かった私の場合、グールド以前のバッハ演奏がどういうものだったのか、それ
ほど知っているわけではありません)
なので、拒絶反応をおこす人もあり、決して万人にグールドは支持されたわけではありません。
しかし、グールドの演奏にいったん魅入られてしまった人は、グールドから目を離せなくなってしまう。
伝統の枠を超えた、人を惹きつけてやまない魅力にあふれていたからです。

グールド以後、バッハ演奏に関してはもはや「何でもあり」というような様相を呈しています。
つまり、パラダイム(枠組み)がシフトしてしまったのです。
こんな演奏家は、今後そうそう現れないでしょう。
グールドの天才は別格です。

ヌーブルジェも間違いなく天才ですが、クラッシックピアノのパラダイムを転換してしまうようなタイプの天才ではないでしょう。
その演奏は瑞々しく、斬新ではありますが、あくまでヨーロッパのクラッシックの伝統の範疇にはおさまっていると
は思います。

しかし、タイプが全く違うヌーブルジェとグールドにも、ある共通点があります。
それは、演奏に聴く者を惹きこむ魔力がある、という点です。
名演奏家に備わる共通点です。
最初の一音で、虜になってしまう。

ホロヴィッツしかり、ツィメルマンしかりです。

グールドからいろいろなことを考えてしまいました。

2009年8月 5日 (水)

NHK「知るを楽しむ」のグレン・グールド

昨年放送された「こだわり人物伝」の再放送がされました。
半分見損なってしまっていたので、ラッキーです。

グレン・グールドの魅力について、貴重な映像を交えながら、世界的なグールド研究家である宮澤淳一氏が解説する番組です。
ゴールドベルクの構造の解説は目から鱗でした。
評論家の吉田秀和、作曲家の坂本龍一、ジャズピアニストの高橋悠治などがコメントで登場します。

しかし、何と言ってもグールドの映像と音楽が貴重です。

第1回の今日は、グールドがゴールドベルク変奏曲で世界デビューするまでの話でした。
驚いたのは、まだ14歳の時の録音でショパンの即興曲第1番が聴けたことです。(少しでしたが)
グールドのショパン演奏は、ソナタ第3番(相当エキセントリックです)以外聴いたことがありませんでした。

公式サイト http://www.nhk.or.jp/shiruraku/wen/index.html#a1

20世紀の天才ピアニストと呼ばれた人はあまたいます。
ウラディーミル・ホロヴィッツ
アルトゥーロ・ベネディッティ・ミケランジェリ
スビャストラフ・リヒテル
エミール・ギレリス
ルドルフ・ゼルキン
ディヌ・リパッティ
ウィルヘルム・バックハウス
ウィルヘルム・ケンプ
クラウディオ・アラウ
アルフレッド・ブレンデル
フリードリヒ・グルダ
マウリツィオ・ポリーニ
ウラディミール・アシュケナージ
マルタ・アルゲリッチ
クリスチャン・ツィメルマン
マリオ・ジョアオ・ピリス
マレイ・ペアライア
内田光子
・・・・・

21世紀の天才ピアニストもいます

ファジル・サイ
ユンディ・リ
ラファウ・ブレハッチ
そして、わが、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ

適当に思いつくまま書いているので、だいぶ抜けているのはご容赦を。
これらあまたの演奏家がいても、グールドように、ある意味クラッシック演奏のパラダイムを変えてしまったような大天才はいないでしょう【眠いので続く】

2009年8月 4日 (火)

ブラームス:ピアノ・ソナタ第2番を弾いてみる

映画「クララ・シューマン」でブラームスのピアノ・ソナタ第2番が効果的に使われていたため、とても印象深く、ヌーブルジェのCDを聴きなおしてさらに感激し、ここ2日間、頭の中で第1楽章のメロディーが響きどおしです。

思いあまって、今日はとうとう自分で第1楽書の出だしをさらってしまいました。

最初のアルペジオの格好良いこと!
そしてオクターブの嵐。

ヌーブルジェのスピードで弾いたら爪が割れてしまいそうです。
というか、割れてしまいました(-_-;)

格好良いところの遊び弾きは得意です(^_^)v
なんとなくそれっぽくは聞こえることでしょう。

きちんと弾くとなると、あと5年くらい練習しなければなりますまい。
弾きたい曲ばかり増えて、腕前は遅々たる進歩。

果たして死ぬまでに何曲ものにできることやら。

ちなみにモーツァルトのソナタ12番(K.332)は、すでに4週間練習して、まだ第1楽書の提示部です。なんとか少しものにはなってきましたが、まだ指が回らないところがある。

困っているのがバッハインヴェンションの13番イ短調。
弾けそうで全く弾けない。
こちらももう4週間。
弾いても弾いてもきっちり音を掴めない。
技術的にまだ無理なのかもしれない、と半ば諦めモードです。

もっとも、短い練習時間の中で、バッハとモーツァルトを一緒に新しくさらう、というのが無謀に近いのですが。
エクソサイズ、スケール、アルペジオ、ツェルニーまでしっかりやると30分~45分。たいてい残り時間は30分~1時間。そこから2曲ですから厳しいです。

しかも、途中飽きてしまって、今日みたいに遊びを混ぜたりしてしまうのでなおさらです。

でもまあ、楽しいこと、この上ないです。

東京交響楽団「東京芸術劇場シリーズ代101回」コンサート

先週の土曜日、夜の時間がふと空いて、急にコンサートに行きたくなり、たまたま出先の近く東京芸術劇場でやっていた東京交響楽団のコンサートを当日券で聴いてきました。6時開演。

【前半】
1.ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61
【アンコール】
2.パガニーニ:24のカプリスよりNO.17

【後半】
3.ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 作品68

指揮:大友直人
ヴァイオリン:レジス・パスキエ

何しろほとんどピアノ、それも古典派から初期ロマン派あたりくらいしか聴かない、偏りクラッシックファンなもので、ヴァイオリンもオーケストラも大枚はたいてまでライブに行くことは珍しいことです。

さすがに、この日の曲は有名ですからさわりは知っています。
ただ、全曲通しでじっくり聴いた記憶はあまりありません。
ですので、たいした論評はできません。

素人なりの感想を述べます。

パスキエのバイオリンは、技巧的にバリバリ弾くという感じではなく、そこはフランス人のせいなのでしょうか、やや線が細めの洗練された実に美しい音でした。夾雑物を一切排除したような、すっきりした音。
ベートヴェンはもちろん、すべての楽章が魅力にあふれていますが、第3楽章のロンドが楽しいです。

2階席正面の真ん中あたりだったのですが、とても音がよく響いていました。
弦の響きは、直接音と、反射されてくる間接音とがまざり、立体感のある音響でした。
また、木管楽器が大きな音で良く響く。
かなりホールの影響があるのですね。
演奏もフルートやオーボエがとても上手で安心して聴いていられました。
東京芸術劇場は、前に1~2度来たことがありますが、こんなに良い音に聞こえたのは初めてでした

パスキエはアンコールに応えて、パガニーニを弾いてくれました。
彼のスタイルの場合、あまりあの手の技巧曲でない方が特徴が出しやすいのではないかなあ。

後半のブラ1は、アニメ「のだめカンタビレー」で一躍有名になりましたね。
ドラマの中では、聴かせどころばかりをつまんでました。
私はライブは初めてでした。
オケは大編成で迫力一杯。
そして、各楽器にそれぞれ見せ場がちりばめてあって、ブラームスのサービス精神も旺盛。
2楽章ではコンマスがソロを弾くのですね。

大友直人の世界に引き込まれ、とにかく楽しかった。
のだめで有名になったフィナーレも華々しく、割れんばかりの拍手とブラヴォーの嵐でした。

大友直人はオケのパートごとに全員を順番に立たせて、演奏を称えました。

あれだけの熱演をした後です。
アンコールはなし。

この間のジュピターも楽しかったし、ブラームスも良かった。
いよいよオケの世界に片足つっこんでしまったようです。

ただでさえ、時間と金がないというのに・・・

2009年8月 2日 (日)

映画『クララ・シューマン』にブラームスソナタ第2番登場

ヌーブルジェでブラームスのソナタが好きになった人(そんなにいないか)は、必見の映画です。

ブラームスの血縁にあたるヘルマ・サンダース=ブラームスが脚本、監督の『クララ・シューマン~愛の協奏曲』見ました。
シューマン夫妻とブラームスが出会う時から、シューマンが亡くなる時までの、3人の芸術家の物語を映画化したも
のです。
(多少ネタバラシなのでご注意を)

全編、シューマンとブラームスの音楽にあふれ、クラッシック音楽ファンにはたまらない仕上がりです。
登場する音楽は以下のとおり。

1.ロベルト・シューマン:ピアノ協奏曲イ短調Op.54〜第1楽章
2.ヨハネス・ブラームス:ピアノ・トリオ第1番 ロ長調Op.8〜第2楽章
3.ロベルト・シューマン:交響曲第3番 変ロ短調「ライン」Op.97〜第1楽章、第2楽章
4.ヨハネス・ブラームス:ピアノ・ソナタ第2番 嬰へ短調Op.2〜第1楽章
5.ロベルト・シューマン:色とりどりの小品Op.99〜第4曲「音楽帖第1番」
6. ヨハネス・ブラームス:子守歌Op.49-4
7.ロベルト・シューマン:ピアノ・ソナタ第1番 嬰へ短調Op.11〜第1楽章
8.ヨハネス・ブラームス:ハンガリー舞曲集〜第5番 嬰へ短調
9.ロベルト・シューマン:幻想小曲集 Op.12〜第1曲「夕べに」
10.クララ・シューマン: ロマンス・ヴァリエ(ピアノのためのロマンスと変奏)Op.3
11.ロベルト・シューマン:クララ・ヴィークのロマンスによる即興曲
 (クララ・ヴィークの主題による10の即興曲)Op.5
12.ヨハネス・ブラームス:ピアノ協奏曲第1番 ニ短調Op.15〜第1楽章

(公式サイト:http://clara-movie.com/pc/

なんと、先般ヌーブルジェがサントリーホールで弾いた、ブラームスの「ピアノ・ソナタ第2番」が、かなり重要な意味を持って登場します。
このソナタは、ブラームスの実質的に一番最初のソナタ。
若きブラームスのパッションあふれた作品であることが、ヌーブルジェの演奏を聴いてとてもよくわかったと、以前
書きました。
若書きで未熟、とか一般的に言われているそうですが、私はヌーブルジェの演奏を聴いて以来この曲の大ファンにな
ってしまいました。
ですから、今日はこの曲を聴けてたいへん嬉しかった。

この曲はクララ・シューマンに献呈されています。
おそらく、クララとの出会いの時に捧げられたのではないかと想像していましたが、映画の演出がまさにそのように
なされており、この曲に対する思い入れがますます深まってしまいました。

映画での演奏は、ヌーブルジェほどの切れ味はないものの、情熱にあふれた堂々としたものでした。
クララ・シューマン役のマルティナ・ケデックのピアノ演奏演技もなかなかのもの。

映画そのものについては、まあそれほど深い内容でもないかなというところ。
終わり方もやや唐突というか、中途半端な感じでした。

ブラームスの縁者が作ったせいでしょうか、ブラームスがずいぶん格好良く描かれていたように思います。
ブラームスって、もっと地味ーで、感情をあまり表せない鬱屈した人というイメージがありますが、この映画では結
構はつらつとした若者に描かれていました。

シューマンのピアノ協奏曲で始まり、ブラームスのピアノ協奏曲第1番で終わる演出は粋なもの。

最近シューマンのコンチェルトは聴いていなかったので、久しぶりに聴きたくなりました。

2009年8月 1日 (土)

ハンマークラヴィーアCDようやく発売

今日、池袋のHMVに行ったところ、ヌーブルジェの最新アルバムが、かなり目立つように陳列してありました。HMVとしてはお勧め盤としているようです。

もっとも、試聴はできなかったような・・・

まだ12歳のニュウニュウのデビュー盤でさえ試聴できるのに・・・

 ベートーヴェン/Piano Sotana  19  20  29  : Neuburger #+dvd# ベートーヴェン/Piano Sotana 19 20 29 : Neuburger (+dvd)
販売元:HMVジャパン
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まだamazonでは検索できませんでした。

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