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2009年7月30日 (木)

バッハ:イギリス組曲第2番~ライブ・アット・サントリーホール(1)【CD聴記】

ネタも尽きてきたので、そろそろCDの感想を再開しようと思います。
真剣勝負になってしまうので、かなり大変なのですが・・・

ヌーブルジェのライブ盤の第2弾。
2007年11月のサントリーホールでの日本デビューリサイタルの模様を収めた貴重な録音です。

Jean-Frederic Neubuger / Live At SUNTORY HALL #2CD# [Import]

【1曲目@CD1】
J.S. バッハ:イギリス組曲 第2番 イ短調 BWV.807

日本デビューのお披露目はバッハでした。
インタビューによると、周りの人たちの薦めで決めたそうです。
イギリス組曲の中でもっとも有名な曲。

私がこの曲を最初に聴いたのはグールドの演奏です。
初めて聴いたにもかかわらず、いっぺんで好きになってしまいました。
いきなり5回くらい繰り返して聴いてしまった覚えがあります。

もの凄い緊迫感と運動性。
歯切れの良いリズム。
なんとバッハは面白いものだと感じ入ったものです。

グールドの素晴らしい演奏を最初に聴いてしまって、もう他のCDを聴く気が特に起こってこなくなってしまいました
ところが、ある時、マルタ・アルゲリッチが大好きな友人から、アルゲリッチの唯一(たぶん)とも言えるバッハア
ルバムを借りたことから、アルゲリッチによるイギリス組曲の第2番を聴くことになりました。

びっくり仰天でした!

アルゲリッチの演奏はグールドと違ってピアニスティックで歯切れ良く情熱的。しかもグールド以上に快速のスリリングな演奏でした。
好きだったこの曲を、さらに好きになってしまいました。

前振りが長引きました。
そしてヌーブルジェの演奏です。

聴いてみてまたまたびっくり仰天!!!!

なんと、なんと、若々しく、スリリングかつモダンな演奏であることでしょう。
速いと思ったアルゲリッチのさらに上を行く速さ。(プレリュード、ブーレ、ジーグ)
もちろん、速いばかりが能ではなく、しっかりとテンポを保った様式感があり、そして時折ふとみせる嫌みのないル
バート。
リズム感の心地よさ。音色の明るさ。

アルマンドとサラマンドは逆にぐっとテンポを落として、大変しっとりとした演奏。
かなりロマンティックではありますが、ルイサダがやったような様式を崩すようなことはせず、バッハであることを
十分意識した上での抒情だと思います。

全体の構成として、「急-緩-急」をはっきり表現したいのだなというのがよく伝わってきます。

一言でいうと、格好良い演奏、ということでしょうか。

これはヌーブルジェの演奏全般に私が感じることです。
聴き終わって、「ウー、格好良い!」
と思わずうなってしまう。

とにかく、ヌーブルジェの演奏を聴いて、ますます、イギリス組曲の第2番のファンになってしまったことは間違いありません。

その証拠にその後、ポゴレリッチ、ブーニン、グルダなども買ってしまいました。

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