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2009年6月21日 (日)

ヌーブルジェ・リサイタル@サントリーホール【第二報】

しばらく6月20日のリサイタルのことを、いろいろ書いてみたいと思います。
まずは実況レポート風にやや冷静に書いてみます。

約1時間前にホールに着いたので、ホール前の脇屋シェフのトゥーランドットのテラスで軽く食事をしていました。お腹の調子があまりよくないので、中華粥とし、お茶は凍頂ウーロン茶を頼みました。
たまに食べる職場のそばのお店のお粥とはステージが違います。

三々五々、聴衆とおぼしき人たちが集まってきました。
年齢層はさまざまです。若い人も結構います。
スーツにネクタイの男性や、しっかり黒できめた女性などもおり、結構、居住まいを正して聴こうという様子が感じら
れ、ファンとしては良い気分です。
ちなみに、私は一応ブレザーをはおり、ニットのネクタイを締める程度にとどめました。
ヌーブルジェは正装しませんので、そこそこ礼を尽くせば良いかなというところです。

開場してホールに入ると、左側にCD売り場が。
そして、予想通り、7月31日発売予定の、この日の曲目「ハンマークラヴィーアソナタ」などが入ったCDを先行販
していました。
当たり前ですよね。2,000人近くのファンが一挙に集まるこの日に売らずして、いつ売らいでか、ということです。
DVD付きで2,800円ですから、まあまあお買い得でしょう。
白っぽい背景の中に、きりりと締まった顔つきの、眼鏡をはずしたヌーブルジェが印象的です。
彼は、ここ数年で確実に男前をあげています。

公演後のサイン会のこともあるし、迷わず購入し、また、この日まで買うのを我慢していたブラームスのソナタ集もとうとう手にしました。

さて、開始時間が迫っても、ホールはなかなか埋まりません。
舞台裏のブロックは全く無人です。
私は8列目中央でしたが、7列目中央など3つ4つ空いています。
とうとうそのまま照明が落ちます。

やはりヌーブルジェはまだまだマイナーなのだということを実感。
しかも、心配したとおり、この日のプログラムが影響しているのでしょう。
いわゆる一般受けするような曲が皆無ですから。
私もすでに書いたように、ブラームスの第2ソナタと格闘し、とうとう楽譜まで購入してCD聴きながらにらめっこし
て、やっと感じがつかめたくらいです。
幸い、もうひとつの難関ハンマークラヴィーアソナタは、昔からかなり聴きこんでいたので、ラッキーでした。

ヌーブルジェは、この日は黒シャツで登場です。
先日のコンチェルトがピンクシャツでしたから、ローテーションですね。

バッハ/ブラームスのシャコンヌ。
当たり前ですが、右手は太ももに置いたまま、姿勢を正して演奏開始です。
ラ・フォル・ジュルネの時は狭くて暗い開場のせいだったためか、異常な緊張感に包まれていました。
この日は開放的なサントリーホールで、歌声で言えば、バリトンのような魅力が響きが宙に舞います。
演奏が終わり、鍵盤から手が離れ、演奏姿勢を徐々に解いていく途中で、フライングの拍手。
オイオイ、まだ終わっとらんよ。
聴衆の反応はイマイチ。
曲が渋すぎるのでしょう。本来バイオリンで華麗に奏でられるこの曲が、ピアノにするとどうしても薄っぺらになって
しまいます。まして、ブラームスの編曲はかなり原曲に忠実なようですから、忠実な分、ピアノでは表現力に限界があるのでしょう。
ブゾーニ編曲版はド派手ですから、かなり聴き応えがありますものね。
カーテンコールはやっとこ2回。

ブラームス:ピアノ・ソナタ第2番
「ブラームスの情熱を表現したい」と事前に語っていたとおりの、パッションあふれる演奏。
明るいタッチと、かなりのスピードでぐいぐい弾いていきます。
これがブラームスらしいのか、というと、晩年のしぶーい小品のイメージからすると、およそかけ離れた演奏といえま
しょう。
しかし、この曲はブラームスが19歳頃の作品。
しかもおそらく惚れてしまったクララ・シューマンに捧げた曲ですから、実はこの日のヌーブルジェが表現したような
若々しい演奏が本来なのかもしれません。
さて聴衆の反応は、あれだけ立派な終わり方をしても、やはりイマイチ。
たぶん、半分以上の方
は初めて聴く曲だったのではないでしょうか。

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」
ベートーヴェンはこの曲以降、3曲しかソナタを書きませんでした。
その3曲はいぶし銀ともいえる、内省的なもの。
「ハンマークラヴィーア」はその直前に、当時のピアノの限界ぎりぎりで作られた壮大な曲。
耳がほぼ聞こえなくなったベートーヴェンが脳内でピアノの響きを考え作曲したものです。
演奏速度がメトロームの数字で指示されています。
しかし、その指示どおり弾くともの凄く速い。
ヌーブルジェは、おそらく、ほぼ指示どおりの速度で弾いたと思われます。
第1楽章は大丈夫か、と思うくらい速いのですが、つんのめることはなく、しっかりとリズムをきざみます。
第2楽章は、普通つなぎ程度で聞き流してしまいがちなところですが、独特の間を多用して、なかなかおもしろい曲で
あることをわからせてもらえました。
長い第3楽章は、逆に遅く、そして、思ったより音を慣らしています。
止まってしまうような終止部が印象的。
第4楽章のフーガは、対位法的な処理を弾きわけるというより、音楽としての推進力を重視したような演奏でした。
フーガなのにスイング感があるという、ユニークな演奏。
さすがに、この曲は前半の曲に比べれば知られているし、内容は圧倒的だったので、聴衆は盛り上がりました。
スタンディング・オベーションしている人あり、高い位置の拍手もあり。
ただ、温度差は当然ありますから、第3楽章で寝ているような人もいました。

アンコール:バッハイタリア協奏曲第3楽章、自作即興演奏、ショパンエチュード作品25-7
イタリア協奏曲はラ・フォル・ジュルネで2回弾いています。
ベートーヴェンの熱狂から一転、端正な演奏。スピード感も常識的です。
自作の現代曲風の即興は、ピアノの性能を極限まで利用したもので、とても硬質な音を響かせていました。
魂が洗われるような音、とでも言いましょうか。
ショパンエチュードは甘く切ない曲ですが、ゆっくりではあるものの、過度にべったりせず。

3曲目はかなり困ったような顔つきだったので、聴衆もそれを感じ取り、これ以上のおねだりはせず。
いいところだったのではないでしょうか。

公演後、今や恒例となったサイン会。
普段はほとんどもらいませんが、この日はミーハーとなってみました。
30~40人程度の列だったでしょうか。
写真撮影あり、会話もあり、握手もあり、とサービスたっぷりでした。
思い切って、初めて話しかけてみました。
「今日はありがとう。あなたの昨年以来の日本でのコンサートは全部聴いてます。金沢でも、東京でも・・・」と一生懸
英作文して話したら、何とか通じたようで、笑ってもらえました。

先日の渋谷タワーレコードで知り合った方や、このブログの読者の方とお会いできて、大いに盛り上がって、気分上々で帰宅しました。

明日はファンらしく、思い入れたっぷり感情的に書いてみようと思います。

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コメント

さぼてんさま:

えっ!削除してませんよ。
うまく送信できてなかったのでは?
気になりますね。

捨てメアド取ったので、こちらに連絡どうぞ。

ichijimykuma@yahoo.co.jp


まいくまさんに連絡することがあったのですが、このサイトからメールはできないようなので
取り急ぎ簡単に書きます。昨晩のわたしのコメントが削除?!反映されていないのは内容によるものと
思うので、わたしもほろ酔いで書きましたので支離滅裂あとでちょっと後悔。 きっとこのまいくまさんのブログの趣旨と合わなかったと思います。了解してます。ので、このコメントとともに絶対削除してくださいね~!お願いします。
わたしは最近行ったリサイタルのプログラム曲やらその他聞き込みすぎて今耳がCDからのピアノを欲していないので暫らくピアノをお休みしてチェロを聴きたいと思います。どこかで聞きましたが、ヌーブルジェさんはデュプレのファンらしいです。
ではよろしくお願いいたします!!

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